城山三郎のレビュー一覧

  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    しまなみ海道を旅するにあたり、予習として読みました。

    普通に眺めても充分美しいな海ですが、この本を読むことでかなり旅の視点が違ったと思います。

    泊まった民宿の経営者が村上さん。いやそもそも、町中見渡す限り村上さん。
    村上内科医院、クリーニングむらかみ、村上青果店、村上司法書士事務所…etc.
    いや〜ほんとに皆さん村上水軍の末裔なんですね。

    柑橘類や魚介類など食べ物も美味しい土地ですが、もしこの中に行かれる機会がおありなら、是非この本を鞄に忍ばせて行って下さい。

    感想というより単なる私の旅日記になってしまいましたが、時代の流れに翻弄されつつも自らの道を貫き通そうとする生き方に感銘を受けま

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    2011年05月24日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    村上水軍の総大将・村上武吉の話。タイトルに「秀吉と」とあるが、ほぼメインは武吉の話。
    秀吉が「天下統一」で勢力を伸ばす中、毛利家は秀吉側につくことになる。一方武吉は、海賊としての誇りを捨てず、秀吉に屈しない。
    秀吉は、村上水軍を不自由な土地へ飛ばしたりと、あの手この手で武吉を苦しめる。息子は「父のご指示に従います」と頼りない。給料を払えないため、次第に部下たちは離れていく。最後は後妻一人に看取られて死んでいく。
    世の中をうまく渡り、コントロールしていったのは秀吉だが、自分の意思を貫き通して生きたのは武吉のほうだろう。成功者として豪勢な生活を満喫しつつ、常に暗殺者に怯える秀吉。一方瀬戸内の海を眺

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    2011年05月09日
  • 梅は匂い 人はこころ

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    花王石鹸の社長を務めた、伊藤英三氏の話。父の本棚から拝借して読んだ。
    若い技術者たちが、会社のため、お客様のために、よりよい製品を作ろうと試行錯誤する様子に、会社員たるもの、こうあるべきだなと改めて思った。
    工場が爆発事故をおこす場面が印象に残った。冷静に指示を飛ばす一方、影では仲間を亡くしてしまった悲しみにくれる。優秀なビジネスマンであると同時に、とても人間的な、情の厚い人だったのだと思う。

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    2011年05月09日
  • 総会屋錦城

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    経済小説というジャンルを初めて読んだ。非常に重々しく、読むのが疲れる。
    しかし、読み終わったときの達成感にも似た満足感は非常に心地よい。

    短編で、それぞれに関連がないので気に入らない話は読み飛ばしても良いと思う。

    城山三郎は二冊目だが、読んだことないテーマばかりで新鮮だ。

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    2011年04月30日
  • 打たれ強く生きる

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    実家の本棚にあって本を読まない父親もこんなの読んでたんだ、と手に取った一冊。まあ、会社の課題本だったんだろうな。
    城山作品は何かを感じさせてくれる。時代が変わったとしても得るものはある。

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    2011年02月11日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    明治男はカッコいい。
    東芝社長、経団連会長をはじめ、100近くの肩書きを持った人物。
    偉ぶったところがなく、常に「自分はたいしたことはやっていない」というスタンス。そして、頼まれたことは、面倒な仕事でも引き受ける。

    こんなたいそうな人は身近にいないのだけど、人物像が生き生き(生生しく!?)と描かれており、まるで身近な人のように感じることができた。

    本文に登場してきた、他の人物達についても、興味を持ったので、機会があればぜひ読んでみたい。

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    2011年01月11日
  • 打たれ強く生きる

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    基本が大事だと改めて感じさせられた。
    1つの項目が3ページと読みやすい上、その中に偉人の素の顔が描かれていて面白かった。
    ・勇気を持つこと
    ・現場体験の大切さ
    ・「人生は不平等だと思え」
    ・「自分の時計を持て」
    ・ぼちぼちが一番
    「静かに行くものは健やかに行く。健やかに行くものは遠くまで行く。」
    似たような言葉で好きなのは、「ゆっくりと、でも着実に」
    ・配転や降格になったときにどう対応するか。そこでどう頑張るかが大事。

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    2010年11月06日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷の偉人と呼ばれる大原孫三郎。


    地元倉敷の誇りだと思います☆


    偉人と呼ばれる大原孫三郎ですが、最初からこのような人ではなく、遊びに散財してしまってどうしようもない人物でもあった。


    その中で東京から倉敷に連れ戻されてから、様々な自分の人生の在り方を決めるような人たちと出会っていく。

    何事にも真摯に取り組み、腹を割って真剣に話すことが出来る
    『本当の友達』

    このワードを大原孫三郎は大切にして求めていたものだと言うことが自分の中には大きなメッセージのように感じた一冊です☆


    昔の言葉などで少し読むのに時間もかかるかもしれませんがイイ本だと思います♪

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    2010年09月26日
  • 打たれ強く生きる

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    いわずと知れた城山三郎さんのエッセイ。
    さすが城山さん、財界人との太いパイプをもってらっしゃいます。
    そして、人物の観察、目の付け所がスルドイです。

    このエッセイのぼちぼちが一番から
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    「静かに行くものは穏やかに行く、健やかに行く者は遠くまで行く」

    ぼちぼちとは、ともかく、前に向かって歩いていることでる。自分のペースで歩き続けているということである。
    マスコミの脚光を浴び、ライバルに負けまいと、急成長し、急破綻して行った数多く

