城山三郎のレビュー一覧

  • 価格破壊

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    BtoC (大衆相手)から BtoB(企業相手)の商売に手をだして、本来の才能や神通力などが失われることもある。評判だったお好み焼き屋のオヤジがナイロン工場を始めて失敗する。「大衆は海である。焦れば溺れるが、身を預ければ浮かばせてくれる。機械を相手にせず、大衆相手に生きるべきだった。大衆を相手にする商売だからこそ花開いたのだ。大衆を捨てて、神通力が失せ、自分も捨てられる羽目になったのだ。」 古い本だけど、今も十分通じる。安売りの薬屋から年商500億のチェーンスーパーに育てる主人公は、ダイエーの中内功がモデルらしい。後半、”平安”電器とダイエーとの再販価格をめぐる争いも描かれています。

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    2014年05月20日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    facebookの記事で知り購入。

    どれだけ厳しく、勤勉な人なのかと思い読み進めたが、人生に芯・筋が通っており、厳格で正義感があり、かと思えばユーモアと知性も兼ね備え、また勤勉で素直、愛情豊かな方であった。

    読み進むにつれて石坂氏の人物像に惹かれていくし、憧れ、理想像であることに確信をもった。他の石坂氏関連の本も読み、人生の教科書としたい。

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    2014年04月28日
  • 毎日が日曜日

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    忙しい毎日を送る商社マンが退職し、「毎日が日曜日」になったら、それはバンザイなのか? アラウンド50の必読書です。お勧め。

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    2014年04月24日
  • 一歩の距離 小説 予科練

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    中高の頃に読解問題で出会ってから、ずっと頭から離れなかった「一歩」だった。
    何年も経って、ようやく全てを読むことができた。
    「一歩の距離」も「マンゴーの林の中で」も特攻隊を扱った小説だが、どちらも多少の違いはあれど、現実にあったことなのだろう。
    そう思うにつけ、一歩踏み出すその覚悟は酷く胸に迫った。
    戦時中を扱った作品はこれまでにも読んだことがあるが、立場や人によって姿が違って見えるのだから、不思議で仕方ない。

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    2014年04月13日
  • 硫黄島に死す

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    主に第二次大戦末期の本土守備隊の状況に取材した短編集。旧作ではあるが、時代を感じさせない力作であり、特に幼年兵を描いた作品は実体験に基づくものだそうで、非常にリアリティを感じた。
    異色だったのが、軍隊物ではない「断崖」という作品だった。昭和41年の作品だが、今日の時間に追われる閉塞感を見通したような内容であり、その慧眼はさすがに経済小説の先駆者だと感じた。

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    2013年12月12日
  • 逆境を生きる

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    就業前の時間に読んで士気を高めていた一冊
    男らしい生き方をする人を知り、己を見つめ直す良い機会になった。どんな逆境におかれても男を貫きとおした生き方をしたい。

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    2013年10月21日
  • 価格破壊

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    子供の頃にNHKのドラマで観た記憶があったので古本屋の店頭で見つけて即買いしました。
    時代はグルグルグルグル回りますが、そこに生きている人たちも巻き込まれて右往左往して大変だ。
    巻き込まれるより巻き込みたい。
    独立した一本どっこの渦になりたいのです。

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    2013年07月09日
  • 価格破壊

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    おもしろ!
    「急がなけりゃ、くさってしまう」「何がくさるの」「なんでもくさる。食料もくさる、家もくさる、人間だってくさる」

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    2013年04月14日
  • 打たれ強く生きる

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    ビジネスマンへの応援エッセイ。城山さんは本当にビジネスマンの味方と思う。配置転換とか、本田宗一郎さんの話とかが個人的には最も心に染みた。

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    2013年04月10日
  • 毎日が日曜日

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    ネタバレ

    「そう」、結局何も残らない。鎧を脱いだ企業戦士は過去を振り返り空しく未来を見つめる。そうでなければ小説にならない。だが「毎日が日曜日」の私は、毎日が楽しいしやりたいことが山ほどある。資金不足が難点だが・・・・・。金くれ!

