村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村上春樹が続いています。短編集は2冊目。奇譚集なので不思議なお話がたくさん。
最後の品川猿は、あんまり村上春樹らしくなかったかな。村上春樹の小説にカウンセラーが出てくると違和感。人間の中にある言葉にできない心の動きを追うのが好きなのに、カウンセラーが出てくると言語化されちゃう感じがするからかな。
村上春樹の小説は「引き受ける」という言葉がたくさん出てくる(気がする)。私はこの言葉が好きだ。主体性のある感じがするし、責任を伴う感じも良い。村上春樹の小説の中では、自分自身の人生の課題を引き受けるとか、パートナーの人生そのものを引き受けるとか、そんな感じでこの言葉が使われる。主人公たちのそんな生き -
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Posted by ブクログ
村上春樹の作品を最新作から遡って過去作品まで、代表的なものは抜かさずに読んできたけれど、この本はなかでも幻想的で起承転結がある作品だった。
フィクションっていうのかな、、、良い悪い、面白い面白くないは別として、こんなにファンタジー味が強いのは今作が初めてだったかも。
私的村上春樹の良さって、彼の確固たる世界観なんだけど、だからとのキャラにも似たような言い回しとかあってもむしろ大歓迎なんだけど、今回に限っては「いやーその台詞はこの状況で言うかな」「この心理状態になるか…?」という、物語で勝負したからこその抵抗があった。
なんていうんだろ、もちろん既存の散りばめられた名言や美しい文体とかはその -
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ネタバレ久しぶりの村上春樹。
前情報なしに読み始めたので、街の話が出てくるにつれ、「あれ、これってもしかして『世界の終わり』の世界観…?」と心臓がドキドキし始めた。『世界の終わり/ハードボイルドワンダーランド』は私の中での春樹作品の原点にして頂点なので。
そんな運命を感じる出だしにもかかわらず、何となくページが進まなかった前半部。
読みにくいということもないんだけど、やっぱりあまり大きな出来事がないからか、やや退屈さを感じてしまった。結果途中まで読んではちょっと日が経ってまた初めから読んで、を3度ほど繰り返し。4回目ぐらいでなぜか入り込んで一気に読みたい気持ちに。
やっぱり何か起こり始める気配の漂わせ -
Posted by ブクログ
これまで、村上春樹作品をまともに読んできませんでした。遠い昔、何だったか…読んで合わなかった記憶があり、そこからずっと「食わず嫌い」なんです、ハイ。感覚的なものなのでしょうが…。
6編の連作短編は、いずれも1995年2月の出来事という設定。読後の印象は、悪くないなと思いながらも、各編の比喩や象徴の意味がやや難解と思える部分があり、好みの差がありました。読み進めると、この年は1月に阪神・淡路大震災、3月に地下鉄サリン事件があったことを自ずと想起します。
共通しているのは、主人公たちが震災から直接被害を受けていないものの、何らかの喪失の経験、先への不安を抱えて生きている点です。
そし -