川端康成のレビュー一覧

  • みずうみ(新潮文庫)

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    主人公(もしかして川端自身?)の異様な性癖とも言える行動を追体験できる面白さもありつつ、現実と空想が入り交じる世界観の不思議さもあり読んでいて複雑な心持になる作品であった。
    とりわけ、主人公の醜さと女性の美しさの対比を面白く読むことができた。

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    2024年12月30日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    ネタバレ

    なんとも「抒情歌」が好きすぎて、最後の1ページで涙が出てきた。なんの涙かよくわからないけど。

    こんなに通じ合えて、生まれ変わってもまた会うんだろうなって思える人、いるんだろうかと思ってしまうほど、2人の愛が美しかった。

    彼は、この世での別れは永遠の別れではないと思っていたから、彼女に死んだことを知られないようにしたのかな。

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    2024年11月11日
  • 古都(新潮文庫)

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    川端康成の名前はもちろん知っていたけど、なんとなく難しそうだと勝手に思って読んだことが今までなかったが面白かった!異常な作品だと後書きに書いてあったけど他の本とは全然違う一冊なのかな。他のものもぜひ読んでみたいと思う。

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    2024年09月28日
  • 古都(新潮文庫)

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    定期的に京都が恋しくなった時に何度も読み返す名作。情景描写から人物描写まで、日本の美を凝縮した作品。

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    2024年12月17日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    郷里が舞台にもかかわらず、恥ずかしながら通読したことがなかった。はじめ、色の小説かと思ったが、芸者一行との同道で主人公が社会と和合していく小説であった。
    その和合も、具体的な描写を挙げるのは難しいが、どちらかといえば一方的・独善的に見える。栄吉をはじめとする一向の内面に含みを持たせつつもそれがなかなか見えず、悩めるエリートの精神的再起ばかりを捉えてしまうからかもしれない。

    船に乗り合わせた少年の飯を食って学生マントに潜り込むのは、最早図々しいだろうと思い笑ってしまった。

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    2024年07月15日
  • みずうみ(新潮文庫)

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    現実の世界に唐突にはさまれる主人公の見る幻、無意識の世界は、彼が危うい世界に片足、いや、ほとんど両足を突っ込んでいるのを感じさせる。発表当時でも嫌悪を示す読者がいたようだが、今の若い世代はどうだろうか。

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    2024年06月21日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    適当なページを開いてそこにある短編を読む読み方が楽しい。
    文章が綺麗というか、言葉の良さを引き出してるというか、うまく書けないけど文章が好き。

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    2024年05月20日
  • 女であること

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    日本語ってこんなにも美しいんだと感動した作品。

    恋心、嫉妬、貞淑、妖艶。
    儚い中にも強かさが見え隠れ。
    まさに女性そのものの感情、言葉、行動。

    男性には理解できないと思ってた、、、のに。
    なぜ川端康成は書けてしまうんだろう?
    怖い、、、笑



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    2024年05月05日
  • 現代語訳 竹取物語

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    大河ドラマに感化され、星新一Ver.を読み、さらには川端氏ならどんな解釈の元で訳すのだろう?と興味が沸き拝読しました。私の勝手な解釈ですが、星氏は執筆した当時の社会情勢に合わせた「現代的」な描写をし、川端氏は一人の若い女性の「性」への潔癖感、嫌悪感をまずは描き、帝とのやり取りの末は精神的とはいえ情愛が育ちゆくさまを清らかに、それでいて艶めかしい筆致で描くという個性を感じ取りました。どちらも原文で読み通す勇気がないため手に取ったのですが、訳本の面白さを知るきっかけとなりました。

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    2024年04月29日
  • 古都(新潮文庫)

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    これぞ壺中天。
    「読む京都」といった趣の作品。 
    優しく細やかに、そしてそれぞれに悩みながら生きる登場人物たちを縦糸に織り込んで、京都の行事や祭、名所名物を描いている。 
    いつか行った早朝の清水寺や桜の季節の南禅寺あたりを思い起こして、しみじみと読めた。
    北山杉の界隈は行ったことがないけど、表現描写が美しい。

