齋藤孝のレビュー一覧
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ネタバレ西洋では聖書、日本では論語。教養は心の指針となり、心の免疫力になる。
シェークスピアのマクベスを読んだ人なら、ズルしてでもお金を設ける話が出た時、王を殺して王になったマクベスが、その王の亡霊に悩まされ滅びたことを知っているので、的確な判断ができるでしょう。
古典や名作には難解な部分があるが、退屈さを乗り越えて以前はわからなかったけど、わかってみるといい、となる。お酒、音楽、絵画、骨董、着物など全てに教養が求められる。
マナーはいい若者、でも心の内面に奥行きがない。性格や気質、生活ぶりは出てきても、ほかにはなにも出てこない。人間の厚みは自分のなかにどれだけ偉大な他者が住んでいるか。ドフトエ -
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「人は見た目が9割」ならぬ、「人は日本語で人間性の9割を判断する」である。
そこから、日本語力とはどのような力なのか、どのようにして鍛えるのかが書かれている。
手元に置いて、読み返してインプットしていきたい一冊。
以下は私的な読書メモ。
「文章は『とにかく書き続ければうまくなる』というほど単純なものではない。」「伝えたいことがあったとしても、それをうまく表現する言葉を知らないばかりに、伝えられない。」
だからこそ、語彙力や要約力、さらには感情読解力が、できる大人の日本語の基礎として必要とされる。
文章を書くときには、「文章が浮き立ってくるように書く工夫をすること。中身はもちろんだが、そ -
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ネタバレ2011年3月11日に発生した東日本大震災。
明日のことさえわからない状況下で人々の心を癒したもの--それが「何気ない日常会話」、「ちょっとした雑談」だった。
「何もいらない。ただ、話し相手がほしい」--人と人のつながりをもたらし、強く生きる力を授けてくれるのは、何気ない日常なのだと。
外国語にお金や時間をかけるよりも、日々の雑談のコツを知ることの方が簡単かつ有効。
雑談のベストタイムは「30秒」。
そして、雑談になりうる時間の最小単位は「10秒
」。
マンションのゴミ出し場で、エレベーターで、交わす雑談。
「おはようございます」
「おはようございます」
「寒いですね」
「しかも夕方 -
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真に必要な「学力」とは何なのか? どうすれば身につくのか? 2020年に改訂が予定されている学習指導要領の「新しい学力」と近年否定されがちな「伝統的学力」との統合を提言する一冊だ。
文科省が進めようとする「新しい学力」、それを身につけるのに重要とされるアクティブラーニングに潜む問題点をあぶり出している。
総合的な学習の時間がどうなったかをみれば結論は明らかだよね。最近の教育改革の議論では、土台となる基礎学力をいかに身につけるのかを無視している。ここがポイントなのに。このあたり著者の視点には確かなものがある。
欲を言えば、時間的制約にどう向き合うのかにも踏みこんで欲しかった。 -
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ネタバレふと、本棚にあるのを見て、読みたくなって読む。
今回の納得ポイント♪
P96
知性の力を身に付けた人間は、最終的にメンタルの問題から解放される
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人間関係の悩みが絶えない人、あるいは何度転職してもうまくいかないなど挫折しがちな人に案外多いのが、身の回りで起きたことをすぐに自分のメンタルに引きうつしてしまう
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「あの子は私が嫌いだから、あんなことをいったんだ」-
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他人の言動を一つひとつ自分への評価と結びつけ、思い煩っていれば、心が痛んできます。
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他人から何をいわれようと意に介さない感覚を体得してしまえば、心が傷つくことは確かにありません。
そのと