城山三郎のレビュー一覧

  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    「スケールがでかい!」
    石坂泰三を一言で表すとそんな言葉になるだろうが、それだけでもないと思う。勉強家でユーモアがあり、筋を通すことにブレないし、相当の愛妻家でもある。いろいろな側面が奥深く、いろんな色が見えてくる・・・そんな人なのだと思う。つまり、一言では表せない。
    城山作品は、さすがに迫力がある。石坂泰三に会ってみたい、ぶつかってみたいと思わせる。城山三郎自身も気骨のある人で、かつ愛妻家・・・著者と主人公が重なって見えてくるのかな。

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    2012年01月13日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    財界総理と言われた石坂泰三氏の生き様。明治生まれの男の魂を感じる一冊。今の日本政府の体たらくを石坂氏が見たら何というのだろう。
    あとがきに著者の城山氏がこう記している…
    「存在感のある人間が、いま求められている。大不況の壁の前で、揃って足踏みしているのではなく、広い原野へ連れ出してくれる大きな人に会ってみたい。王道や大局をつかむ力があり、懐の深い人に…」
    ちなみにこの文章は1994年に氏が書いたもの。18年たった今でも、全く以って今の日本人の気持ちを代弁している言葉だと思う。ちなみに大不況という言葉を会社の組織や自分を取り巻く身近なものに置き換えれば、今の自分の生き方と照らし合わせることが出来

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    2012年01月08日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷の偉人大原孫三郎と、その子、總一郎について。
    実家にあったので、何の期待もなく読んだが、面白かった。

    大原美術館や、クラレのことは知っていたけど、孤児院運営へのかかわりや、社会問題研究、労働問題研究、農業研究機関までつくって取り組みをした人とは知らなかった。

    明治・大正時代の大金持ちの資本家でありながら、従業員と友となり
    人間としてともに高め合っていける事業のあり方を、熱意と実行力とスピード感をもって、追求していっているのに凄みを感じた。

    ビジョナリーカンパニーを読んで、私が理解し、今もその内容として解釈している「矛盾すると思われる課題は同時に解決する事ができるし、それが出来る会社が

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    2012年01月05日
  • 逆境を生きる

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    城山三郎氏の講演録。
    氏のこれまでの作品である「男子の本懐」や「落日燃ゆ」に登場する政治家、企業家の人生を引き合いに出し、魅力的な人間とは、強い人間とはどういう人物なのか語られる。
    明治から昭和初期にかけて、日本を引っ張ってきたリーダーというのはかくも気骨のある人達だったことに誇りを感じる反面、自分ももっとがんばらないといけないのだろうと奮起させられる。
    上記の作品はまだ読んでいないので、この機会にと購入した。

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    2011年12月31日
  • 静かに 健やかに 遠くまで

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    【読書その107】スミスの本棚を読んで、一度読みたいと思っていた城山三郎の「静かに健やかに遠くまで」。本書は、これまで城山氏が書いてきた本のフレーズを整理したもの。読んでみて改めて素晴らしい本だと思った。以下が心に残ったフレーズ。
    ①人間は、どこか見どころがあるはず。それ見て使うのが上司の役目。
    ②魅力を感じるリーダー。常にあるべき姿を求めている。生き生きしている。教養とか文化に対する関心だけではなく、人間に対する関心、好奇心を失わない。さらに、卑しくない。
    ③サラリーマンの勝負どきは、上司から質問を出されたとき、いつでも明確な答えを出せるよう、常日頃、勉強をしておくこと。その上で、「おまえ、

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    2011年12月18日
  • 人生の流儀 ビジネスマンに贈る珠玉の言葉

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    城山三郎さんの作品の一部を抜粋した、インデックス集です。

    あ、こんな記述があったな、と思い出したり、へぇ、こんな記述があるんだ、前後を読んでみたいな、と思ったり。

    出典が書いてあるので、原典にもたどれます。私もいくつか、読んだことのない原典に興味を持ちました。

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    2012年02月05日
  • 一歩の距離 小説 予科練

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    ネタバレ

    終戦間際の予科練を舞台にした小説。「一歩の距離 予科練」と「マンゴー林の中で」の二本が収録されています。

    これを読み終わって知ったのだけれど,作者の城山三郎氏も海軍に志願入隊して,特攻の部隊に配属されて終戦を迎えていた方だったんですね。一歩間違えば,この小説は残されていなかったというわけ・・・。

    結構感情的な書き方だったり,登場人物の心の動きなんかが詳細に書かれているので,あくまで小説,フィクションとして読んだんですが,なかなかよかったです。
    青春群像劇,と言った感じです。

    飛行機乗りというのは当時の少年達の憧れだったんですねー。今でもパイロットというのはかっこいい職業の一つではあると思

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    2011年10月29日
  • 総会屋錦城

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    引き出しを増やしたい人にオススメ☆

    経済小説の先駆者である城山三郎さんの本を読んでみたくて、 まずは短篇集&直木賞受賞作品でもあるこの本を選んでみました。

    タイトルになっている総会屋錦城は昭和33年に発行されたものですが、 心にズーンって響いてきちゃいました。

    最近読んでいる小説とかみたいにスラスラ読めたわけじゃないど、自分の知らない世界の話ばかりで面白かった!
    自分の中の引き出しを増やしてくれそうな一冊でした。

