城山三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
長編『官僚たちの夏』をそろそろ読もうと思っていたので、その準備も兼ねて。
特攻隊第一号の関行男大尉と、最後の特攻隊員中津留達雄大尉についてのドキュメント。涙無しには見られない悲劇のストーリーというよりは、淡々とした描かれ方。それでも、訳の分からぬ作戦を断行した上層部への静かな怒りが伝わってくる。
著者自身が昭和初期の生まれで、海軍に志願し入隊していたとのこと。現代では理解の外にある考え方であり、そんな考え方を持ったまま入隊した海軍の腐敗と終戦がどれほど堪えたのか、これもまた理解の外にある。
海軍の腐敗だとか特攻隊の評価だとか、そういったものはこの短編を読んだ程度で語れることでもな -
Posted by ブクログ
【本の内容】
東北の静かな山村に、日本最大のダム建設計画が持ち上がった。
交渉のため村に乗り込む開発側と、先祖伝来の土地に愛着を抱く住人たち。
多額の立ち退き補償を巡り、村は賛成派・反対派に分かれ騒然となる。
ダム建設は、人々に何をもたらすのか。
高度経済成長黎明期の1959年に執筆された傑作社会派小説。
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群馬県・吾妻川流域の八ッ場ダムの建設中止問題で揺れる中、半世紀前に発表された作品がよみがえり、現代を撃つ。
ダム建設で賛否が二分した村が舞台の、城山三郎初期の社会派小説だ。
三つの黄金がすさまじくぶつかり合う。
幾百年守り続けた集落の知恵が、