川端康成のレビュー一覧

  • 伊豆の踊子

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    「伊豆の踊子」は十数年ぶりに再読。旅情と青春を感じさせて、案外良い。初めて読んだ時もそう感じたはず。

    他には、新潮文庫版には未収録の「死体紹介人」が薄気味悪くて良い。

    川端康成は、基本的にあっさり薄味だが、晩年の「眠れる美女」や「片腕」のように、たまに薄気味悪い小説を書く、という印象。


    以下は「死体紹介人」のあらすじ。

    会ったことのない女の死体を解剖用に大学に売り払うが、その女の妹が骨を受け取りに来たので他人の骨を渡す。その妹と同棲するようになるが、姉と同じく肺炎で亡くなる。その死体の前で、火葬場で知り合った女と抱き合う。

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    2022年07月04日
  • 少年(新潮文庫)

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    BL作品にはあまり興味がないんだけど
    BLじゃない作品に
    BL的要素を感じる人の気持ちは
    わからんでもない
    美しさを求めてんのかな?とオモウ

    話題になってるようだったので
    気になって買ってみた

    少年少女の頃って
    実際はすごく匂いがあるし
    己の幼少期は泥んこだったし
    家畜の糞尿もすぐそばだったし
    汚れ放題だったのに
    なぜ回想すると
    美しく変換されるのか
    ハナタレも汗臭さもどこいったん…

    ということが
    誰にでもおこると信じているので
    川端康成にもあったはず!
    回想してるから
    こんなに匂いがなく感じるんだと
    信じている!!!!

    清野の手紙がちょっと切ない
    書いた清野の気持ちを考えると
    ギュー

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    2022年06月03日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    若い頃に書かれた短編集。
    伊豆の踊り子」は、雪国の若者バージョン?、「雪国」と比べてフレッシュな感じ。「雪国」に比べて愛情に対する反応も素直。瑞々しい、というべき?
    映像が目に浮かぶ。

    「十六歳の日記」は、死にゆく祖父を写生した日記。

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    2024年06月20日
  • 少年(新潮文庫)

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    川端康成の作品を初めて読んだのでいまいち作者の人となりがわからないのだが、この本は自身の少年〜青年期を振り返ったものということで良いのだろうか。
    自身の書いた手紙をみつけるがまま順に書き連ねていったという感じで、時系列がばらばらで把握しにくいのだが、文章自体は読みやすかった。

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    2022年04月30日
  • 少年(新潮文庫)

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    旧制中学の寮で同室になった後輩の少年との思い出を、過去の日記や手紙から紐解いています。
    思い出すままに並べたような、輪郭をもたない記憶。少年への印象も美化なのか理想なのか、願望か。まるで夢のようです。

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    2022年04月18日
  • 少年(新潮文庫)

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    川端康成没後50年ということで、新刊として刊行された「少年」

    さてどんな小説だろうかと蓋を開いてみると、全く予想外であった。大衆小説を予想して読んでいたので、率直に、非常に読み進めにくかった。内容的には森鴎外の「ヰタ・セクスアリス」や三島由紀夫の「仮面の告白」と似ている(ただ後者は読みやすかった)。また話の構成の巧さで言えば、彼らにはちょいと劣るかな、、?

    そこに書かれている内容は、青少年の頃の川端と後輩の清野の長きにわたる交流である。互いに寮生活の中で愛(この場合、友愛も恋愛も全て包括している)を育むも、川端の卒業によって徐々に疎遠になっていき、、、というような感じである。

    ここで交わ

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    2022年04月13日
  • 小公子(新潮文庫)

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    「老人の凍った心をも溶かす幼児の真心」というのは児童文学として良い。礼儀正しさ、思いやり、高貴なる義務は誰しも子どもに教えたいものだから。

    しかし、そもそも貧しい人々を生み出す構造の問題に踏み込んだ展開にならないのは書かれた時代の、上流階級の出身である作者の限界か。

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    2022年01月02日
  • 小公子(新潮文庫)

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    アメリカに生まれた少年・セドリックは、大好きな母や周囲の人々の細やかな愛情に包まれ幸せに暮らしていたが、名も知らぬ貴族の祖父の跡継ぎになるためイギリスへ渡ることとなった。祖父は意地悪で傲慢で、アメリカという国を嫌っていたが、セドリックの純真さに心動かされ、次第に変化していく。だがそこへ真の跡取りを名乗る者が現れて──。川端康成の名訳でよみがえる児童文学の傑作。

    子供の頃に読んだ名作。小公女は結構序盤がお先真っ暗なイメージでしたが、こちらは比較的前向きに進んでいくので、穏やかな気持ちで読み進められました。セドリックが泰麒のキャラクターに影響を与えていたなんて!確かにそういう目線で見るととても似

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    2021年12月31日
  • 小公子(新潮文庫)

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    皆さん多分一度はよんでますよね。私も小学生の頃読んで、子ども達が小さい頃買ったのを再び読んで、今度は川端先生の訳で読み返しました。

    気難しいおじいさまがセドリックの無邪気さややさしさにほだされて、やさしいおじいさんに変わっていく。最後は嫌っていたアメリカ人の嫁の良さも認めて一緒に暮らす…というストーリーの主軸は覚えていたのですが、偽者が出てきたのは記憶になかった。

    たぶん子どもの頃は省略されてる本を読んだのかもしれないですね。そして、偽者事件を解決するのにセドリックのニューヨークのお友達が一役買っていたのも面白かった。あの二人のお友達、なかなか味がありますね。