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    2013年02月21日
  • 雄気堂々(下)

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    商人の角度からの明治維新がわかります。

    渋沢栄一の凄さの触りはわかりますが、
    もっと、他の本も読んでもっと、
    渋沢栄一、
    そして、
    資本主義の始まりについて勉強したいです。

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    2013年02月07日
  • 雄気堂々(下)

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    一気に読めました。人の浮き世をまざまざと見せてくれ、その中で渋沢栄一の生き方には経済人としてなを残した「格」があります。
    現代社会においてこうした人物が出てきてくれることを切に願います。

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    2013年01月28日
  • 打たれ強く生きる

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    ネタバレ

    日本流通新聞に掲載されたエッセイをまとめた本。(理屈の得失)、(自分だけの時計)、(晴れた日の友)が印象に残った。あとはレオン・ワルラスの「静かに行くものは健やかに行く。健やかに行くものは遠くまで行く」という言葉。すばらしい。

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    2012年08月05日
  • 硫黄島に死す

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    ネタバレ

    ちらほらと、著者の体験や考え方が分散されつつも、根本的なものは何一つ変わらない。

    時代の中で、みな、自分の立ち位置をきちんと理解し、その先を見通し、それぞれの場所で生きている。
    考え悩むだけに終わらず、「生きている」のだ。

    しかし、その生き方はがつがつとしたものではない、少年兵らは、まだ子供だというのに老成していて、「仕方ない」中で生きている。悲しいはずの死も仕方なく、ただの自然の中の流れ…ひどくさみしく、しかし最後の短編からは、この時代も今の時代も、どこか何かが欠けていて、それで完結しているような感じがした。

    あの時代に生きていた人の、あの時代の感覚にもっと触れたい。

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    2012年05月05日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    城山三郎による、石坂泰三の生涯を描いた長編小説。

    石坂泰三・・・第一生命、東芝社長を歴任後、高度成長期に長年、経団連会長を務め、“日本の陰の総理”、“財界総理”とうたわれた、気骨ある財界人。

    もともとは、土光敏夫の本を何冊か読んでいるうちに、
    土光氏が影響を受け、色々教えられた先達として石坂が語られているため、
    読んでみた。

    土光は、清貧・実直でいくならば、
    石坂は、自由奔放・豪放磊落。
    しかし、二人揃って、筋を通し、言行一致の人であり、
    栄誉や権力・お金を全く求めないところなど、
    生き方がとても似ている。

    土光との比較で読んでみると、
    経営者、あるいは人としての生き方の一つの指標を得

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    2012年03月23日
  • 打たれ強く生きる

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    一つ、一つが、心にずんと響いてくる。

    どんどん読みたいけど、
    一つ一つ噛みしめて進んで行くのが
    心地よい。

    いいエッセー読ませてもらいました。

    城山先生はほんとすげー。

    「静かに行くものは健やかに行く、
    健やかに行く者は遠くまで行く」

    噛みしめて行きたい言葉があります。

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    2012年03月17日
  • 価格破壊

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    ネタバレ

    フィリピン、ルソン島で地獄を経験した矢口は日本に帰り、「どうせ一度は死んだ体」と割り切って会社を辞め、「価格破壊」を標榜しスーパーマーケットを立ち上げる。

    従来のメーカー⇒卸⇒小売という商流の中にあった慣れ合いや癒着を一切排除し、次々と常識を打ち破っていく矢口の言葉・行動は力強くて圧巻。
    常識を打ち破る姿が痛快で、文章の歯切れはいつもの城山三郎のように非常に良く、読んでいて本当に気持ちがいい。

    モデルは誰だろうと思って調べるとやはりダイエーの中内功であった。
    原体験のある人は強い。自分にはそんな強烈な原体験はないけれど、この本だって原体験になりうる。だから小説でも読書はやめられない。

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    2012年02月19日
  • 役員室午後三時

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    初めて読んだ企業小説でした。面白かった。カネボウをモデルに書いたようですが、最近、よく思うのです。うちの会社に似てる…

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    2012年01月09日
  • 毎日が日曜日

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    昭和51年に刊行された経済小説。
    もう35年くらい前に書かれたものなのに色あせない面白さ。

    日本の総合商社を舞台に、海外赴任、家族、教育、定年、出世競争といった様々な問題が盛り込まれている。
    人間がしっかりと描写されているから今読んでも面白い。

    ウーさんがとてもよかった。
    「輸出」の続編的な作品らしいのでこちらも読んでみたい。

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    2011年11月13日
  • 打たれ強く生きる

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    この人のどストレートなメッセージは墜ちかけたときに効きます。

    1分で読めるエッセイがずらり。

    こりゃねーだろとか思うのも確かにあるけど、

    ずっとこの先大切にしたい価値観も多々ある。


    これからずっと読んでいきたい本です。

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    2011年10月30日