城山三郎のレビュー一覧

  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    村上水軍総統領 村上武吉の生涯。海の男の意地、その生き様は格好良い。死に様も大事だろうとは思うが、やはり生き様。あと、毛利家の話がたくさんでてくる。毛利元就の三フレッチェくらいしか知らなかったので興味深かった。時代としては毛利家が中国最大の大名になるちょっと前くらいから関が原終わりくらいまで。

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    2014年06月01日
  • 鼠 鈴木商店焼打ち事件

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     昨今の原発報道を聞いていて、ふと本書のことを思い出し、約20年振りに再読した。
     いまから95年前、高騰する米価について、大阪朝日新聞は、三井、三菱を凌ぐ新興の鈴木商店に関するねつ造記事を流布し、庶民を扇動した挙句、結果、鈴木商店は焼き討ちにあってしまう。
     国益のためとまっすぐに進む大番頭 金子直吉は、何ら防戦することなく、足元をすくわれてしまう。
     ここまでは、まさに前述のとおり。弱者の見方かのような仮面を被り、国益を無視した報道を続け、人気を取り、存在感を示したい大手マスコミの姿は全く変わっていない。
     しかし、今回、気になったのは、丁稚あがりの社員たちと高商卒のエリート社員たちとの確

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    2013年10月31日
  • 総会屋錦城

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    久し振りに社会派ものが読みたくなって、城山三郎の著書を初チャレンジ。総会屋の命がけの暗躍が一番面白かった

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    2013年10月25日
  • 黄金の日日

    購入済み

    懐かしすぎる

    昔、大河ドラマで見た印象がのこっていたので、読んでみました。川谷拓三が道に埋められて鋸挽きされる、たがドラマらしからぬ残酷シーンが強烈でしたが、原作はそこまででもなかったですね。でも面白かったです。

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    2013年10月09日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    ネタバレ

    放蕩を続けた2代目ボンボンの孫三郎と石井十次の衝撃的な出会い、心酔、すきま風が生まれながらも十次の最期まで支援する。クリスチャン社会事業家が有名なクリスチャン経営者の若い頃に与えた影響の大きさを改めて感じます。十次の夢、ビジョンの圧倒的なスケールの大きさに驚きますが。また、孫三郎の社会責任に関する意識、何とアカ呼ばわりされながらも貫いていく信念は、十次の影響が大きいとはいえ、10年どころか少なくとも50年先を見ていた経営者だと痛感します。

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    2013年08月25日
  • 一歩の距離 小説 予科練

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    もうすぐ終戦記念日。この本は母から借りたものです。特攻隊員になる事を恐れず、国の為、天皇陛下の為に命を惜しまなかった予科練の学生たち。彼らはまだ16前後という若さだった。
    この本は戦争の悲惨さ、それも戦場でというよりも戦場に行くまで訓練の過程での悲惨さにも焦点をあてています。涙が止まらなかった。

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    2013年08月06日
  • ビッグボーイの生涯

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    東急グループを大飛躍させた二代目、五島昇の評伝です。
    家の隣に東急電鉄の本社が在ります。大グループの本丸にしては控え目な建物です。
    昼時出てくる社員達、皆感じ良い。社風なんだろう。
    そうだ、エントランス横の銅像…彼は望んでいない。と思う。

    パラオに素晴らしいホテルが在る。
    彼の思いが詰まったホテルだ。名前はパラオ・パシフィック・リゾート。一見控え目だが、金がかかっているのが分かる。
    建て替えられてしまいましたが、旧キャピトル・東急も素敵でした。

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    2013年07月15日
  • 一歩の距離 小説 予科練

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    「指揮官たちの特攻」と同様に第二次世界大戦の終わり。海軍予科練に入隊した少年に焦点をあてた話。筆者が同様の経験をしており、その視点で書かれた貴重な話だと思います。当時の少年の視点、思考はその時を経験した人でなければ書けないものがあると思います。また、「マンゴーの林の中で」という別の短編もあります。人の命がなんと軽く扱われた時代だったのか。小手川の死に涙を抑えられなかったです。

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    2013年06月26日
  • 総会屋錦城

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    城山三郎の短編集です。7編が収録されています。
    城山三郎が経済小説という分野を開拓した人と評されることが分かりました。ここで扱われているのは、まさしく経済関係の話が収録されています。でも、単純に経済の話だけではなく、その人間模様がまたおもしろかったです。よく調べてこれだけのものを書いたなぁと思います。
    この中では「総会屋錦城」が一番面白かった。
    でもやっぱり一番は「落日燃ゆ」かなぁ。

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    2013年06月26日
  • 役員室午後三時

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    もう少し静かな物語かと思っていたが、展開が多いところが面白い。ザ・日本企業、ザ・日本のサラリーマン根性と言った感じだ。

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    2014年03月27日
  • 毎日が日曜日

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    昭和54年という自分が産まれた年に刊行された本という事で、古いながらも興味を持って読むことができました。
    総合商社が舞台のビジネス小説です。
    商社マンの仕事のスケール、大変さ、苦悩、向き不向きなどを余すところなく伝えてくれてます。
    商社に対する漠然とした憧れしか持っていない学生たちに、ぜひ読んでもらいたい一冊。