    解説を読むと、実際に翻訳し

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    2021年11月04日
  • 美しい日本の私

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    ノーベル賞受賞後の記念講演会での講演「美しい日本の私」を含む、戦前戦後のエッセイをまとめたもの。どのお話にも川端康成の「日本の美」に対する思いが込められている。川端の感じる美というのは、日本画や自然にとどまらず、源氏物語などの小説や勤勉な労働者など幅広く、本質的には「もののあはれ」に表現される、純粋さや儚さ。一方で、戦争で夫を亡くした寡婦が、姑を養いながら残された子を育てる姿を取材することなどは、川端自身も純粋に美しいと思っているのだろうが、今でいうヤラセ感がないではなく、戦争・国策の影響を感じる。

    「もののあはれ」を至上の美と考えていた川端が、戦後の混乱した社会や米国に傾倒している人々を見

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    2021年08月04日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    横光利一らと共に「文藝時代」を創刊し、ダダイスムな芸術活動の先駆となった「新感覚派」と呼ばれる作家グループの代表的作家・川端康成の短編集。
    本作は氏の処女作から、その文芸活動の前期にあたる作品が収録されています。

    川端康成ははっきりって読みやすい作家ではないと思っています。
    例えば、本作収録の"温泉宿"はこんな出だしで始まります。
    「彼女らは獣のように、白い裸で這い廻っていた。」
    これは何を表現しているかというと、風呂掃除をしている女性たちなんですね。
    こういった、比喩的な、詩的な表現が多用されていて、表現力が多彩すぎて何が書かれてるかすぐにわからない場面が多々あります。

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    2021年03月30日
  • 女であること

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    川端康成の現代物。
    昭和30年代の東京を舞台に、子供のいない弁護士夫妻、身を寄せる被告人の娘、大阪から出奔してきた友人の娘が織りなす出来事。

    小説として深いものはないが、戦後間もない、豊かになりゆく昭和の世相が面白い。有楽町のキネラマ、キャバレー、デパートなど。映画化されてたら観たい。

    また、女性の描き方もど昭和で、男女交際の進み方とか「純潔を奪われる」みたいな表現、21歳くらいなのにすぐ結婚相手にどうかとか周りがソワソワしたりとかが面白い。女性の生き方は本当に限られていて、成人して結婚するまでの数年しか自由はなかったんだなと感じる。

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    2021年01月15日
  • 愛する人達

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    全体に淡いなまめかしさが美しさを保ってある、そしてエロティックがはみ出す。それが川端康成の魅力だと思う。

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    2020年07月26日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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    どことなく未完のような雰囲気。物語としてはあまりすっきりしません。
    文章はやはり素敵で、乳椀のところなどもういない啓太の人間性が垣間見れる部分が特に惹きつけられた。

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    2020年07月24日
  • 小公子(新潮文庫)

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    性格もみためもいい完璧な少年が金持ちで性格もネジ曲がっている爺さんを変えていくってどんなファンタジーだよ?とネジ曲がった私がツッコミする余裕もないテンポと文章の美しさよ(川端康成訳)。児童文学の金字塔。米英文化比較で語ってほしいものだ。

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    2020年08月02日
  • 山の音

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    死期の近付いた老人が「山の音」を聞くあらすじから恐ろしいストーリーを連想していたが、戦後のとある一家の日々が淡々と綴られているだけでした。
    盛り上がりは特になく、家族の葛藤や登場人物の機微が繊細に描かれている。鎌倉の四季と共に流れていくストーリーが美しい。

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    2020年09月03日
  • 山の音

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    ネタバレ

    ストーリーのある小説を読み慣れてるせいか難しかった。
    日常のひとコマを文章にした感じ。
    ストーリーを追う読み方だとはて?、となってしまうんだろう。

    家族でも好きとか大切、だけじゃない、ムッとしたり、どうなんだと叫びたくなったり、抱く感情は複雑だよね、と思う。

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    2019年09月03日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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    建築家水原のそれぞれ母の違う三人の娘、自殺した母の悲劇と戦争に恋人を奪われた心の傷みのために次々と年下の美少年を愛する姉百子、京都の芸者の子である妹若子、全く性格の違う姉や妹をはらはらと見守る優しい麻子。大徳寺、都踊、四条から桂離宮―雅やかな京風俗を背景に、琵琶の湖面に浮かんだ虹のはかなさ美しさにも似た三姉妹の愛と生命の哀しみを詩情豊かに描く名作。

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    2019年06月27日
  • 山の音

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    老年期の死への恐怖と父であり男であることの苦悩が穏やかに描かれていました。
    かつて憧れた女性は亡くなりその妹と結婚したものの、心の奥底では憧れの幻影を求め続け、息子の嫁の愛らしさに心和ませる主人公の信吾。
    のらりくらりと平和に暮らしているつもりでも何処かで鳴っている家庭内の不協和音に恐れ、父である故の決断や義父としての心遣い、山の音や不思議な夢や突然ネクタイの結び方を忘れてしまう出来事など近付く死を感じて切なくなりました。
    義父と嫁の厭らしい不幸な恋愛話などではなく、随所に四季と花の描写もあり穏やかで美しい作品でした。

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    2018年10月15日
  • 愛する人達

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    女心の繊細な表現が大好きです。少しわからない部分もありますが。時代の違いでしょうか。いや一歩先を行っているような。

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    2018年09月03日