齋藤孝のレビュー一覧
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人との関わりが広がるなかで、もっとコミュ力が必要だなと感じた。そもそもコミュ力とは何だろうと考え、大学時代に読んだこの本を再度読み直すことにした。
コミュニケーションとは、意味や感情をやりとりする行為。そして、「相手の経験世界と自分の経験世界を絡み合わせ、一つの文脈を作り上げていくことで、次の展開が生まれる。これがコミュニケーション力のある対話」(p.22)であり、コミュ力とはすなわち「文脈力」であるという。
1章では、上述のコミュ力とは何かということと重要性、文脈力を磨く方法が書かれる。2章では、コミュニケーションを行う上で、相手と共鳴するために響く基盤づくりの方法論が書かれる。3章 -
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■感想
現代解釈としてわかりやすく、孔子や周りの弟子がどういう人物なのか頭の中で想像できた。2500年経っても読み続けられていることはなにか意味があるし、一度読んでおくべき。
■名言・実践
その人がどう行動するか、何をよりどころにしているか、何に満足するか、この3点がわかったらその人物の本質がはっきりする
君子は自分の主張をまず行動で主張し、その後に主張を言葉にするものだ。
先生の道は、心を尽くし、人を思いやる忠恕のまごころのみだ。
昔の人が軽々しく言葉を口にしなかったのは、自分の身の行いがそれに追いつけないのを恥じていたからだ。
君子は、軽々しいことを言わず、やるべきことはすばや -
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著者の齋藤孝氏はこう言います。
「読書するときに知性を得るコツは、引用
する部分を探しながら読むこと」。
「この素晴らしい一行を誰かに教えてあげ
られる人物になりたい」と意識しながら読
むこと。
名著と言われる書には、本当にそう思わず
にはいられない背筋がピンと伸びるような
一行が必ず書かれています。
それを齋藤氏が「なぜ、この作品からこの
一行を選んだのか」という解説を交えて指
摘してくれます。
これ以上ない程の贅沢な一冊です。
引用される本は全て文学書と言われる作品
ばかりです。
ドフトエスキー、モーム、トルストイ、
新渡戸稲造、など「読まなきゃ」と思って
も、なかなか手が出な -
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何かの説明をする時や、物事について
考えるときに数学的に考えるてみたら
どうですか、と提言しています。
非常にハードルが高そうでありますし、
「そもそもオレは文系出身だし」と
最初から考えることを止めてしまう人
が大多数かもしれないです。
しかし少なくとも中学生までは数学を
学んだ訳ですし、高校でも数Iくらいま
では頑張って喰らい付いた人は多いと
思います。
ここではそれらの知識を使って「数学
的に考えて」みるのを学ぶのです。
例えて言うなら、よく男性は仕事で野
球になぞらえて「全員野球」とか「つ
なぐ意識」とか使いますよね。
聞いた方は、それほど野球に詳しくな
くてもなんとなく意味 -
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「語彙は文脈力があってこそ自分自身の知性として表出する」
単なる知識としての語彙に意味はないんですよね。
使いこなしてこそです。
自分の中にある語彙をどうやってアウトプットするかが文脈力にかかってきます。
「知性とはつなげていく力」
自分の中にある知識を瞬発的に繋いでいく。
常に瞬発的思考力と即応性、柔軟な反射神経が試されます。
相手に理解してもらうためには相手のわかる文脈で瞬時に構成して伝える必要があります。
そのために柔軟に知識を繋いでいく必要があります。
「引用する」
他の人の知性を媒介にして自分の思っていることを表現すること。
誰でも知ってる名言に引っ掛けて話すことができればより深 -
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あの萩生田文部科学大臣の「身の丈」発言は
2020年でしたでしょうか。
迷走に迷走を重ねて結局2024年まで延期と
なった、大学入試テストの英語教材の民間試
験の利用。
なんと民間企業み丸投げになった経緯の議事
録画無いそうです。捨てたな。
それは置いといて、なぜ現行の試験ではダメ
なのか。なぜ読む力より話す力を重視するの
か。
多くの日本人が抱く英語コンプレックスを炙
り出し、「話す力が優位」なんてものは幻想
でしかなく、全く無意味であることをズバズ
バ指摘します。
理由として植民地では簡単な会話だけわかる
ように占領した側の言語を教えるそうです。
しかし読み書きできるレベルまでは -
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ネタバレ
恥ずかしいくらい、渋沢栄一についての知識がなく、なぜ日本の最高額のお札の顔に?と思っていたのですが、この本を読んで納得しました。
この本は
第一章 渋沢栄一の91年の人生
第二章 渋沢栄一が著した「論語と算盤」についての、齋藤孝さんの解説。
第三章 渋沢栄一と関連人物
の、三部構成です。
渋沢栄一は、江戸時代後半に、豪農の家に生まれました。
時代の波に揉まれながら、明治維新を挟んで武士から官僚に。官僚を辞めて、「日本の資本主義の父」とまで呼ばれる実業家になった人です。
今や 誰もが知っている、500もの会社や大学の設立に携わった、敏腕実業家 -
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『人を動かす』を読んでみたくてまずは子ども版を。
子どもにもわかりやすく、簡潔に書かれていた。
生きていく上で人間関係こそ大切なので、カーネギーさんの言葉を時々思い出してみんなと円満に過ごしていきたい。
以下メモ
命令を質問の形に変える
「と思うけど、どうかな?」
腹が立った時、相手を思い切りやっつければ、さぞかし胸がすくだろう。
だがやっつけられたほうは、同じように胸がすくだろうか?
幸福を必ず見つける方法が一つある。それは、自分の気の持ち方を工夫することだ。
笑顔は好意のメッセンジャーだ。受け取る人々の生活を明るくする。
死ぬまで他人に恨まれたい方は、人を辛辣に批評してさえいれ -
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2022年度以降、高校の国語は実社会に特化
した「論理交互」と、言語文化に特化した
「文学国語」に分割され、いずれかを履修
すれば単位は取れるらしいです。
そうなれば実社会で即役立つように思われる
「論理国語」を選択する生徒が増えることが
目に見えています。
著者はこれに対して非常に憤慨し、警鐘を鳴
らしています。
日本人にとって文化とも言える文学を学ぶ
機会が、大きく失われてしまうのです。
ただでさえスマホで読書離れが著しいのに、
これでは日本語の危機であると訴えます。
なぜ危機なのか。
今、我々が普通に会話をしている日本語は、
どのようにして形作られたのか。
日本語はどれだけ -
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「2周目」とは50歳以降の人生を指してい
ます。
50歳を迎えればひと通りの経験は積んだこ
とになります。人生100年と言われるこの
時代に、残り50年を「もう一度の人生」と
考えれば楽しく過ごせます。
学び直し、体の鍛え直し、おしゃれを楽し
み直す。
もちろん年相応であることが大前提であり
ますが、そこは大人です。「これは無理だ
な」と路線変更もたやすいはずです。
何よりもまず向上「感」を持つことが重要
なのです。
人生に1周目は向上「心」が大切でしたが
2周目は審美眼を持ったバランス感覚のあ
る「向上感」なのです。
歳を重ねることが楽しく考えられる一冊で
す。