あらすじ
戦後日本を驚異的なエネルギーで突っ走った、創造的経営者・本田宗一郎。その独特な発想力と人間的哲学の、よってきたる源泉はどこにあるのか? 歴史や経済をテーマに優れた作品を書き続ける作家が、密着100時間の取材を通して、「世界のホンダ」を創った男の魅力のすべてを、生き生きと伝えてくれる人間紀行。戦後日本復興のパワーを明らかにする傑作。
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Posted by ブクログ
世界のホンダ、創業者である本田宗一郎さんの生き様を綴った一冊。
戦後の浜松の見習い工員から、叩き上げて、最初はオートバイから
やがて、自動車の製造する企業を創り上げた。
何回も読みなおしたい。
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世界のホンダを作った本田宗一郎の伝記小説。基本的には、城山が100時間つきっきりでインタビューしたものや仲間などの話を取り入れた一冊。本田が引退した後から話が始まるという切り口が特に良かった。というのは、本田の若いころを美化するようなものを最初は期待していたが、むしろその時代を客観的に捉えると同時に、引退後の含蓄ある余生を描いていたからである。優れた経営者の引き際は潔いということを改めて認識した。近くの例で言うならスティーブジョブスもアイフォンなどで一つの時代を作ったら、潔く引いてしまったが、彼も本田も自分の限界を認識し、次なる人が現れることを期待しての判断なのだろう。また、仕事上のパートナーである藤村の話もこの本においては捨てがたい個所である。優れたリーダーの陰には優れた参謀がいったところであろうか。欲を言うなら、インタビュー形式であるならば、もう少し城山と本田のやり取りがあってよかったかもしれない。だが、その返事を本田は言葉よりも行動で返すのだろう。
Posted by ブクログ
一代で世界のホンダを創りあげた本田宗一郎。
あくまでも技術者であることを貫きながら、
「人に任せるならばその一切を任せる」
「引き際はいさぎよく」
「同族企業にはしない」
を徹底した姿は、ビジネスに私利私欲を持ち込む俗な経営者とは明確な一線を画す。
破天荒でありながら魅力溢れる人物像が伝わってくる最高の人物伝。
Posted by ブクログ
城山三郎が本田宗一郎と共に過ごした100時間をもとに書かれている。ときにはゴルフをしながら、ときにはヘリコプターに乗りながら。
トヨタや日産より後発だったホンダが世界企業に駆け上がった秘訣は、本田宗一郎の生命力だ。信念があり、執念があり、生命力がある。あとは時が来れば、成功に近づける。
しかし、本田宗一郎のすごいところは、時を作ったことだ。レースに参戦し、自分に枷をはめて、技術を磨く。レースで結果を出すことで、ホンダの名を轟かせる。
強気の攻めが勝機をつかむ。徹することで一流になれる。徹し抜き、突き抜ければ、超一流になれる。
Posted by ブクログ
本田宗一郎、という人が最近とみに気になって、いろいろ読んでる中の1冊。本人が執筆している「やりたいことをやれ」とかも好きですが、取材という形で第3者からみた本田氏の人となり、考え方を知ることができます。 きっと本田宗一郎という人が好きになります。頑張ろう、って気になります。
Posted by ブクログ
まだ本田宗一郎が生きている時代に書かれた伝記。
彼の魅力、そして彼を支えた藤沢との対比。
本当に魅力的な人だったんだなぁと思う。
1人の人間としてあり続ける強さ。