    久々に癒やされる小説を読んだ気持ち。
    本物の京都は、今やオーバーツーリズムで人に溢れすぎているから、もうこの小説のような風景は難しい。
    そう思えば、壺のなかに封じられた昔の京都に出会える一作だと思える。

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    2024年04月14日
  • 小公子(新潮文庫)

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    読後にほっこりとしたいい気分が残る作品だった。親切な行い、心根の優しさの重要性を、セドリックを通して学ぶことの出来る、子供だけならず大人にも良書。

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    2024年04月12日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    掌の小説と春琴抄こそが日本語の小説で最も味わい深いと思う。なんだろう、心の肌触りのようなものを最も強く感じる。

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    2024年03月24日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    至高です本当にありがとうございます ずっと素敵だ………………と思いながら読める本に出会えて幸せ
    ナンバーワンオキニは「死面(デスマスク)」

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    2024年03月03日
  • 雪国

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    非現実と現実の狭間のような世界を持っていて好き。駒子の言葉には強い生命力とか弱い女の部分とが入り交じっていて、何とも人間臭くて惹かれた。

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    2024年01月28日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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     1950(昭和25)年から翌年にかけて雑誌に連載された、川端が50ー51歳の頃の作品。『千羽鶴』『山の音』などと同時期のものである。
     私は遙か昔、高校生の頃に川端康成の小説を結構読んでおり、当時もずらっと書店に並んでいた新潮文庫の川端康成を、どんどん買って読んだのだった。
     しかし、川端作品はどうも私にはピンとこないような気がしていたのだが、最近未読だったものをまた読んでみるようになり、今回、本作を読み通して、なるほど、これは優れた作品だと初めて納得がいった。
     比較作品論的に読んでみるとただちに気づくのだが、この小説には登場人物の容貌などの「描写」がほとんど無いのである。文章はかなりの省略が施されていて、いつも川端作品を読むとイメージされる「もの凄くか細い線の、はかなく危うい感じ」は、このようなところから来ている。
     バルザック以来のフランス近代文学やドイツ近代文学における「描写」の在り方と比べると、川端文学は凄まじいほどの「欠落」によって特徴づけられている。
     容貌の描写も、ときどきはおおよその年齢も省略されているために、読者にとってこれらの登場人物は影絵のようにほのかだ。
     こうした「省略」はもちろん、日本文学において特色ある短歌や俳句などの作法とも通じている。最小限の言葉の布置による技芸の呈示なのだが、悪く言えば、何故そんなに少ない言葉で用が足りるかというと、「いちいち細かいこと言わなくても、ほら、わかるでしょ? こういうふうに感じるでしょ?」という、「我々」の生活・感覚・思考の共通性(同一性)を前提としているからである。似たような感じ方で、似たような生活の文脈の中で、モノを見る。この前提が無ければ、あまりにも少ない言葉数では意味が伝わらないはずだ。
     つまり、古来日本人たちは日本に住む同胞「我々」を同一性においてのみ捉えており、差異なき文化を生きてきた(あるいはそう直感した)のだろう。他民族が絶え間なく混交して織りなされるアメリカ文化とはほぼ正反対だ。
     このような同一性文化は、やはり危うい側面があり、いつかは「他者」(外部の者とは限らないだろう)と齟齬をきたして破綻するのではないか、という危惧を持たざるを得ない。
     そんな危うさが、川端の小説そのものによって体現されているような気がする。
     危ういけれども、確かに美しい。そのはかなさゆえに強く、そして常に「死」と接触しつつある。
     本作では三人姉妹のうち波乱に満ちた百子の遍歴の部分がなかなか面白いし、切り詰められた文章がときおり思いがけなく鋭いひらめきを放つのが素晴らしい。高度に美しい文学である。そのような点が理解されて、ノーベル文学賞に結び付いたのだろう、と、初めて心から納得した。

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    2023年11月30日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    川端康成の本をはじめて読んだ。
    こういった文学的領域に足を踏み入れる予定はなかったのだが、多くの中国人が好きらしく、読んでみようと思った。
    122編のなかでひとつ好きな話があればいいなというテンションで読んだ。
    「雨傘」「木の上」は好きかもしれない。
    「駿河令嬢」「日本人アンナ」「ざくろ」「秋の雨」は嫌いじゃないかもしれない。
    「乗馬服」はなんだかなぁと思った。
    結局、「木の上」が一番好きかな。

