城山三郎のレビュー一覧

  • 打たれ強く生きる

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    城山さんがこれまでに関わってきた人たちについてのエッセイである。政治家やビジネスマンや作家。様々な人の考え方や生き方をさらりとした語り口ながら重みをもった言葉で書かれている。所々感銘を受ける言葉あり、なかなかいい本である。

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    2010年03月26日
  • 無所属の時間で生きる

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    昨年他界された城山爺さんによる、生き方にまつわるエッセイ集。流れるように読みやすくも刺さる文体は、読んでいて心地よい。けれど、まるで自分の父親の話を聞いているよう、というのも2~3歳程しか違わないから、かもしれない。

    渋沢栄一をモデルにした小説や石田禮助についてのノンフィクション等、氏のいわゆる経済小説なるものは、学生の頃には結構読んでいた。でも年を経ていわゆる「偉人伝」よりも「市井の名もなき人々の物語」の方に興味が移ってきたからか、氏の本からは遠ざかっていた。追悼の意味で読んだけれど、心地よすぎて実は何も残らないことが分かった(笑)。まー私のまわりには、自分も含めて結構「無所属な人」が多か

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    2010年03月24日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    大原美術館児島虎次郎記念館にて購入。
    岡山から帰りの新幹線で一気読み。
    さすが、城山三郎!
    描く人物をなんて魅力的にすることか!
    孫三郎についても、さりげなく、いろいろあったことを匂わしてはいるけれど、基本は魅力的な人物像となっている。

    倉敷の街が戦災を受けず、なぜあれほどまで残ることが出来たのか?
    岡山市・倉敷市を訪ねると当然湧く疑問がこの1冊で氷解。
    倉敷を歩くことは、結局、大原の足跡を訪ねることでもある。
    倉敷散策の前に一読することをオススメしたい。

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    2010年03月17日
  • 無所属の時間で生きる

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    無所属であるということは、自分を直に見つめる機会にあるということである。
    いかに生き、いかに精神的な満足(あるいは不満足じゃない)を得られるのか…
    作家となり数十年来、無所属であることを節目節目で振り返る。
    三十代、四十代、五十代、六十代…
    一日の中でも自分の時間をいかに生きるかで、それは大きく変わるのだから。

    “ほぼ完全な無所属の時間の中に、同じように居てどう生きたか、自分をどう生かしたか。
     その差がはっきり顔つきに出てくる”

    のだから、それはとても怖いものだ、とも著者は言う。

    “この日、この空、この私”

    一日一快、その日生きたと思えるような、そんな生き方ができれば

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    2009年10月04日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    クラレ、倉紡、法政大学大原社会問題研究所、
    そして何より、倉敷大原美術館。
    中国地方の大資本家で大実業家の大原孫三郎の物語。
    メセナの精神を大正期に唱えた功績は
    倉敷を一大文化都市へと昇華させただけではなく、
    日本の産業、財界の在り方にも大きく影響を与えた点にある。
    その生涯は信念と情熱に燃え、内にあっては
    真の友を求めやがて人を信じ愛しつづけ、
    外にあっては、労働環境の整備を第一として
    会社と市民の関係を重視するという。
    そして文化を愛し育てることに注力している。
    日本の片田舎の美術館に、これほどの世界的名画があるという事実。
    これって、本当にすごいことだ。

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    2009年10月04日
  • 本当に生きた日

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    城山 三郎の作品の中では異色なのでは? 女性が主人公 というだけで異色な気がしますが女性を主人公にしつつ、仕事とは? 生きるとは? 生きがいとは? といったことを問いかけているような気がする作品でした。

    (自分も含め)働く女性の姿が現実のものとは少々ずれているかも? という思いもいだきつつ読みましたが、時代のせいか・・・?
    (2008年4月)

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    2009年10月04日
  • 鼠 鈴木商店焼打ち事件

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    なんだか悪者かつ脇役にされがちな「鈴木商店」を真面目にストーリー化した本。もっと評価した方がいいと思うよ?

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    2009年10月04日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    我がご先祖、村上武吉のお話です。村上家の当主、村上武吉と当時の政権を握る豊臣秀吉との話です。
    主にあまり知られていない村上武吉の視点から書かれています。んまぁ僕としてはとてもいい話になっているとは思いますが…………歴史なんて所詮生き残った人間が都合のいいように書き換えたものであって、本当のことは何もわからないってことがよくあるもんです。僕はご先祖が好きですから、ほんまはどんなんやったんかなってものすごく興味が出てきて、本の感想どころではなくなってしまいました><

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    2009年10月04日
  • 花失せては面白からず 山田教授の生き方・考え方

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    一橋の石川先生のオススメ本。城山三郎の2冊ある自叙伝的小説のうちの一つ。城山三郎と、彼の大学時代の指導教官でその後生涯を通して師となる山田雄三教授との師弟愛を描いたもの。城山三郎が一橋で理論経済学を学び、作家に転身する前は学者だったなんて知らなかった。さらに驚くべきは、山田ゼミの当時のゼミテキストがモルゲンシュテルンとノイマンの『ゲーム理論と経済行動』だったこと。ケインズかマルクスかの時代に当時外務省にのみ入っていたというゲーム理論のテキストを学んでいたなんて、今日のその分野の隆盛を見ればその先見の明に驚かされるばかりです。もっと言えば、この数理経済学の難解さが城山を文学の世界へと誘い、大小説

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    2009年10月04日
  • 硫黄島に死す

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    クリント・イーストウッド監督の「硫黄島」シリーズを観て、その勢いで買ってしまった本。でも、それは正解だった。映画の中で一番印象に残ったバロン西が主人公の表題はもちろん、戦争を題材にした短編の数々は、「戦争」がもたらすものの大きさ、計り知れない力は何だろうと考えさせる。こういう人が亡くなってしまった後には、一体どうなるんだろうとつい思ってしまう。

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    2009年10月04日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    有力な実業家であると同時に、公共活動にも精力的に取り組んだ大原孫三郎。企業が社会に対してどのような責任を負うべきなのか??戦前からこうした問題に取り組んでいた大原の先見性にびっくり。挑戦あるべきよね。

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    2009年10月04日
  • 重役養成計画

    購入済み

    残念。

    んーなんだこれは?と思うような作品。とてもがっかり。
    古い時代に書かれた小説のようだし、最後まで読んだことが無駄だと感じた。

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    2019年07月14日