城山三郎のレビュー一覧

  • 臨3311に乗れ

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    主人公も面白い人だなぁと感じたが、近鉄本社の佐伯勇社長の先を見る目もさすがにすごい。そのときに儲からなくても、将来大きな仕事のニーズが出てきそうな部門をどう辛抱強く持ち続けるかという点がすごい。評価、評価のこのごろとはちょっと違う...かな。

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    2012年10月01日
  • 価格破壊

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    主人公がえらく自己中心的に思える。流通業に風穴を開けるといっても、やってることはつまり他人を犠牲にしての自己利益の追求。それが資本主義のビジネスの世界だと言われればそれまでだが、あまり読んでていい気はしなかった。そんな自分はやはり保守的な人間なのだと思わされた。

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    2012年09月21日
  • 打たれ強く生きる

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    エッセイの中で触れるひとたちが、なんというか近代・昭和的マッチョ? 著者の目線に古き良き親父像を感じる。

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    2012年09月19日
  • 硫黄島に死す

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    ロス五輪馬術で金メダルを獲得したバロン西こと西中佐の最期を描いた表題作が印象的。
    そのほか戦争末期に若過ぎる命を散らすことになった少年たちの話など、ある種の色のついた思想を少しも主張されることなく淡々と描かれていて、当時実際に祖国に命を捧げるつもりであった少年兵としての著者の体験に裏打ちされたリアリティを感じる。

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    2012年09月19日
  • 硫黄島に死す

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    「硫黄島に死す」では馬術オリンピックメダリストである、
    西中佐の豪胆かつ冷静なリーダーシップが描かれている。

    他、戦争時の短編が7編。
    とにかく、登場人物が若い。
    十代が中心だ。

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    2012年08月18日
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

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    第二次世界大戦の神風特攻隊で散っていった指揮官の最後の姿を、当時の関係者や残された遺族などに取材して書かれた哀切のドキュメント。戦局が厳しくなって最初の特攻隊になった大尉と、玉音放送後に出撃して最後の特攻隊になった大尉の二人の人生を中心に話が進む。特攻隊に選ばれて出撃するまでの隊員の心情を描く場面はなんとも言えず切ない。一方で、海軍の実態の醜さや、幹部の情けない振る舞いも披露されており、憤りを感じるところも多い。

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    2020年10月26日
  • 毎日が日曜日

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    たしか『不毛地帯』のあとがきに紹介されていて購入。
    『輸出』という作品の続編ということが、本書のあとがきで判明。
    それでも、単独の作品として楽しめる。
    商社マン沖直之の仕事と家庭を巡る話。内容はタイトルに似ずシリアスだが、タッチは軽い。不毛地帯の壱岐正のように出世はしない、むくわれない一平卒の物語。世の中には、そういう人の方が圧倒的に多いのだろう。その中で、アウトローに過ごしたが、華々しく定年を迎えた笹上のポジションがとてもよい。万歳して、退職したはずなのに、毎日が日曜日の人生に早々に退屈してしまい、なんでもいいから人の役に立ちたいと、当初の照れも忘れ人助けに没頭していく。
    大多数の一平卒は何

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    2012年07月24日
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界

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    第一生命、東芝社長を歴任。気骨ある財界人の生涯。

    日々を楽しむその姿勢は見習うばかり。
    とは言いながら印象に残りづらい。

    全体の進むべき道を見失わないことが大事。

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    2012年06月10日
  • 役員室午後三時

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    終盤に展開のスピードが速くなり面白かったが、全体的に動きが遅い。他の著書と比べると経済小説としてその背景が乏しく、物足りなさを感じた。

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    2012年05月15日
  • 毎日が日曜日

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    商社マンとその家族の悲哀を通じて、日本の総合商社を描く。
    山崎豊子の「不毛地帯」と比べ、より現実に近い人間の挫折と苦悩を描いており、身につまされる。

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    2012年04月01日
  • 黄金峡

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    ダム建設をめぐる開発側と住民側の対立のお話。
    ただ、住民側にも反対派と賛成派に分かれ一枚岩になれないのがリアル。

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    2012年03月28日
  • 硫黄島に死す

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    ネタバレ

    終戦直前~自衛隊初期の話をまとめた短編集。

    やはり一番読みたかったのは,硫黄島に死すだ。既に結論が見えている戦いに挑む日本人兵たち。負けると分かっていても,女々しい戦い方はしない。力の限り戦ってみるまでである。硫黄島は帝都守護の最後の防砦である。軍人として選ばれてその戦場に赴くことは名誉・光栄以外の何ものでもなかった。硫黄島への米軍の攻撃はすさまじく,島の最高地の摺鉢山は砲撃と爆撃で形が変わったと言われる。そこへ栗林中将を司令官とする日本軍が送られたわけだが,それ以上の増援部隊を送り込む余裕は日本にはもはやなく,唯一の応援といえば,毎夜1時間放送される「硫黄島将兵を激励する夕」で流れる軍歌,

