川端康成のレビュー一覧

  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    横光利一らと共に「文藝時代」を創刊し、ダダイスムな芸術活動の先駆となった「新感覚派」と呼ばれる作家グループの代表的作家・川端康成の短編集。
    本作は氏の処女作から、その文芸活動の前期にあたる作品が収録されています。

    川端康成ははっきりって読みやすい作家ではないと思っています。
    例えば、本作収録の"温泉宿"はこんな出だしで始まります。
    「彼女らは獣のように、白い裸で這い廻っていた。」
    これは何を表現しているかというと、風呂掃除をしている女性たちなんですね。
    こういった、比喩的な、詩的な表現が多用されていて、表現力が多彩すぎて何が書かれてるかすぐにわからない場面が多々あります。

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    2021年03月30日
  • 女であること

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    川端康成の現代物。
    昭和30年代の東京を舞台に、子供のいない弁護士夫妻、身を寄せる被告人の娘、大阪から出奔してきた友人の娘が織りなす出来事。

    小説として深いものはないが、戦後間もない、豊かになりゆく昭和の世相が面白い。有楽町のキネラマ、キャバレー、デパートなど。映画化されてたら観たい。

    また、女性の描き方もど昭和で、男女交際の進み方とか「純潔を奪われる」みたいな表現、21歳くらいなのにすぐ結婚相手にどうかとか周りがソワソワしたりとかが面白い。女性の生き方は本当に限られていて、成人して結婚するまでの数年しか自由はなかったんだなと感じる。

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    2021年01月15日
  • 愛する人達

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    全体に淡いなまめかしさが美しさを保ってある、そしてエロティックがはみ出す。それが川端康成の魅力だと思う。

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    2020年07月26日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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    どことなく未完のような雰囲気。物語としてはあまりすっきりしません。
    文章はやはり素敵で、乳椀のところなどもういない啓太の人間性が垣間見れる部分が特に惹きつけられた。

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    2020年07月24日
  • 小公子(新潮文庫)

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    性格もみためもいい完璧な少年が金持ちで性格もネジ曲がっている爺さんを変えていくってどんなファンタジーだよ?とネジ曲がった私がツッコミする余裕もないテンポと文章の美しさよ(川端康成訳)。児童文学の金字塔。米英文化比較で語ってほしいものだ。

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    2020年08月02日
  • 山の音

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    死期の近付いた老人が「山の音」を聞くあらすじから恐ろしいストーリーを連想していたが、戦後のとある一家の日々が淡々と綴られているだけでした。
    盛り上がりは特になく、家族の葛藤や登場人物の機微が繊細に描かれている。鎌倉の四季と共に流れていくストーリーが美しい。

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    2020年09月03日
  • 山の音

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    ネタバレ

    ストーリーのある小説を読み慣れてるせいか難しかった。
    日常のひとコマを文章にした感じ。
    ストーリーを追う読み方だとはて?、となってしまうんだろう。

    家族でも好きとか大切、だけじゃない、ムッとしたり、どうなんだと叫びたくなったり、抱く感情は複雑だよね、と思う。

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    2019年09月03日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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    建築家水原のそれぞれ母の違う三人の娘、自殺した母の悲劇と戦争に恋人を奪われた心の傷みのために次々と年下の美少年を愛する姉百子、京都の芸者の子である妹若子、全く性格の違う姉や妹をはらはらと見守る優しい麻子。大徳寺、都踊、四条から桂離宮―雅やかな京風俗を背景に、琵琶の湖面に浮かんだ虹のはかなさ美しさにも似た三姉妹の愛と生命の哀しみを詩情豊かに描く名作。

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    2019年06月27日
  • 山の音

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    老年期の死への恐怖と父であり男であることの苦悩が穏やかに描かれていました。
    かつて憧れた女性は亡くなりその妹と結婚したものの、心の奥底では憧れの幻影を求め続け、息子の嫁の愛らしさに心和ませる主人公の信吾。
    のらりくらりと平和に暮らしているつもりでも何処かで鳴っている家庭内の不協和音に恐れ、父である故の決断や義父としての心遣い、山の音や不思議な夢や突然ネクタイの結び方を忘れてしまう出来事など近付く死を感じて切なくなりました。
    義父と嫁の厭らしい不幸な恋愛話などではなく、随所に四季と花の描写もあり穏やかで美しい作品でした。

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    2018年10月15日
  • 愛する人達

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    女心の繊細な表現が大好きです。少しわからない部分もありますが。時代の違いでしょうか。いや一歩先を行っているような。

