城山三郎のレビュー一覧

  • 一発屋大六

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    私大を出て就職十二年、いまだにパッとしない地方銀行の平社員今田大六。【一発」を夢みる三十男。大六の宿直の夜、一千万円紛失事件が発生! 脱サラへの夢を豊かなユーモラスと風刺で描く。

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    2019年06月19日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    きちんと歴史的な取材をした上で書かれた作品だとわかる。無理矢理にヒーローを作らず、悪役を作って盛り上げるでもなく、しかし最後まであきさせずにひとりの男の一生を描いている。
    村上武吉の境遇、生き方に共感できて、最後まで清々しかった。

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    2019年04月28日
  • 緊急重役会

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    短編集ということもあり、特に前半2話は「これから」というところで終わっているので、中途半端感は否めない。

    しかし、いずれも考えさせられるものはある。

    4話の主人公はいずれも、企業においてそれなりの地位にたどり着いた人物あるが、四者四様で、何としてでもトップへ登り詰めようとする者、平凡ではあったがあることがきっかけで欲が出た者、醜いほど自分の地位にしがみつこうとする者、自分の地位に影響することは全く無いはずなのに不必要に意識する者、いろいろである。

    どの話も人間の醜さが描かれているが、同時にそれが人間の弱さでもあり、本質でもあるかもしれない。

    ゲーム理論でいう「最適な選択」とはおよそ言え

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    2019年04月28日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    ネタバレ

    ずっと読もうと思っていた本です
    事の良し悪しは別に、現代の財界人の発言に道理や筋を感じないもので…

    石田礼助
    明治~昭和を生きたカッコいい男の不器用かつ天衣無縫の仕事ぶりを描いています

    もう、物語どうこうではありません

    国鉄時代の直近の部下に
    「ずいぶん多勢の人に仕えたが、あんなに気持ちのいい人はいない。毎朝、石田さんに会うのがたのしみだった。生涯、あの人ほどの人物にめぐり会うことはないだろう」P162から

    周囲から、このように評される人物に私はなれないし、会えてもいない…
    (私も言いたい放題系であるが、徹底的に人望がない。 器が小さいんだわ)

    くせ者も多かったであろう当時の代議士や

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    2019年05月04日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    三井物産に35年間在職し、華々しい業績を上げた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になったヤングソルジャーこと石田禮助の生涯。
    明治期から昭和初期この時代って、こういう一線を画す大物が多いよなー。

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    2019年03月01日
  • 臨3311に乗れ

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    こういうガツガツした感じはいいなあと思う。
    近ツーの社史として書かれた割に、吸収した側の近畿交通社よりも吸収された側の日本ツーリストに焦点が当たっているのは、単純に依頼者が馬場副社長本人だから?
    合併会社が軌道に乗り時が経つと、日本ツーリスト出身の役員はいなくなり、ベンチャーの名残がなくなっていくのは残念なようではあるけれど、多かれ少なかれどこの会社も同じようなもので、結局のところ会社は公器なんだなあと思う。

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    2019年02月22日
  • 総会屋錦城

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    著者は日本の経済小説の開拓者
    戦争直後の方なので小説の内容も戦後
    各登場人物たちも戦争の傷跡を抱えている

    総会屋、新聞社の飛行士、相続問題を抱える2代目社長、製造業の社長などの短編小説

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    2019年01月28日
  • 臨3311に乗れ

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    近畿日本ツーリストの創業者、馬場勇。
    社史を基にした戦後企業の物語。
    戦前戦後のこの辺りの起業した男たちの物語は熱いね。現代の日本企業の礎を築いてきたその変遷は、熱っぽくて良い。

    戦後の荒廃と混乱の中で、資力もバックも、信用もないが、先見性と野武士的勇断を武器に、新しい世界"旅行代理店業"に切り込んでいった男の集団。
    たった数人で立ち上げた小さな会社から、ここまでの企業にするには、その情熱は凄まじい。

    経済小説は、今だと池井戸潤氏あたりが流行っているが、その先駆けである昭和一桁代生まれの城山三郎氏のそれは、どれもいつ読んでも古さを感じさせず、滾るものがあるな。

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    2018年12月14日
  • 外食王の飢え

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    ロイヤルホストとすかいらーくをモデルとした外食産業の勃興の物語。コックとセントラルキッチン、人材育成と引き抜き、高級感と庶民的。相反するものに揺れながら、立ち止まることなく突っ走り成長する様がよい。それからこぼれ落ちて行く人の姿も書かれている。

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    2018年11月27日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷というまち、大原という傑人の底知れなさをすこしでも測りたかった。時代はいつだっていたずらだ。明治末期から、昭和初期の熱い風。

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    2018年11月25日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    ネタバレ

     三井物産に35年間在籍し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった”ヤング・ソルジャー”―明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から”卑でない”ほんものの人間の堂々たる人生を著者は克明な取材と温かな視線で描いた。

    「朝、ミスター・イシダが来ると、全員立ち上がらんばかりのふんい気でした。ミスター・イシダは何か明らかに不満があっても、大声を出したりはしない。怒りを内に溜めていて、なぐりはしないけど、こちらはなぐられた感じがした」

     石田はとにかくオープンで、ざっくりばらん。多勢の前で、
    「おれの知識ではよくわからん。もっと詳しく説明してくれ」
     などと

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    2018年11月23日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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     三井物産に35年間在籍し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった”ヤング・ソルジャー”―明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から”卑でない”ほんものの人間の堂々たる人生を著者は克明な取材と温かな視線で描いた。