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    2012年03月22日
  • 無所属の時間で生きる

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    毎朝、所属する時間に向かう通勤時間で読む「無所属の時間」。。

    結構しんみりするときも、
    スイッチ入ってみるときも、

    所属する時間には裏切られたりもするけれど、

    自分自身である時間を作ってみようと思う、一冊でした。

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    2012年03月17日
  • 毎日が日曜日

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    京都支店長として単身赴任となった沖と定年間近の笹上。京都での金丸相談役と社長の京都出張のお世話。昭和40年代の日本の商社のモーレツぶりを描き出している。お金があってもすることがない「毎日が日曜日」状態がほんとにハッピーか、考えさせられる。

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    2012年03月01日
  • 価格破壊

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    経済法の教授がオススメしていたので、少しでも経済法の理解の足しになれば…と思い、読んでみました。

    簡単にいうと、独占禁止法の「不当廉売」の話です。不当廉売からのし上がっていく主人公と、それを阻止しようとする大企業との闘い。講義を聞いたり、法律の条文を目で追ったりするだけでは、決して分からない当事者(被害者・加害者)の心情・息遣いが伝わってきます。

    個人的には、「経済法の理解」に重点を置いていたので、その点では物足りなかったので、この評価です。しかし、小説に「経済法の理解」を求めすぎるのも筋違いかなとも思っています。
    物語としても面白いと思います。自分のように勉強の理解のために…と欲張るので

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    2012年02月22日
  • 秀吉と武吉 目を上げれば海

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    日露戦争で大活躍した『坂の上の雲』の主人公と言える秋山真之が戦術の参考にした村上水軍の栄枯盛衰の話。

    それはサムライの栄枯盛衰として見ることもできる。
    しかし、瀬戸内海を制し、通行料で食っていくという安定的に見えるビジネスが一気に成り立たなくなるという過程としても見ることができた。

    掟を重んじ、最強を誇った村上水軍は新しい時代の到来になす術もなく散った。

    組織が属人的であったり、改革が進まなかったり、今よく新聞で目にするような苦境に立つ企業のような話がよく出てくる。

    いつの時代もforward lookingでなければやっていけないのだ。

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    2012年02月07日
  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―

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    倉敷の大原美術館を訪れて、、その創設者の大原孫三郎氏の思想に触れたくなり、美術館で衝動買いをしてしまいました。

    倉敷のガイドさんから聞いたとおり・・ものすごい決断力ですね。
    ただ、、彼への賛同者ばかりではなかったのもうなずける決断もチラホラあることが、この本を読んでいて分かりました。

    児島虎二郎ファンの私としては・・
    「社会から得た財はすべて社会に返す」という思想のもとに、
    彼を自費で留学させたり、
    現在大原美術館にある絵を自由に購入させたり、、には感動したのですが、、
    彼の友人、石井十次氏には個人的には賛同しかねる。。(^_^;)
    確かに孤児院を設立することは善だと思うけど、
    だからとい

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    2012年01月22日
  • 毎日が日曜日

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    商社の人は毎日どんなふうに働いているのか興味があって読みました。
    ン十年前の本ですが、とても面白かったです。

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    2012年01月07日
  • 鼠 鈴木商店焼打ち事件

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    双日の源流であり、米騒動の時に米を買い占めた悪徳商社という汚名を着せられた「鈴木商店」のはなし。著者の城山三郎さんが精力的な取材で明らかになった部分と、それでもわからない部分。
    これ自体30年以上前の本だけど、未だに双日の人はこの本をバイブルにしている(人もいる?)という話を聞いて読み始めましたが、たしかにいい会社だったんだろうなという感じは伝わってきます。実体がどうだったかということよりも、何世代か前の先輩にまで想いを馳せられる会社というのもいいもんだなと思いました。


    大正時代の新聞記事の引用がやたら多くて読みにくいけど、新聞記事をすっ飛ばしても、城山さんのまとめがあるので筋はわかります

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    2011年12月20日
  • 百戦百勝 働き一両・考え五両

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    破天荒な相場師の小説。
    相場の仕組みが全然分からない僕でもかなり引き込まれました。
    情報を大切にして必ずリスクヘッジをする。
    どんな仕事にも通じる肝です。

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    2011年12月19日