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    2013年03月18日
  • 無所属の時間で生きる

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    ■時間

    A.4 つの時間
    ・真珠の時間:仕事のアイディアを練る、深夜の時間
    ・黄金の時間:仕事上のゴールデン・アワーとなる、9 時頃から1 時過ぎまでの時間
    ・銀の時間:資料調べや下書きなどをする午後の時間
    ・珊瑚の時間:新聞や郵便物に目を通したり、仕事とは関係のない本を読んだりする、夕方以降の時間退職後の自由時間の大きさにおびえる人もいるが、こうして分割すると、1 日という単位も相手にしやすい。

    B.戦後最大の財界人、石坂泰三は、出張の際、「空白の1 日」を日程に組み込んでいた。そしてその1 日を、どこにも属さない1 人の人間として、ただ風景の中に浸っていたり、散歩したりして過ごした。こ

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    2013年03月10日
  • 雄気堂々(下)

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    明治の経済人、渋沢栄一の立身伝。幕末から明治にかけての偉人と言えば坂本龍馬が一番人気で西郷隆盛らなどがそれに続くのが一般的だが埼玉の農家の跡継ぎから立身を夢見て江戸に出て紆余曲折を経て一橋慶喜の家臣になりその才能を見込まれ明治政府でも手腕を振るうようになる渋沢栄一。その後、下野し近代革命後の日本の経済を形作っていく。現実的な意味で有名な幕末の革命家たちより経済大国として世界に肩を並べるようになる日本が誕生するために最も尽力した人物なのではないだろうか。

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    2013年03月05日
  • 価格破壊

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    ダイエー創業者・中内功をモデルに描いた小説。
    経済小説を拓いた城山三郎の真骨頂。
    流通革命、価格破壊を目指した中内は、日本中を安い物で満たすことを目指した。そのルーツは戦争にある。日本は物量でアメリカに負けた。戦友がバタバタと死んでいく中、それでも、中内は生き残った。
    戦後、中内は価格破壊を掲げ、流通革命を起こしていく。そして、一代でダイエーを築いたそのパワーに圧倒される。
    この小説は、ダイエーの基礎をどうやって築いていったかの軌跡がよく分かる。家族も省みず、ひたすら仕事に打ち込み、社会のひずみと戦った。
    いかに安く消費者に提供するか。いかに安く提供する仕組みを作るか。そのために、松下電器とも

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    2013年02月01日
  • 毎日が日曜日

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    会社人生に於いて、誰でも「ないものねだり」をしながら日々を送り、日々悩んでくよくよしていることですらある意味幸せだと考えさせられた一冊。働き方に正解は無いし、会社での評価=その人の評価でも無い。会社で理不尽な事があった時に読み返したい一冊。

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    2013年01月05日
  • 燃えるだけ燃えよ 本田宗一郎との100時間

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    城山三郎が本田宗一郎と共に過ごした100時間をもとに書かれている。ときにはゴルフをしながら、ときにはヘリコプターに乗りながら。
    トヨタや日産より後発だったホンダが世界企業に駆け上がった秘訣は、本田宗一郎の生命力だ。信念があり、執念があり、生命力がある。あとは時が来れば、成功に近づける。
    しかし、本田宗一郎のすごいところは、時を作ったことだ。レースに参戦し、自分に枷をはめて、技術を磨く。レースで結果を出すことで、ホンダの名を轟かせる。
    強気の攻めが勝機をつかむ。徹することで一流になれる。徹し抜き、突き抜ければ、超一流になれる。

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    2012年11月27日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    企業の「メセナ」をいっているのは、儲けがあったとき。
    バブルがはじけて、儲けがなくなったら、
    そのことは、知らぬ顔。
    企業というのは、あくまでも経営者の姿勢にかかっているのですね。
    戦争前から、戦争中にかけて、
    それを実施した人がいたことは、驚嘆に値する。

    そんな大原孫三郎を描いた。
    子どもの教育に対して
    「すべてが建設でなくてはならぬ、創作でなくてはならぬ。」

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    2012年11月20日
  • 総会屋錦城

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    比較的短編だが、一気に読みきった。主人公錦城の冷徹な読み、信念、執念。城山三郎の作品構成と文章のうまさを感じた。

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    2012年10月30日
  • 逆境を生きる

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    時代に翻弄されながらも、自分の信念に基づく男の生き様。感動的な一冊である。広田弘毅のことなど、今まで名前しか知らなかったが、驚きの内容である。作者城山三郎の取材についての執念を感じざるを得ない。家族にも読ませたい本である。

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    2012年10月04日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    天下に名高い村上水軍の最後の輝きから信長・秀吉による天下統一の流れの中で消え去る運命にある海賊衆の意地と悲哀の物語。
    主人公武吉の著した戦術書を後に伊予水軍の末裔である秋山真之が参考にしたのかと思うと興味深い。

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    2012年10月04日