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    2018年09月03日
  • 伊豆の踊子

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    表題策を含んだ短編集。踊り子がスタンド使ってる表紙という触れ込みに踊らされて購入。
    伊豆の踊り子はエリート学生の主人公が踊り子に見惚れて踊り子達と一緒に旅をする話。身分の差が憚る恋、と一言で言えれば簡単だが、恋に落ちたという自覚の描写もなし。多分そういうことではないのだろう。だからこそ、綺麗な話として読める。踊り子が茶屋のおかみさんや宿の人に蔑まれるが、それが余計に主人公の踊り子に対する庇護心というか、この人を特別に思うのは自分だけだという選民思想的な感情も抱かせる効果があるのだろう。
    個人的なお気に入りは死体案内人。同室だが顔見知りでもなんでもない女の死をきっかけに起こる話。こんな話を思い付

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    2017年10月25日
  • 伊豆の踊子

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    川端康成 「伊豆の踊子」「温泉宿」「十六歳の日記」「死体紹介人」ほか 短編集。驚きの連続だった。

    荒木飛呂彦の表紙イラスト以上に、川端康成の孤児根性や死者への執着 に驚く。「伊豆の踊子」が映画のイメージと違うことに驚く。あまりにグロテスクな「死体紹介人」に驚く。

    「十六歳の日記」あとがきの記述が 川端康成 理解のヒントになった。「家とか家庭とかの観念は私の頭から追い払われ、放浪の夢ばかり見る〜死者の叡智と慈愛を信じている」

    「伊豆の踊子」自分の孤児根性に嫌気がさした主人公が 踊り子の少女に癒され、他人の親切を受け入れられるまで を描いた。踊り子に 家や家庭のない自分を見たのだと思う

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    2017年09月28日
  • 伊豆の旅

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    「伊豆へ旅するひとにも伊豆を旅したひとにも伊豆の旅を想う人にもなつかしい愉しい本」と編集者の方が結論づけたことに同意です。

    今回は、伊豆旅行の道中で読み出し、本文中の美しい自然描写を実感。2月に関わらず、河津桜と温かい日差しに迎えられて、まさに「美しく晴れ渡った伊豆の小春日和」でした。

    偶然にも川端氏が「伊豆の踊子」を書いた二十八歳になって、幼い頃に比べてじんわりと文章を味わえるようになって感慨深い。

    ただし、「椿」に書かれているように、「少年の夢みたいな」赤裸々な部分は、表現が豊かすぎるが故に恐ろしくも感じます。また、その感覚を知りながら「伊豆の踊子」を読むと違う手触りがします。
    「六

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    2017年02月18日
  • 雪国

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    駒子を最終的には自分のうつわでは受け入れなかったというお話。
    駒子も葉子も同じ人が好きで行男という人物。行男に対して駒子は芸者になってお金を工面、葉子は看病する。
    最後に火事で葉子が死ぬ間際、駒子は葉子と確執があったが、ホントは自分の好きだった人をお世話してくれた恩人だったと思った。そこに島村の入る余地がなかったと言える。

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    2016年02月05日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    登場する女性たちが非常に上品でキレイなのが印象的であり、谷崎とはまた違った女性の描き方だな、と感じさせる。

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    2015年11月29日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    昔、伊豆へ旅したときの風景や空気を思い起こしながら読みました。
    仄かで優しい人と人とのつながりが丁寧に表現されていて、決して大団円というわけではないラストシーンにも、なにか清々しい印象。
    「旅は道連れ」を地で行く物語ですが、現代ではなかなかあり得ないよなあと思うと、少し寂しい気持ちになりました。

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    2015年08月29日
  • 美しい日本の私

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    川端康成が、このような随筆を書いていたとは知りませんでした。
    文化という中から「美」という側面を切り出し、
    日本の古典文学なども例に挙げて語っているようです。
    私のような凡人にはよく分かりませんが、ある意味鈍感でもあり、鋭敏でもあるという不思議な感覚を覚える文章です。
    いずれにしても、「文化」というものは、長い時間をかけて育まれてきたものが多いのでしょうし、そのようなことに対しての歴史を知ることや、自分なりの理解をもつことが大事だと思わせられます。

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    2015年04月30日
  • 伊豆の踊子

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    太鼓の音が聞こえなくなるとたまらない気持ちになる主人公を可愛らしいなと思ったり(伊豆の踊子)、なんでこんな風にぶった切るんだろうと不思議に思ったり(招魂祭一景)。

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    2015年01月12日
  • 伊豆の踊子

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    禽獣、二十歳のぶった切り感がすごい。二十歳に至っては「このクズもういい」と著者が主人公を捨てたのではと勘ぐってしまうほど。

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    2014年08月27日
  • 女であること

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    文章がきれいだからすらすら読める。
    男性が書いているとは思えないくらい、女性の内にある嫉妬や愛憎、気持ちの高まりがよく書かれている。
    怖いくらい。
    市子みたいな女性になりたいですね

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    2014年08月25日