城山三郎のレビュー一覧

  • 落日燃ゆ

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    夫に面白いから読んでほしい!と言われ、重い腰を上げ読んでみることに。
    (難しそうだけど読み切れるのか…とやや心配だった。)
    その心配は杞憂に終わり、のめり込むようにして読んでしまっていた。
    ここ最近読んだ本の中でもダントツで面白かった…!!!
    史実に基づいて丁寧に描かれています。
    情景描写も好きだった。

    読んでいて面白かったと同時に、自分がいかにこの辺りの歴史について無知であるかを知りました。
    歴史の学び直しをするのもいいなと思った。
    本当におすすめなのでぜひ読んでほしい一冊です。

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    2024年12月04日
  • 今日は再び来らず

    購入済み

    往年の三大予備校の物語

    往年の三大予備校(駿台・代ゼミ・河合)が仮名で出てきます。
    予備校講師の視点から各予備校の雰囲気・特徴が描かれていて面白かったです。

    #笑える #アツい #タメになる

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    2024年10月09日
  • 雄気堂々(上)

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    新札の顔、渋沢栄一について描いた城山三郎の代表作。タイトルの威風堂々は栄一が好んだ「雄気堂々、斗牛を貫く」という詩から採られたものである。渋沢栄一というと日本初の銀行を設立、日本の産業基盤を作ったという功績の方に焦点が当てられるが、この小説では幕末期の栄一の動きに物語の半分ほどが充てられており、ある種の青春小説としても楽しめた。平岡円四郎、原市之進、徳川慶喜、大隈重信、井上馨、江藤新平、大久保利通、西郷隆盛幕末・明治初期の人物たちが栄一をどう見出したかあるいは栄一は彼らをどう見ていたかも知ることができた。

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    2024年09月11日
  • 落日燃ゆ

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    101代続く総理大臣のなかでお世辞にも有名とは言えない人物であり正直いって本書に触れるまで広田弘毅を知らなかったが一読で大ファンになれるほど、細やかな調査と強いリスペクトのもと、グズと言われた男を決して美化することなく書いており「自ら計らわず」の生き方を真似たいと思わせるほど、カッコいい。必読。

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    2024年08月05日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    城山三郎の著書を手に取ったのは本作が初めて。

    とても穏やかな方で、素朴かつ優しい言葉遣いをされる方なんだなと。
    容子さんはとっても純粋でひょうきんな方。
    微笑ましい二人の生活に少しお邪魔させていただいた。

    自分の伴侶が寝ている横で本作を読み切った。
    この当たり前の時間を大切に。
    50億の人の中で唯1人、おいと呼べるおまえ。
    律儀に寝息を続けてくれなくては困る。

    静かに行くものは健やかに行く。健やかに行くものは遠くまで行く

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    2024年07月31日
  • 官僚たちの夏

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    高度成長期時代の通算省の人間模様。脚色しすぎてる部分はあるかもだし、モーレツにはたらく時代の話だけど、今に通ずるものあり。国家のために身を注ぐ風越の男気に魅力を感じる企業戦士は多いはず。

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    2024年07月16日
  • 落日燃ゆ

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    戦前から戦後までの日本が描かれていた。
    義務教育で学んだ時の印象とは全然違った。
    日本も、欧州も。
    もちろん、内容はどの立場かによって大きく変わるんだろうなと思う。けれども、広田さんの和平外交は少しでも今の日本を残した理由だと信じたいと思った。
    軍の暴走は、誰が悪いとかではなくあの時代の完全に麻痺した考え方が全てを滅ぼしたんだろうなと思った。
    2度と繰り返してはならない。
    そう思いながらも、今の政治に不安を覚えたりした。

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    2024年06月30日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    素敵な小説。
    夫婦の在り方を教えられた。深い愛情が豊かな人生を作るんだと、本書を読みながら学ばせて頂きました。
    読み終わった瞬間、爽やかな感動に包まれます。城山さん、素敵です。

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    2024年06月14日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    経済小説という1ジャンルを確立した城山三郎さん。亡くなった奥様との関わりを中心に描いた自伝的小説。
    小説で描かれた主人公(落日燃ゆ、黄金の日々、男子の本懐など豪胆な人物が多い)の描き方と余りの違いに脱力します。奥様と最初に会った時の印象は「突然現れた妖精」。
    小説のお固い感じとは180度違う内容や語り口でした。
    本物の男はやはり「愛妻家」で有るべきだと再確認しました。

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    2024年06月14日
  • 毎日が日曜日

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    ゴリゴリの仕事人間の話しでした。
    家庭ど返しで会社に忠誠を尽くしても、家族のフォローはしてくれない。
    でも、そんな人間は、結局、仕事や誰かの役に立たないと「無」を感じてしまう。
    現役中から定年後を考え、その考えに身体を慣らすことが重要と思いました。
    本の伝えたい趣旨と異なかもしれませんが、今の時代には必要なことだと思います。

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    2024年06月13日
  • 男子の本懐

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    ネタバレ

    昭和の政治の熱いドラマ。教科書では、浜口雄幸内閣の時は金解禁で混乱を招いたようなあっさりとした書きぶりだったけど、色々と国を憂いた上で信念と覚悟をもって取り組んでいた難題だったのね。
    昔の政治家の言葉って今と比べてすごく重みがあるように感じる。言葉通り、命懸けで政治やってたんだなと。
    浜口、井上は仕事ではエリートならではの隙のなさでありながら、家庭では全く別の顔というのも好きなエピソード。もう少しこの二人が長く生きていたらどうなってただろう。とつい考えてしまう。

