城山三郎のレビュー一覧

  • 外食王の飢え

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    高度経済成長の中で、
    敗戦から バブル崩壊までの 時代の
    創業者は、かくも壮絶に 生きたのだろう。

    倉原は、福岡の出身で、「一流」をつねにめざした。
    あくまでも 自分が中心でないと満足できない。
    権限の委譲ということができない。
    それでも、突進力そして人材をスカウトするチカラは
    迫力があったが、
    しかし、その人たちをうまく使うことができなかった。

    『飢えた胃袋にけんめいに食物を詰め込む。
    満腹に近づくと、更に大きな胃袋にとりかえて、
    また飢えを感じさせ、更に多くの食物を取り込ませる。
    腹がくちてくると、もっと大きな胃袋を』

    まさに、それを 地にいくのである。
    恐ろしいばかりの拡大成長路線。
    拡大すること 成長することが 目的だった。

    おなじように 東北、満州そだちの 横川3兄弟は素朴で
    田舎のにおいをさせながら、知らないことは学ぶ という姿勢で
    セントラルキッチンを確立しながら 店を 配達していった。
    ここには、あまり壮絶感がないが 同じようなビジネスモデルだった。

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    2016年06月06日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷を訪ねて知った、ある経営者の生涯を描いた小説。
    高い見識と決断力をもって、会社をそして地域を豊かに発展させた力量は計り知れない。
    現在の日本社会は生まれながらに力を持つ者が小さな志しか持たないのか、それとも日本社会の体質がそれを邪魔する小さな社会なのか、富がうまく生かされていいないような気がする。

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    2016年05月28日
  • 黄金峡

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    ダム事業にあたっての用地買収の様子、賛否や補償をめぐる住民とのやり取り等、それがもたらす地域へのインパクトが。生々しく描かれている。その姿は、ひとつのモノサシとして参考になるし勉強にもなる。とくに、現場所長の言動には、住民を軟化させる手法・語り口として上手い(手慣れた)ところが大いに感じられる。

    一方、ダム事業において用地・補償という限られた側面のみにスポットをあてられており、そういうことだけではないんだけどなぁとも、感じずにはいられない。そのあたりの、ややオーバーな(単焦点的な)様子は、この作者らしいとも思う(官僚たちの夏でひたすら人事に光を当てたような)。

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    2016年04月05日
  • 百戦百勝 働き一両・考え五両

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    知略に富んだ相場の神様、実在の人物を描いた風ですね。勝負に勝つには情報が大事を地で生きた人のようです。ささやかに株をやってる身としてはその考え方も大いに勉強になりました。おおおとこて喧嘩っ早いと書かれているが、冬子さんやお安さんと話すときには「......」が多く、豪快な人柄よりは女性に弱い可愛らしい人物を感じさせ、その人柄に惹かれます。
    浮気の話がよく出てくるが、実在人物なのにいいのかな、といらぬ心配をしていまう。
    冬子さん、安さんをはじめ、好敵手の面々も味わい深いキャラ満載で最後まで飽きさせません。

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    2015年10月25日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    大原孫三郎の生涯がすごい。人やお金を惹きつけちゃう人っているよね。惹きつけちゃう人は、なぜか出会いも別れも惹きつけちゃうよね。本書にも出てくるけど、どんなけ使うねん!ってゆう慈善団体への寄付や美術を志す若者への投資は目をみはるものばかり。頼る方も頼る方だけど、出しちゃうんだもの、大原孫三郎。そして、その美術を志す若者、まさかの児島虎次郎!!!そうか、児島虎次郎と繋がってる人か。児島虎次郎関連の書籍を読んでたころ、大原孫三郎って聞いたことあったわ。そーいやそーだわ。倉敷だしね。モネに睡蓮を描いてもらって買い取ってきた話とか感激。おすすめ。

