城山三郎のレビュー一覧

  • 官僚たちの夏

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    昭和50年に書かれた作品であるが、作品内で描かれる二項対立は、令和の今もなお現実に我々を取り巻く課題である。

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    2023年07月14日
  • 落日燃ゆ

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    A級戦犯として裁かれ、文官ととして唯一絞首刑となった元首相広田弘毅の話。心打たれるものがあり、日本人なら一度は読んで欲しい作品。

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    2023年06月22日
  • 落日燃ゆ

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    極東裁判で天皇を守るために身を挺して責任を被り、門官で唯一絞首刑となった男の話。
    小学生の時に読んで心を打たれた。
    もっと世に知られるべき日本の隠れた偉人。

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    2023年05月07日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    自分も実直、率直でありたいと思わせてくれる本でした。形式から入る日本文化に対し風穴を開け、いつでも実をとりに行く姿勢がクールです。

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    2023年04月16日
  • 落日燃ゆ

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    平民宰相である広田弘毅の物語。外務官の広田は平和外交を主として活動するが軍部の暴走により戦争を止めることができなかった。長州の作った憲法により統帥権干犯問題を出され軍部は中国を侵略。極東軍事裁判では自ら証言に立つことなく責任を負い文官で唯一の死刑になる。行政が軍を制御できないとやはり戦争になるのか。広田と同期の吉田も大概な奴だ。紫綬褒章は広田かららしい、文化人にも日が当たるようにしたのだ

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    2024年11月19日
  • 落日燃ゆ

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    1人の男の壮絶な人生の話だった。以前東京裁判のドラマを見た時は裁判官側の視点だったけど、この小説は逆で、何が正しいのかも曖昧になってしまった。
    ただ、1人の文官の使命、行動、覚悟を見た時に、心を動かされずにはいられない、ある意味では清々しいしく真っ直ぐな話し。
    ただただ感動した。

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    2023年03月21日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷紡績、クラレの創業家、大原家。明治後期から昭和初期にかけてこの一地方企業を率いた大原孫三郎氏の半生をメインに、その息子である總一郎氏までを描いた城山三郎の小説。孫三郎氏の社会から得た富は全て社会に権限するべきだという「主張(意志)」と、戦乱期にあって会社を守り育てた剛腕経営者としての一面。ほぼ一個人が設立した、世界有数の美術館である大原美術館、今でいうシンクタンクにあたる社会問題研究所、地域に開かれた病院の建設など、業績を上げればキリがない。当時の経済学者が、「財を成したという意味では三井、住友、三菱に劣るが、財を用いて公共に資したという意味では、いかなる事業家よりも偉大であった」と絶賛。

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    2022年11月20日
  • 落日燃ゆ

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    7人のA級戦犯のうち、ただひとり文官で処刑された広田弘毅の生涯を描いた毎日出版文化賞、吉川英治文学賞受賞作。
    広田は福岡の貧しい石屋の子に生まれながら、苦学して外交官の道を選びます。その理由は純粋に日本が外交の力の必要なことを痛感したから。時代は大正、昭和の激動期。本書の前半は幣原喜重郎、松岡洋右、吉田茂といった外務省の一癖も二癖もある人物たちとの対比によって広田の「自ら計らわぬ」という超然とした行き方を浮き彫りにして、広田の人間としての面白さ、魅力を描いていきます。また、満州事変、支那事変の関東軍の暴走を懸命に食い止めようとする広田の外交官としての責任感、平和への希求が冷静に描かれます。

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    2022年09月15日
  • 落日燃ゆ

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    日本が戦争に足を踏み入れないように、外交努力を重ね各国の大使からも信頼を得ていた広田弘毅さんの生涯を綴った作品。広田さんが重ねた努力は軍人の暴走、妨害により悉く潰されてきた。にもかかわらず東京裁判では、その軍人たちと共に処刑される。一切の弁解をしなかった広田弘毅さんの軌跡を学ぶことができる。
    東京裁判の歪んだ構図も伝わってくる。
    8月は、戦争に関する書籍を手にしたくなる。お勧めの一冊。

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    2022年08月18日
  • 雄気堂々(上)

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    幕末の面白さに惹かれて、渋沢栄一のことも知りたいと思い本書を読んでおります。上を読み終えたところです。

    幕末、武士道みたいな精神で、これだ!と決めたことに突っ走っていく人が多いなか、渋沢もその考え方から、横浜で焼き討ちを計画する。
    でも、新しいことを知って、渋沢は自分の立ち位置を変えていく。時代の波に揉まれながら、自分の立ち位置で成果を出そうとする熱心さと、柔軟な考え方は見習いたい!