    読みながら、ジェネレーションギャップをかなり感じていた。そんな些細なことで恥じらいを感じるのかと思ったし、言葉遣いが自分のイメージする江戸時代だった。

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    2023年11月30日
  • 古都(新潮文庫)

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    文学好きの友人に薦められた。

    読み始めると止まらない。

    すごく狭い空間で、限られた登場人物で、それでも気になる物語が進展していく。

    味わいが深い。

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    2023年10月16日
  • 少年(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「私は本年五十歳に達し、これを記念する心も含めて、全集を刊行することになった。」(P5)ことをきっかけに旧稿をまとめて見て自身の過去を追憶。

    小学六年の綴方が凄すぎて(川端本人は「自分のこと自分の言葉を一つも書いていない。」(P18)とは言うものの)級友たちはどう感じていたんだろうか。

    清野との愛は歳を重ねるにつれて「少年時代の愛」という良き想い出に昇華されたのでしょうか。

    川端は本当に文章が良いなぁ。内容はさておき読んでると癒されます。難しいけど。

    ※以下は自分用にメモ。

    *****************************************
    中学二年の時の作文帳や谷堂集で想い出を振り返る中…

    「しかし同性愛というようなことはなかった。」(P21)

    いきなりこの一文。続いて次の章の始まりは

    「大正五年の九月十八日から大正六年の一月二十二日までの日記には、同性愛の記事がある。」(P21)

    大正五年十二月十四日の日記に、清野、登場。床の中でぎゅうぎゅうと抱き合っている。

    大正六年一月二十一日、清野、大口に狙われる。

    (ちなみに川端は1915年(大正4年)3月から、中学校の寄宿舎に入っている。)

    大正六年、川端は十九歳で中学五年だった、ということは十九歳のときに後輩とベタベタしてたのかぁ。

    「また私は高等学校の時に清野少年あての手紙を作文として提出した。教師の採点を受けてから実際の手紙として清野に送ったと記憶する。」(P27)

    愛の手紙を先生に?昔はそういうのアリだったのか??(汗)高等学校一年生(19~20歳)のものだそう。

    川端の手元に残っている部分に書いてあったのは

    「お前は私の人生の新しい驚きであった。」(P30)
    「お前はなんと美しい人だったろう。」(P33)

    ものすごいラブレター。これを先生に(汗)

    24歳のときに書いた「湯ヶ島での思い出」を28歳の時に「伊豆の踊子」に書き直す。「湯ヶ島での思い出」では湯治、清野少年訪問、大本教の教祖の入湯の想い出が語られる。

    22歳の8月に清野を訪ねる。清野少年は宗教二世。

    「私は彼の信じるものにではなく彼の信じる心に快く染まりそうなのである。」(P72)

    時を遡って中学五年、清野の信仰心について語られる。

    再び日記に戻る。学生時代の出来事、清野とのやり取り、大口君の恋愛、進路。川端は次から次にもの(時計と書籍)を買う
    。

    「「私のヘングインになってくれ。」と言うと、「なってあげまっせ。」と言った。」(P93)

    ペンギン?

    再び大学時代の「湯ヶ島での思い出」にもどる。

    ここから逆に清野からの手紙が転載されている。22通。私からすると多いように感じるけれど当時は普通だったのだろうか。

    最後の二行が衝撃的でした。勿体ない、と思ってしまいます…。

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    2023年04月22日
  • 小公子(新潮文庫)

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    小野不由美さんが帯を書いていて買ったけど、買ってよかったと思えた本。主人公のセドリックが可愛い、心が綺麗、癒やされる。元気がない時、やさぐれてる時にもまた読みたい。苦しくなる場面がほぼないので安心して読める。

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    2023年02月24日
  • 女であること

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    分厚くてとても読む気にならなかったけれど、落ち着いてやっと読めました。
    妙子と有田の、愛を考えるシーンがとても印象的で、家族愛や夫婦愛を自身の体験に重ねて読むことができてとても感銘を受けました。愛は誰しもが与えられて育っているのにそれに気づかなく、生きてしまうもの、愛は無償に誰しもが与える事が出来るんだと気づくことが出来て、とても満たされました。

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    2023年02月17日