城山三郎のレビュー一覧

  • 雄気堂々(下)

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    日本で初めて銀行を設立した経済人、渋沢栄一の半生

    幕末から明治の移り変わりの激しい時代に、
    いくつもの転機を的確な判断で渡り切った偉人。
    コロコロと立場を変える人、とも言える。

    けれど本人は、人がどう思うかを気にかけることはなく、
    志を変えることなく貫いていた。
    ただひたすら、日本の未来を考えていたのだろう。

    この人が居なければ、日本は植民地になってしまっていたかも知れない、
    と思うのは考えすぎだろうか。

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    2013年07月30日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    石坂泰三。
    「日本の陰の総理」「財界総理」と謳われた、財界人のお話しです。
    次男と妻を早くに亡くした哀しみを忘れず、頼まれた厄介事には「男が社会で仕事をしていると、しんどいことでも引き受けざるをえないことがある」と立ち向かう姿。
    政や官にも全く媚びない姿勢は、自己保身の強い現在、別な世界の人の様。
    それでも若干読みにくさを感じ、ペースが上がらなかったのは移動時間が少なかったからだけではなく、本人に会わずに書かれた小説だからかもしれません。
    「官僚たちの夏」を超える城山作品は無いのかな…

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    2013年07月11日
  • 毎日が日曜日

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    商社マン、経済戦争の加害者であり被害者でもある戦士とその家族。

    すばらしきグローバル人材が、価値を貶められていた頃、でしょうか。

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    2013年08月05日
  • 人生の流儀 ビジネスマンに贈る珠玉の言葉

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    ネタバレ

    父から譲りうけた本。
    サラリーマン人生を生きてきた人、これからサラリーマン人生を歩む人にとっては、共感できる部分が多いと思う。

    ただし、現代においては、働き方や生き方が多様化しており、必ずしも参考にはならないように思う。サラリーマンではない働き方を選ぶ人も少なくないし、女性が家庭に入らず働くケースも多い。現代版の「人生の流儀」をぜひ読みたいと思う。

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    2013年05月10日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    「2013年本屋大賞」に百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」が選ばれました。出光興産の創業者出光佐三をモデルにした小説で私も昨年読んだのですが、確かに気持ちの良い物語でしたね。芯の通った経営者の生き様はとても刺激的です。
     本書もそういうテイストの本として手に取ってみました。
     主人公は、第一生命・東芝の社長を歴任、その後長年にわたり経団連会長も務め“財界総理”との異名もとった石坂泰三氏です。石坂氏もやはり極め付けの“頑固者”でした。
     出光氏の経営者・財界人としての苛烈な生き様とその中での亡き妻への思いのコントラストが印象的です。

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    2013年05月05日
  • 勝つ経営

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    ネタバレ

    本田技研工業 吉野浩行 
    1939年生まれ 1998年社長就任

    ○「商品の<発想>とコンセプトが新しい。」
    何を顧客が求めているのか?
    どのような価値観で判断するのか?
    どのようなライフスタイルや遊び方をして、それをそう使うのか?
    それを満足させるために、何をすればいいのか?
     
    ○必要なものは、「世界性」と「技術」と「個性」です。
    世界性は、生産拠点の問題とカスタマーの数
    会社の個性、製品の個性、企業で働いている人の個性。
    顧客にアピールできる商品。

    ○Small is smart.

    富士フイルム 宗雪雅幸 
    1935年生まれ 1996年社長就任

    ○「試練というのは、問題解決の鍵をい

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    2013年04月05日
  • 無所属の時間で生きる

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    無所属の時間の中に成すこともなく置いておかれるのか、無所属の時間でどう生き直すか生を充実させるか、を探ってみたい。

    一日の時間帯に名前をつけ、何をして過ごすかを決める。急にでかけることが癖になっている。
    作家として、もともと多く持っていた自由時間の過ごし方、参考にさせていただきます。

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    2013年06月02日
  • 総会屋錦城

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    単に経済小説といえない。登場人物の怒り、微妙な気持ちの変化がおもしろいし、文章が読み易い。「事故専務」「プロペラ機・着陸待て」が良かった。13.3.3

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    2013年03月03日
  • ビッグボーイの生涯

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    一番大事なことは相談せずに自分で決める。
    偉大な父親の幻影に覆われた状況でのそれはよほど孤独で難儀なことだろう。
    しかし著者の文体によるものなのかもしれないが、この溌剌とした決断力にあふれた人物に孤独に悩むような姿は見えない。
    全力で走り、全力で休む。成功するビジネスマンの典型をよりスケールを大きくして、かつハッキリとした輪郭をもつ人物として描かれた物語。
    読後感が清々しい。

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    2013年02月05日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    読むまでまったく知らない人物であったが、面白かった。
    状況を大づかみにを捉え、本質的な勘所を逃さない、
    偉人に共通する慧眼か。
    そうした姿と家庭での姿のギャップは面白く、
    先立たれた妻に対する思い、詠んだ歌にじんわりとした温かさが感じられた。

