あらすじ
著者は若い頃から箴言の魅力に惹かれ、生きる指針としてきた。その著者の作品にも、心に染みる会話や、じっくり考えさせる文章が数多くある。出世でこり固まった男もおもしろくないが、出世をあきらめた男も魅力はない/妻が愛人であり、愛人が妻である――多忙な夫には、それがふさわしい/人間の能力とは努力のことでしかない……忙しいビジネスマンの琴線に触れる言葉を、集大成!
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Posted by ブクログ
"城山三郎さんの著書からの文書をテーマ別に再編集。エッセイ集のような体裁となっている。
ランダムにページを開いて、1日一節を読むのも良いかと思った。
今開いたページの一節を抜粋する
<不激 不騒 不競 不従>
けげんな顔をする津秋に、ナオミは言った。
「激さず、騒がず、競わず、従わず。おじいさんの一人が信じている四不のおしえというものなの。いい言葉なので、書いてもらったの」
「激さず、騒がず、競わず、従わず、か」
津秋も声にだしてみた。たしかに、心にしみてくるものがある。人間のひとつの理想の状態をいっている。
『うまい話あり』
全編を通して、人生の先輩からのありがたい助言集のような感じがして、とてもありがたい気持ちになった。"
Posted by ブクログ
起業を決意した私に是非読むようにと社会人の先輩から頂き、この週末一気に読みました。直接の言葉とは異なる引用という点で、メッセージとしては静かに聞こえるのですが、働く人としての長い期間の折々に体験した事を振り返って、時には相反する事を並べたり、言い切りの所で引用が終わったり、これからもゆっくりと時々振り返ってみるために読もうと思います。
Posted by ブクログ
【読書その107】スミスの本棚を読んで、一度読みたいと思っていた城山三郎の「静かに健やかに遠くまで」。本書は、これまで城山氏が書いてきた本のフレーズを整理したもの。読んでみて改めて素晴らしい本だと思った。以下が心に残ったフレーズ。
①人間は、どこか見どころがあるはず。それ見て使うのが上司の役目。
②魅力を感じるリーダー。常にあるべき姿を求めている。生き生きしている。教養とか文化に対する関心だけではなく、人間に対する関心、好奇心を失わない。さらに、卑しくない。
③サラリーマンの勝負どきは、上司から質問を出されたとき、いつでも明確な答えを出せるよう、常日頃、勉強をしておくこと。その上で、「おまえ、やれ」と言われたら、捨て身になってやり抜くこと。
④スランプは新しい飛躍のための陣痛のようなもの。陣痛がなければ子供は生まれない。
⑤読書をすると情報を部品として使いこなせる。読書をする人間は信頼できる。読書した人間は楽に生きれる。出世するしないは人生のごく一部。読書をすることで色々な生き方をする人、色々な人生というのを追体験できる。それにより慰めれたり、もっと励まされたりする。
⑥初心に立ち返るためには、ただ手をこまねいて、「初心」、「初心」といっているだけではダメ。そうではなく、つとめて新しい勉強をし、新しい角度から物事を眺めようとする努力が必要。