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    2022年07月29日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    著者が妻と出会って亡くなるまでの話。
    奥様のことを「天使」「天女」等々と表現されるところから、いかに奥様を愛されていたのかがうかがい知れます。
    ちょっと赤裸々な話もあるけれど、作家として忙しい夫をしっかり支え、愚痴もこぼすことなく取材の手伝い、旅行の同行などされ、できた奥さまだなぁと感心する事しかり。
    こんなに思い思われて、本当に互いに運命の相手だったのだな、と思いました。

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    2022年05月08日
  • 雄気堂々(下)

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    NHK大河ドラマを見た後、渋沢栄一のことがもっと知りたくなって手に取ったもの。TVより理解が深まった。

    以下、著者「あとがき」からの抜粋となるが、「一農夫」が、その語の動乱の中で成長し、愛誦した詩の一節のように「優気堂々」の人生を志す物語。ひとつの人格形成の物語であると同時に、国家形成、時代形成の、そして、組織形成の物語ともいえる。

    日本の明治維新、そして明治時代は世界史的にも奇跡的な社会改革であり、その中でも渋沢の存在はそのタイミング含め要となるものであったと、強く感じた次第である。

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    2022年04月10日
  • 落日燃ゆ

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    ネタバレ

    東京裁判の結果、A級戦犯としてただ一人文官でありながら処刑された広田弘毅。
    名前は知っていたけれど、どういう人物であったのか、この本を読むまで知りませんでした。

    貧しい石屋の長男に生まれ、勉強は好きだしよくできたけれども家の後を継ぐことしか考えられなかった少年時代、彼の才能を惜しんで進学を強く勧めてくれた人がいたおかげで 東大まで進む。
    そして日清・日露戦争後の国際情勢を見て、軍隊だけでは国際社会で勝ち残ることはできないと、外交官を目指すのです。

    戦争で得ることのできなかった国益を、外交の力で得る。
    そのためには多くの国とうまくやっていく力がないとだめだ、と。
    しかし時代はどんどんきな臭

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    2022年01月27日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    ・もう一度読みたいか:
    ・仕事に活かせるか:
    ・プライベートに影響するか:
    ・読めない漢字の量は:
    (1非常に 2多い 3普通 4少し 5無い)

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    2022年01月24日
  • 打たれ強く生きる

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    恩師に教えてもらった本。まだまだ、まだまだ打たれ弱い僕。でも、この本に支えられて、乗り越えられたこともたくさんある。すこし古い本かもしれないが、メンタルに課題を感じている人は、勇気が出てくる。泥臭く、しぶとく、生きていきたくなるそんな一冊。

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    2022年01月14日
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    今年は仕事でもプライベートでも「死」と向き合う機会がとても多かったので。

    遺族として、共感出来るところがたくさんあったし、読み進める中で母や祖父の事を思い出さずにはいられなかった。

    ー死んだ人もたいへんだけど、残された人もたいへんなんじゃないか、という考えが浮かんだ。理不尽な死であればあるほど、遺族の悲しみは消えないし、後遺症も残る。ー

    母の死後、残された父を見ているのが辛い。母の死を受け入れるのは辛いが、それ以上に残された父を見ているのが辛い。突然死という理不尽な死だっただけに、後遺症は大きい。

    ー最愛の伴侶の死を目前にして、そんな悲しみの極みに、残される者は何ができるのか。
    私は容

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    2021年12月11日
  • 雄気堂々(上)

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    渋沢栄一の結婚〜パリ留学・大政奉還後に租税正に任命されるまでを描いた伝記小説。
    途中、「わたし(著者)」が登場するのに戸惑ったが、
    全体的に人物が魅力的に描かれていて、物語に引き込まれていった。
    下巻にも期待。

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    2021年08月15日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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    指揮官たちの特攻 城山三郎

    8月は毎年、戦争に関する本を読むことにしている。今年は、コロナ対応が後手後手に回っていることなどの政治の失敗が先の戦争の体制と酷似している点などが叫ばれ、「やはり日本は戦争をしてはいけない」というムードが流れているように感じる。神風特攻隊などというものは、作戦としては最低の代物であり、パニックに陥った当時の政府にとっての苦し紛れのものであったことが想定される。特に、本書では特攻によって死にゆく若者たちの悲哀を描いている。無論、神風特攻隊によって死にゆく道を取った人々は、しっかりと弔われるべきであり、なお本書を読むと彼ら自身が作戦に不服としながらこの世を去っていった

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    2021年08月09日
  • 辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版

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    読みながら、三里塚農民のことを思い、下筌ダム蜂の巣城の室原知幸さんのことを思った。
    谷中村、下筌ダム、三里塚。

    「辛酸入佳境 楽亦在其中」

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    2021年07月28日
  • ビッグボーイの生涯

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    東急グループ総帥

    東急グループ総帥の五島昇氏の生涯が描かれています。とても面白い一冊でした。創業一族の二代目としての葛藤、そして、二代目だからこその生き様を拝読できました。

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    2021年07月19日