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    2013年01月17日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    城山さんの伝記シリーズは取材量もすごいが、いいこともそうでないことも時代のヒーローに仕立て上げてしまうので最近読んでいないが久しぶりに手にとってみた。
    第一生命、東芝社長を歴任、高度成長期に長年経団連会長を務め、「日本の陰の総理」「財界総理」と謳われ、万博協会会長を務め成功に導いた「石坂泰三」の生涯。政治・官僚嫌いで「東芝の再建は他では勤まらないが、大蔵大臣なら他にも候補がいるだろう。」と吉田茂からの大蔵大臣就任を断る気骨の人。
    今の日本の迷走を見ていると、あの時代に「子供だと言っても乳母車に乗って風車廻して喜んでていいのか」と保護勢力を一喝し「自由と自立、産業保護政策からの脱却、資本・技術・

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    2013年01月12日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    新年一冊目の読書。気骨ある生き方をすることと、日々某の一日を大事に送ることとは、表裏一体なのだろうと。

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    2013年01月03日
  • 価格破壊

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    中学生だったかそれくらいの時に父親からもらって初読。
    何かの折に何回か読み返していたけど、今回は結構久しぶり。
    (モデルとされている)中内功氏の話に触れる機会があったので再読。

    装丁が変わっていることにちょっと驚き。
    (従前はもうすこし劣情をそそる感じの装丁でした)
    また中身も記憶にあるほどバイオレンス的(例えば「週刊大衆」のような)ではありませんでした。昭和のお父さんが好みそうな描写も若干ありますが。

    今回読み直して思ったこと。

    ・主人公は戦地で死にかけたので、「死ぬことより辛いことはない」「青春は鍛えるためにある」というロジックでどこまでも「メーカー希望(指定)価格」という暗黒大陸に

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    2012年12月01日
  • 逆境を生きる

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    城山三郎氏の著書は初めて読んだ。骨太の小説もあるのだろうが、これはとある高校での講演録。ご自身の言葉もあるけど、伝え聞いた話が中心だった印象。それぞれの挿話にご自身の解釈は加えているし、そのテーマを取り上げること自体が氏の主張でもあるんだろうけど、もっと考えていることを聞きたい気がした。

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    2012年11月01日
  • 打たれ強く生きる

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    人生あわてても仕方がない。まわりはどうあろうと、自分は自分で、たったひとつしかない人生を大事に見つめて歩いて行く。静かに行く者は健やかに行く。健やかに行く者は遠くまで行く。
    生きていく上で、働く上でのヒントがたくさんつまっている一冊。またしばらくしたら読み返すといいかも。

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    2012年10月28日
  • 支店長の曲り角

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    城山三郎の詩を読む。
    感じていることが
    これまでの小説の基礎になっている。

    人間の感じる力がベースになって、
    いろいろなものを突き動かすことになっている。

    人間のさりぎわ、自殺、誘拐と殺人、
    清貧、官僚と酔い、駆けめぐる、
    「おい」という存在の妻、友人たちの死 など

    人生のはかなくつらい思いを感じて、
    前に押しだそうとするエネルギー

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    2012年10月26日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    石坂泰三の世界を読む。
    「無事是貴人」を哲学とする。
    石田禮助、五島昇らに囲まれる。

    60才すぎて、経団連会長をひきうけ、
    本格的な仕事をして、
    80才前で、万国博の会長を引き受ける。
    老人といわれる頃から本当の人生が始まる。

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    2012年10月26日
  • 冬の派閥

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    幕末から明治維新の尾張藩、特に徳川慶勝を中心とした歴史小説。
    尾張藩は御三家でありながら、勤王の御旗の下、幕府と対峙したが、明治新政府で決して優遇はされず、政治的な主導権を取れなかった。
    「尾張殿は、いつも貧乏くじを引かれる」

    幕末の歴史小説は薩長もしくは幕府側からの視点で描かれることが多いが、尾張藩を中心にストーリーが展開するところに真新しい発見も多かった。
    また、後半の尾張藩の勤王志士達による北海道開拓の部分については、当時の北海道開拓の実態を知ることができ興味深かった。

    高須兄弟の生い立ち、受けた教育等、彼らの人生について、もう少し深堀りてみたい。(他の文献にもあたりたい)

    ストー

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    2012年10月25日
  • 打たれ強く生きる

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    電子書籍があったので購入してみました。タイトルとテーマが不一致?な感じがしましたが、隙間時間で少しモチベーションをあげるには良いかもしれません。w

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    2012年10月23日
  • 無所属の時間で生きる

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    一日一日を私はどのように過ごしたいのか考えるいいきっかけをもらった。変わりない毎日を送っていると思い込んでるけど、実は一日一日違うんだよなあ。いろんなことを私は見過ごしているような気がする。
    一日に一つでも愉快だと思えることがあれば、この日私は生きたと思える。もしどうしても愉快なことがひとつもなければ、奥の手がある。寝る前に好きな本を読んで眠りにつくのだ。この『一日一快』の考え方に気持ちが楽になった。人生もっと楽しまないと♪

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    2012年10月21日