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    2015年09月06日
  • 毎日が日曜日

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    ネタバレ

    友人に勧められて読む。
    高度成長期のエリート商社マンと、ドロップアウトしたおじさんの話。
    サラリーマンも大変だなとおもった。

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    2015年06月20日
  • 総会屋錦城

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    短編小説7編。どれも主人公や状況に感情移入でき、スラスラ読める。オススメは「総会屋錦城」と「メイド・イン・ジャパン」。当時の株主総会や日本vs米国の輸出入状況が体験できる。経済小説の先駆けとして一度読んでいただきたい。

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    2015年05月09日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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    ネタバレ

    2015年の15冊目です。
    海軍の神風特攻隊作戦を最初の特攻退院関行男大尉(レイテ沖)と終戦の玉音放送後に最後の特攻隊員として沖縄に出撃し帰ることのなかった中津留達雄大尉の二人の生き方を対比させながら、史実を丹念に調べ書きあげられている作品です。ともに結婚し家庭の幸せも手に入れていた若き指揮官の人間ドキュメントです。
    70年前の出来事と私の生きている今とは、繋がっているはずだが、積み重ねられた惜別と悔恨の情を知るすべもなくなりつつある。こんなことに思いを馳せる年になったということかもしれない。

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    2015年05月11日
  • 雄気堂々(下)

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    ネタバレ

    一人の農夫の視点から始まる、多くの事業を手がけた渋沢栄一の生涯の本。
    幕末から明治まで「あぁ、こんな時代であったか」を感じることのできる小説です。
    それにしても金をやる(寄附)ならきちんと成果を出す、という考えは本当にそのとおり。

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    2015年04月25日
  • ビッグボーイの生涯

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    二世のグールプ会社の会長となり、様々な毀誉褒貶があったにもかかわらず奔走した一人の人間として学ぶ物が多い作品だった。

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    2015年04月05日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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     長編『官僚たちの夏』をそろそろ読もうと思っていたので、その準備も兼ねて。

     特攻隊第一号の関行男大尉と、最後の特攻隊員中津留達雄大尉についてのドキュメント。涙無しには見られない悲劇のストーリーというよりは、淡々とした描かれ方。それでも、訳の分からぬ作戦を断行した上層部への静かな怒りが伝わってくる。

     著者自身が昭和初期の生まれで、海軍に志願し入隊していたとのこと。現代では理解の外にある考え方であり、そんな考え方を持ったまま入隊した海軍の腐敗と終戦がどれほど堪えたのか、これもまた理解の外にある。

     海軍の腐敗だとか特攻隊の評価だとか、そういったものはこの短編を読んだ程度で語れることでもないし語りたくもない。その一方でこの本を読んで印象に残ったのは、登場人物から垣間見える信念の強さだと思う。陛下に捧げた体であるとして我が子への輸血を拒んだ高橋赫一。東京裁判で一言もしゃべらず一身に罪を引き受けた広田弘毅。終戦後の米軍基地への特攻を直前で避け、平和への軟着陸の一翼を担った中津留達雄。などなど。

     もちろん、現代の価値観に照らすと善悪の問題にはなろう。しかし、自分を貫くことができたのは、教育による洗脳などではなく、自分の中に折れない芯のようなものがあったからなのかな、と思う。それは著者がその身で経験した海軍の腐敗描写との対比で明らかだ。

     戦争について多くの著作を残した城山三郎も、強い信念に突き動かされたのだろうか。次に読むのは『官僚たちの夏』だが、広田弘毅について描かれる『落日燃ゆ』も読んでみたいと思う。

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    2015年03月06日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    ネタバレ

    クラレ創業者、大原孫三郎についての話。仕事で倉敷に関わるようになったので、歴史を学ぶ意味で手に取った本。地方企業でありながら経営者として従業員の生活改善等に取組だ姿勢に非常に共感。サラリーマンとしての生活の向上は、このような人たちのおかげであると感謝する次第。

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    2015年01月18日
  • 零からの栄光

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    熱い!熱い!!
    プロジェクトなんとかとかその時歴史がなんちゃら
    云うのを足して割った様なドキュメンタリー小説。
    著者の好みか暑苦しい位。でも大好きですこういうの。
    紫電改・二式大艇を開発した川西航空機の活躍、
    そして戦後の零落、そこからの這い上がり。