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    2011年10月26日
  • 総会屋錦城

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    先に『毎日が日曜日』を読んだので、その数年前の話しと言う事で、この短編集の中の『輸出』を目的に読んでいます。

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    2011年10月20日
  • どうせ、あちらへは手ぶらで行く

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    スティーブ・ジョブスの訃報が全世界を駆け巡った日に読み終えた。日々残された時間を意識して生きる姿は城山さんもスティーブも共通していて、心を動かされる。いつも自分の命を意識しなくちゃいけないんだと。
    この本はメモのような日記を編集したものなので、読み始めは慣れがいるかもしれません。でも、読むうちに引き込まれます。
    前向きな言葉が目立ち、自分自身を励ましている様子が強く伺いしれます。前向きな言葉が重なるほどに、老いる事や伴侶を失った事の苦しさや哀しさ、戸惑いといったものが肌身を持って伝わって来ました。
    ところで、この日記の構成にやられました。おぉ、そうきたか!という感じで涙が出ました。改めて「そう

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    2011年10月07日
  • 打たれ強く生きる

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    ある人物の短い逸話を挙げ、そこから生き方を学ぶ、といった感じの短編集である。読みやすく、参考になる点も多いと思う。

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    2011年10月04日
  • 打たれ強く生きる

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    ネタバレ

    東京商科大学卒業で、経済小説を多く執筆する城山氏が経営や人間についての短いエッセイをまとめた一冊。「現場を大切にする」や「仕事は一つ一つの積み重ね」などとまとめられうる城山の哲学は、一介の人間哲学としても評価できる。ただ、城山の良さは壮大な構築力に基づいた小説にこそ現れるものであると思うし、経営の啓蒙書としてはいささか情緒的な表現に頼ったり、外国の事例がすくないなどのきらいがあったりすると思う。願わくば、城山が海外の企業を含めた経営について本格的に分析してほしいと思わせる一冊でもあった。

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    2011年09月20日
  • 硫黄島に死す

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    城山三郎の短編集を初めて読んだ。

    城山三郎の文章は常に簡潔である。それは砂漠に水を注ぐかのようなのに、気付けば洪水が起こっているような、そんな感じ。

    ここに載せられている全ての話が、そんな読後感をを味あわせてくれた。

    そんなに深く何かを投げかけるかのような感じでもないけど、心に何かを残してくれた7つの短い話に乾杯!

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    2011年09月19日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    もっと早く生まれたかった。
    今の人物の小さい事ったら。。

    というのは失礼だが、所詮人間ははかないものと
    思い後進を意識した動きをしている公人をあまり
    見た事がない。

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    2011年08月30日
  • 価格破壊

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    「この経済小説がおもしろい!」に紹介されていた本。

    城山三郎さんは企業小説の分野では著名な作家さんですが、
    著書の本を読むのはこれがやっとこさ2冊目。
    しかし、期待以上の面白さにぐいぐい引き込まれてしまいました。

    ストーリーはダイエー創業者の中内功さんをモデルとした
    スーパーマーケットの企業物語。

    「安い商品を買う」という行為は
    ごく当たり前のことだと思っていましたが、
    昔は物の値段は統制されていたんですね。。
    そんな基本的なことから知らなかった自分でも、
    主人公がどうやって創造的価格破壊をもたらしたのかが、
    ストーリー形式でよく理解できました。
    主人公の熱意とい

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    2011年08月26日
  • どうせ、あちらへは手ぶらで行く

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    メモ魔だったという城山さんの愛用の手帳の覚書に、編集部が少しの補足をして整理したもの。読みながら、自分の父親の晩年の様子や震災以降めっきり気持ちが弱くなってしまった母親の様子などを思い、しんみりとする。『そうか、もう君はいないのか』に続けて読んで良かったです。

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    2011年08月19日
  • 役員室午後三時

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    サラリーマンってこんなんだな~って思わせてくれる、古き良き時代の小説。しかし、著者は筆力があるなあ。

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    2011年08月05日
  • 価格破壊

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    城山三郎著『価格破壊』角川文庫(1975)
    当時の流通機構、再販価格に執拗に挑戦し、流通革命を目指す男の一生を描いている。この小説のスーパーマーケットにおける流通革命の実態はダイエーが元になっているようだが、当時の経済の側面を的確に捉えた内容であり、傑作。主人公の信念、情熱が心に焼きつく。

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    2011年07月24日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    こんなに人間的に魅力的であったとは。

    ・それがしの1日を過ごす 食事ひとつとっても
    ・死後愛妻家 感情を隠さない
    ・交友関係 がっぷり四つに組むから得られる

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    2011年07月03日
  • 打たれ強く生きる

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    経済人・著名人の成功のポイントをわかりやすく取り上げた一冊。
    心を打つ話が多く、楽しめます。

    とはいえ、もちろんそれらを実行すれば成功するって
    そんなもんじゃない。

    恒久的、恒常的、誰にでも通用する成功ポイントなんて
    そんなものがあれば誰もが成功しているはず。

    弱った時にこの本に書かれている文章を
    1つでも2つでも思い出せたら、実に意味あることだと思います。

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    2011年06月25日