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    2010年08月25日
  • 価格破壊

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    今でこそ、薬品の安売りはめずらしくなくなったが、昔は定価というものが存在していた。主人公は流通機構や再販価格にまっこうから風穴を空けようとする旗手である。
    メーカーや弱小小売店を敵にしても、最後は消費者のニーズに答えるために自分の信じた道を突き進むのは、読んでいて胸がスカっとする思いである。

    この本で学んだこと 

    1.どんなに追いつめられても諦めない。
     この本にも出ている「あと、もうイーチャン」という姿勢は見習いたい。

    2.自分の信念を曲げない
     自分たちの売るものは自分たちで値段を決める!買収されそうになっても、自分の信念を曲げなかった。

    3.買った瞬間からくさりはじめる
     妻の「

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    2010年08月06日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    スケールのでかい、器の大きい男の話を読むと鼓舞される。

    時代が生んだ賢人、石坂泰三。
    仕事に愛された人だった。何もしなくても仕事が向こうから次々とやってくる。仕事が来れば、おのずと人もたくさん集まってきた。

    愛妻家でもあった。

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    2010年07月09日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    筋を重んじ無骨に生きる。

    自分と自分を信じるものを守るために、信念を貫く。

    孤独だが、それを自分の置かれた立場と受け入れる。

    時代が大きく変化するなか、次々と目の前を立ちはだかる巨大な敵に対し、勇気を持って立ち向かっていく。

    そんな武吉の生き方に勇気をもらいました。

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    2010年06月26日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    天邪鬼であり、ユーモアであり・・・仕えてみたいと心底思わせます。真似は出来ないけど、笑わせるユーモアや謙虚、それでいて真摯であり、言うことは言う、そして大局から・・・笑いながら読める本です!

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    2010年05月27日
  • 役員室午後三時

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    カネボウをモデルにしている話です。大社長の帝王がどうやって帝王の座から落ちるのか、勘違いしていくのか、そして日本再生機構いりしていまう家族的経営が描かれています。家族的経営は現在もありますが、裸の王様ですよ・・・・社長(苦笑)。

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    2010年05月27日
  • 総会屋錦城

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    浦野所有。

    『硫黄島に死す』『官僚たちの夏』など、最近、何かと話題の多い城山三郎。
    新潮文庫の『総会屋錦城』は、直木賞を受賞した表題作をはじめ7つの短編を収めています。読む前は「固そうだな」という先入観もありましたが、これがなかなか読みやすかったです。立原正秋のようなゴツゴツした感じはなかったし、テンポよく話が進んでいきました。

    表題作は、総会屋として幅をきかせる老人の晩年を描いた、鬼気迫る作品。それ以外は、大きな組織のなかで、それぞれの思惑を胸に抱く人々の物語です。

    タクシー会社のヒラ社員なのに、事故を起こしたときにだけ「専務」役を務め、遺族を弔問する50代男が主人公の「事故専務」なん

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    2010年05月13日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    戦国の海賊、村上武吉を主人公とした一代記。武吉が毛利とともに飛躍したのも束の間、豊臣秀吉が天下を獲るにおよび、徐々に落ちぶれていく様を描く。表題の設定から最初のころは武吉と秀吉のからみに意欲があったように見受けられるが、徐々に武吉の悲哀に重点を移しているように思う。

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    2010年02月08日
  • 鼠 鈴木商店焼打ち事件

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    Kodama's review
    『鈴木商店焼き討ち事件』そのような歴史があったことは知っていましたが、内容は詳しく知らなかったので、初めて事件の真相を知り得た気がします。同時に、『経営とは?』と様々なことを考えさせられる1冊でもありました。
    (08.11.16)
    お勧め度
    ★★★★☆

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    2009年11月20日
  • 本当に生きた日

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    自分の意志でも他人の意志でも自分の人生は進んでいく。本当に充実してる日々とは人それぞれ。忙しくしてることがすべてだと思う人もいれば、ただグータラ過ごすことに幸せを感じる人もいる。みんな様々な出会いを通して自分の本当の人生を生きていくんだ。そのためにはちょっと寄り道したっていいじゃないか。

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    2009年10月04日
  • 燃えるだけ燃えよ 本田宗一郎との100時間

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    まだ本田宗一郎が生きている時代に書かれた伝記。
    彼の魅力、そして彼を支えた藤沢との対比。
    本当に魅力的な人だったんだなぁと思う。
    1人の人間としてあり続ける強さ。

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    2009年10月04日
  • 硫黄島に死す

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    オリンピック開催時期と終戦記念日が重なった今年、馬術・法華津選手の出場という話題もあり興味が出てきたのがバロン西。名前だけで、いつ活躍した選手だったのかも知らなかったです。戦争というとどうしても惨めさやひもじさ、浅ましさが先に来てしまうので積極的に触れたい話題ではなかった。中にはそういう作品もありましたが表題作では何よりも妻・武子の悲しみが深く心に刻み込まれました。豪気で遊びも派手だった西の妻として、噂になった女性と仲良くなったり夫の顔や対面を崩さないように振舞うのが辛くなかったわけじゃない。将来年を取ってから「あんな苦労があったのよ」と笑えるようになりたい。そんなささやかな幸せがもう叶わない

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    2009年10月04日