城山三郎のレビュー一覧
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大原孫三郎といえばクラボウとクラレに大原美術館だが、活躍の場が東京や大阪ではないため地方の企業家以上の印象を持つ人は少ないだろう。この本は大原孫三郎の篤志家としての一面に焦点を合わせその生涯を追っている。孤児院経営や石井十次との関係、アカの巣窟と化した社会問題研究所の話は断片的に聞いたことはあったが、生涯を通してみるとこういう経緯だったのかと納得できる。真の人助けとは衣食住の提供ではなく、その人が自立出来るようにすること、そしてその信念は一人息子の大原總一郎という最高傑作を生み出した。
ぶっちゃけ若い頃は結構な「アホボン」だし、クラボウ経営や岡山孤児院への寄付も上手くいかないこともしばしば。そ -
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人口が減り経済停滞が続く日本はこのまま没落するのではないかという悲観論が溢れている。そして現代は未だかつてない激動の時代だということもよく聞かれる。しかし、歴史をみると、それらの主張がホントなのかと疑問に思う。
官僚たちの夏は60年代の「激動」の時代を描く。奇跡的な復興を遂げ高度成長期にある日本は経済の開放か保護かという難題に直面している。この本ではその際の通産省の官僚たちの財界や政治との、そして省内での闘いが描かれる。
成長期にも成熟期にも衰退期にも課題はある。そしてそれはモグラ叩きのように次から次へと出てくる。きっといつの時代も今が激動だと思っている。そして、政治主導が官僚主導か、解放 -
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大原美術館で購入。
芸術と平和について考えさせられる。
以下引用
・こうした孫三郎のはげしい反対を前に、ついに受け入れ派も折れ、連帯配置ははがれた。倉敷は軍事基地を持たぬ町となり、このさいで空襲を免れた、とも。
・孫三郎は声をはり上げて、
「子孫は先祖の誤りを正すためにあるんじゃ。わしはそう思って、やってきた」
・孫三郎が画家児島虎次郎に命じて印象派の名画を買い集め、大原美術館をつくった話は有名。
昭和7年、国際連盟が満州事変の真相調査のためリットン調査団を派遣してきたが、その団員が倉敷を訪れ、真珠のようなこのコレクションに感動する。クラシキは文化の街、ふとしたことから太平洋戦争中、この -
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濱口雄幸と井上準之助、二人の金解禁へ邁進する物語。金解禁が遅れた日本において経済立て直しのためには必須事項だった金解禁をやり遂げる二人の葛藤が描かれている。予算編成では官吏の給料を下げることで無理やり財政を作ろうとし全国から非難を浴びるものの井上の頑とした性格と黙々とことを進める浜口の協力プレーで進める。軍縮も大きな問題でたびたび海軍と衝突するが、彼らのおかげでその時は軍の拡大を防げてたしもし2人が長く政権を担っていたら戦争も起きなかったのかも。
二人とも田舎出身で若くして活躍するも左遷させられる境遇が絆を深くしたのかも。
経済ってむずかしいよね。