    父の書棚から拝借してきた一冊。
    何故かこの本、2冊あったので。
    一冊はボロッとしているので、
    父が現役時代に手元に置いていたのでしょう。
    ものつくりの人たちは、熱いです。

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    2014年12月09日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    戦国時代の瀬戸内海の海賊村上武吉の統領村上武吉のお話。

    武吉には時代の流れを見る目が確かにあったとは思うが、にも関わらず海賊としての意地を貫いたのは、部下のことを考えると如何なものかと思う。
    組織のトップはまず考えるべきことは部下を食わせていくこと。それが武吉の脳裏に無かったとは言い難いが、それでも秀吉に臣従しなかったのは、トップとしては頼りないかなー。

    まあ内容としては戦国という激動の時代で、立場が二転三転していく武吉の心情がよく表現されており、とても面白い小説だった。

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    2014年11月10日
  • 燃えるだけ燃えよ 本田宗一郎との100時間

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    本田宗一郎とは、ホンダとはがわかる。もっと、好きな日本人に選ばれても良い人物だとおもうが、これからかな。

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    2014年11月03日
  • 臨3311に乗れ

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    近畿日本ツーリストの誕生から現在に至るまでの社史を綴った本。馬場を中心とする社員の仕事への情熱が、本書を通して伝わってくるような気がした。何も持っていなくても、信念と根性で仕事の多くの障害は突破できるのではないかと勇気づけられた。

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    2014年10月25日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    和田竜さんの村上海賊の娘を調べていたら、「こちらの方がわかりやすい。」という書き込みがあったので読んでみた。

    海賊の意地が見えた。かっこよかった。

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    2014年10月17日
  • 黄金峡

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    【本の内容】
    東北の静かな山村に、日本最大のダム建設計画が持ち上がった。

    交渉のため村に乗り込む開発側と、先祖伝来の土地に愛着を抱く住人たち。

    多額の立ち退き補償を巡り、村は賛成派・反対派に分かれ騒然となる。

    ダム建設は、人々に何をもたらすのか。

    高度経済成長黎明期の1959年に執筆された傑作社会派小説。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    群馬県・吾妻川流域の八ッ場ダムの建設中止問題で揺れる中、半世紀前に発表された作品がよみがえり、現代を撃つ。

    ダム建設で賛否が二分した村が舞台の、城山三郎初期の社会派小説だ。

    三つの黄金がすさまじくぶつかり合う。

    幾百年守り続けた集落の知恵が、自然の美しさと和みあっている貴重な黄金郷。

    そこにダム計画が持ち上がり、立ち木一本、庭石一個、先祖の墓までもが補償金に換算される黄金(ゴールド)ラッシュが到来、村民はカネの魔力に右往左往する。

    先祖伝来の土地を守るべく、一部の抵抗派は、「来るでねえ!」と叫び、黄金色に輝く肥桶の糞尿を開発側にぶちまける……。

    物語は、村民たちの絆、堆肥で培われた土壌も破壊され、バブルに狂奔した村人が自滅するところで終わる。

    ダム建設による産業振興、治水という当時の大義は揺らぎ、「ダムはムダ」に象徴される新しい大義「コンクリートから人へ」が声高に叫ばれる時代になった。

    大義とカネに翻弄される住民の苦悩は放置されたままだ。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年09月21日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    村上海賊の総大将、武吉の物語。

    組織におけるリーダー像、また、組織と個人が描かれている。

    組織の中にあり、その中での志や信念。
    生き様、死に様がとてもよく表現されている。

    歴史小説としても十分に楽しめるが、現代における企業やその他のあらゆる組織にも置き換えられる。

    武吉の最後は傍から見れば呆気ない死に見えるかもしれないが、最後まで己を通すという潔さには感服する。

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    2014年09月13日
  • 価格破壊

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    貪欲に成功を求めるなら、綺麗事だけでは済まされない。小説読んで人生が学べます。大事なのはまず行動!いつの時代もハングリーを求める方は必読です。軋轢に負けそうか貴方にもオススメ!VeryGooです!

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    2014年10月11日