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東急グループ総帥
東急グループ総帥の五島昇氏の生涯が描かれています。とても面白い一冊でした。創業一族の二代目としての葛藤、そして、二代目だからこその生き様を拝読できました。
Posted by ブクログ
・職人の世界は、効率とは対極のところにある。一見無駄と思えるところにまでこだわるのが職人だ。だが、皮肉なことにその無駄が日本の技術力を支えているのである。
・もちろんコスト意識は大切だ。だが、すべて無駄を排除しようとすると、企業はやせ細ってしまう。
・無駄には、排除していい無駄と必要な無駄がある。効率主義、合理主義一辺倒の経営では、必要な無駄まで切り落としてしまいかねない。実は無駄か否かの判断は非常に難しい。
・あらかじめつくっておいた書類に沿って説明する人を評価していなかった。自分で考え、頭の中で整理して理解していない話などするな、という考えだ。
・経済人としての最大の条件は経営手腕よりも人格にあるという考えの持ち主だった。
Posted by ブクログ
東急グループ2代目五島昇氏の人生を城山三郎が纏めた本。東急グループは、五島昇氏の父である慶太氏がビジネスをはじめた。鉄道、観光、映画等のレジャー産業などあらゆる分野に進出し、今の東急グループの礎を築いた。昇氏は、父から受け継いだビジネス基盤をさらに強固なものとし大きくした。売上で比較すると、慶太氏から引き継いだ時は、70社7法人で700億、従業員数は3万人だったのが、347社8法人で2兆8千億、従業員は8万9千人まで拡張させた。凄いの一言に尽きる。しかし、本人はいたって普通だ。周りの人に支えられ人間として大きな器を作っていったように感じる。
父慶太氏が亡くなった後、今後のことを相談するために父の旧友 正力松太郎氏(元読売新聞のオーナー)を尋ねた時に、「いちばん大事なことは人に相談するなよ」とアドバイスを貰ったり、それを忠実に守っていく。
例えば、社長の何よりの仕事である人事。昇氏はいつも大胆に行なった。相談もしなければ、根回しもしない。正力氏のアドバイスを守る。なかなかできないことだ。
語っている言葉に味わいがある。
「おれだって、よく腹の立つことがあるが、立てたところで無意味だ。かっと来ると思うけど、腹を立てるな」
「買い漁りとか、ああいうやり方はおれはやらん。他人のつくったものは買うな。やるときは自分でやれ。世の中の役に立つものをやってれば、必ず利益がでる」
本書はじわりじわりと味が出てくる本だ。
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