    「朝、ミスター・イシダが来ると、全員立ち上がらんばかりのふんい気でした。ミスター・イシダは何か明らかに不満があっても、大声を出したりはしない。怒りを内に溜めていて、なぐりはしないけど、こちらはなぐられた感じがした」

     石田はとにかくオープンで、ざっくりばらん。多勢の前で、
    「おれの知識ではよくわからん。もっと詳しく説明してくれ」
     などと

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    2021年08月08日
  • 男子の本懐

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    ネタバレ

    濱口雄幸は第27代内閣総理大臣として、1929年から1931年という世界恐慌の真只中の激動の時代に宰相を務めた人物です。

    本作では、その主要な経済政策である金解禁を実現するために、蔵相の井上準之助とともに信念を貫く濱口の姿勢が主題として描かれています。

    実直謹厳な濱口と、日銀出身で海外経験も豊富な井上。二人のスタイルは正反対ですが、金解禁を実行するために抵抗勢力と徹底に対峙する信念の強靭さが強く印象に残ります。

    濱口は1931年に東京駅にて凶弾に斃れ、題名の「男子の本懐だ」という言葉を発します。一時は回復を見たものの、死去。更にその翌年、盟友井上も血盟団の凶弾により命を落とします。

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    2018年11月10日
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯

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    三井物産の社長、会長から、

    国鉄総裁を6年勤めた石田豊助の生涯を綴った伝記。


    よく言う曲がったことの大嫌いな頑固オヤジ。だが、この人は若いときから海外で過ごし、国際感覚を持って事にあたっていたので、そのぶん大きな功績を残せたのだと思う。


    粗にして野だが卑ではない。


    あえて、粗や野になる必要はないが、

    卑ではない生き方を追求する石田豊助は確かにカッコいい。

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    2018年11月06日
  • 部長の大晩年

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    ・部下を叱る代わりに、「きみ、これまでどういう仕事してきたんや」と、訊ねる
    ・「日に日に冬が辛うなって参ります。どうぞお体をお大切に、御健康にお心をいたされますようお祈り申し上げます」「いつでも結構で御座います。もしおひまの時が御座いましたら御近情をお聞かせ下さいませ」
    ・「人間であるということが職業なんや。人間そのものの深化向上を切願する以外、何の手立てもありゃせんのや」
    ・「コーヒ店永遠に在り秋の雨」

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    2018年11月04日
  • 本当に生きた日

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    日常に追われる専業主婦がふとしたことで社会進出するが、多少の社会勉強をしつつも元の生活に戻るといった流れでストーリーからは心動かされることも教訓もないが、文体がとても読みやすく後の展開が気になって読み進めやすいと感じた。
    しかしながら前向きな友人はろくな目に合わず、元女優も、クライアントの男性も死ぬという暗い展開に。主婦素子も小説執筆が進まずで、結局専業主婦が幸せと感じざるを得ない。表紙と題名に期待して手に取ったが、勝手に想像していた内容とはかけ離れた内容と思いました。

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    2018年08月22日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    友人の薦めで手に取ってみた一冊。高度経済成長期の時代に経済界の重鎮として活躍した石坂氏の評伝。なかなか懐の深い多才な人物で、とても興味深く読めた。作者はおそらく石坂氏の中に理想的なリーダー像を思い描いていたように思う。

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    2018年07月29日
  • 部長の大晩年

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    ネタバレ

    なかなか。
    加古川出身で高砂でサラリーマン生活を送られた方で身近に感じた。こんな方がおられたんだ。
    そんなに昔の方ではないのに、随分違う世界の方のように思えてしまう。私にはあまり参考にならない。

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    2018年06月27日
  • 男子の本懐

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     高校で習った昭和史の中でも、トップクラスにその目的や影響がわかりにくい金解禁。この小説を読む前にこれらの知識を押さえておいたほうがよい。
    1、金本位制とは、同額の紙幣と金の交換を政府が保証している制度(実際に交換に行くかどうかではなく、後述の効果がもたらされることが肝要)。
    2、金本位制では、紙幣発行量が政府の金保有量と一致するため、無限定な紙幣発行はなくなる。
    3、金本位制を採用している国の紙幣は国際的にも信用が高くなり、為替相場も安定する(逆にジンバブエドルとか想像してもらうとピンと来るかも)。
    4、金本位制を日本が採用すると、外国からの原材料も購入しやすくなるので、それを加工して貿易し

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    2018年05月13日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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    小説ではなくドキュメントまたはレポート

    特攻第1号としてレイテ沖に散った関大尉。
    最後の特攻隊員となった中津留大尉。
    この二人の人生や生い立ち、そして特攻機にのることになってしまった経緯、当時の戦況、さらには海軍の狂気が語られています。
    家族を残して飛び立ってい理不尽さ、切なさを感じます

    とりわけ、中津留大尉の最期はつらい。敗戦を知っていたと思われる宇垣のいわば「私的特攻」につきあわされての特攻。米軍キャンプに突っ込む直前で、その命令に背き岩礁に突っ込み玉砕したエピソードは胸が詰まります。

    戦争終結後の米軍基地への攻撃を回避したということが戦後の日本平和への軟着陸を果たしたという筆者のコ

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    2017年12月09日