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    2024年06月09日
  • 男子の本懐

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    昭和5年に国際競争力をつける為の金本位制復帰を断行した濱口雄幸(72代総理大臣首)と井上準之助(大蔵大臣)を主人公とした歴史小説。
    濱口は狙撃事件の後に、その際の傷が元で死去するが、かねてから自分の信念の元に殺されることがあってもそれは男子の本懐だと述べていたことが題名の由来である。
    1981年に北王路欣也、近藤正臣のコンビでテレビドラマにもなった。
    城山三郎氏の歴史小説では、広田弘毅を主人公にした「落日燃ゆ」、渋沢栄一を主人公とした「雄気堂々」が後に執筆され非常なヒット作となったが、同2冊に比べると、先発の作品である事や主人公が二人で有る分、それぞれの生い立ちや内面描写などが薄いと感じたが読

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    2024年06月01日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    『容子がいなくなってしまった状態に、私はうまく慣れることができない。
    ふと、容子に話しかけようとして、われに返り、「そうか、もう君はいないのか」と、なおも容子に話しかけようとする』【作中20章より】

    生前、直木賞をはじめとする様々な賞を受賞した名作家の遺稿から生まれたのが本著でした。

    本著では、これまで日本経済を舞台とした社会経済小説等を中心に執筆してきた城山三郎氏が、今までの執筆スタイルとはまるで違う、『妻=容子さん』との出会いや、自身の心の奥底から湧き出てくる容子さんへの愛情、そして築いてきたその暖かな日々。そして二人三脚で歩んできた、いや、一心同体と言っても過言ではなかった容子さんを

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    2024年05月26日
  • 毎日が日曜日

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    商社マンの日々は過酷。商社マンではない私が、会社員としての生き方を振り返ってみると、今の生き方は好ましいか考えさせられた。家族とともに同じ時間空間を過ごすこと。これが、幸せなのだろうと思ってみる。

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    2024年04月28日
  • 雄気堂々(下)

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    日本産業界の父と言われた渋沢栄一翁一生を描いた長編小説。
    若かりし頃、若気の至りで憂国の志士として高崎城乗っ取りを計画するが挫折。
    知恵と努力と誠意で大成し大人物として育って行くが大河ドラマ「青天を衝け」にて詳しくドラマ化されましたが原作はこの城山三郎版の渋沢栄一だと思われます。
    平岡円四郎、徳川慶喜との縁から、徳川昭武公のフランス留学に付き添い自分の道を切り開いて行く。
    海外留学で学んだ事を元に、姑息な事はせず正々堂々と自分の考えで世の中を渡って行きます。
    大隈重信、井上薫、伊藤博文等明治の元勲の知己を得て国づくりの神として体制づくりで活躍後、民業に出て日本産業の近代化に多大な貢献をした。

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    2024年03月22日
  • 雄気堂々(上)

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    日本産業界の父と言われた渋沢栄一翁一生を描いた長編小説。
    若かりし頃、若気の至りで憂国の志士として高崎城乗っ取りを計画するが挫折。
    知恵と努力と誠意で大成し大人物として育って行くが大河ドラマ「青天を衝け」にて詳しくドラマ化されましたが原作はこの城山三郎版の渋沢栄一だと思われます。
    平岡円四郎、徳川慶喜との縁から、徳川昭武公のフランス留学に付き添い自分の道を切り開いて行く。
    海外留学で学んだ事を元に、姑息な事はせず正々堂々と自分の考えで世の中を渡って行きます。
    大隈重信、井上薫、伊藤博文等明治の元勲の知己を得て国づくりの神として体制づくりで活躍後、民業に出て日本産業の近代化に多大な貢献をした。

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    2024年03月22日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    奥様への愛情の深さがストレートに表現されていた。
    夫婦二人三脚で人生を築いていたことを感じさせられた。
    愛情と敬意を持って奥様を大切にし、また、奥様との生活にこの上なく幸せを感じる姿に、私もそうありたいと強く思わされた。

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    2024年03月02日
  • 落日燃ゆ

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    広田弘毅の事は知らなかったが城山三郎の著書だったので拝読。非常に勉強になったし、広田弘毅の生き方にはリスペクト出来た。
    東京裁判で絞首刑を宣告された七人のA級戦犯のうち、ただ一人の文官であった元外務官僚、元総理、元外相まで勤めた広田弘毅。
    戦争防止に努めながら、その努力に水をさし続けた軍人たちと共にA級戦犯として裁かれ、それを従容として受け入れた広田弘毅の潔い生涯を激動の昭和史と重ねながら克明にたどる。
    福岡の石屋の倅として生まれ余りの優秀さゆえに進学。日清、日露戦争で戦争に買ったが外交で負けた日本を見て外交官を目指した。
    どんな時も国際情勢を冷静に分析し誠意をもって外交を行う広田は、軍人に負

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    2024年02月10日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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    命の重さはいつでも同じはずなのに、生きる時代、為政者によって、こうも変わる。

    せっかく終戦を迎えても、精神の安定を得るため、弱い立場の者をイジメ、翻弄する。

    戦後は戦中の評価が180度変わり、讃えた者を、これでもかと罵倒する。

    ヒトって、残酷。

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    2023年07月22日
  • 落日燃ゆ

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    文官で唯一、東京裁判で絞首刑に処された、広田弘毅についての本作。
    日本人として必ず読むべき作品だと感じた。

    日本の教育って史学を世界史と日本史に分けている上に、理系だと高校以降史学をきちんと学ぶ機会がなかったりするので、日本がどういう風に戦争に向かったのか、きちんと頭で理解出来ていない人が多いのではないか。(大変恥ずかしながら、かくいう私もその一人だし、、、)特に私のような所謂ゆとり世代。
    意欲がない人に学べというのは無理があるかもしれないからこそ、義務教育時点できちんと広田弘毅のような人について教えてほしいなあ、、、。

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    2023年07月16日