齋藤孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
語彙力、教養をつけることを目的に購入しました。
言葉をつなげるコツや技術が書かれているかと思いきや、いい意味で裏切られた。この帯やタイトルでは勿体無いと思うような、広く知性について教えていただける本でした。
知識や考え方、人間関係、過去の偉人や海外の翻訳本、歌舞伎の話まで様々な話題に触れながら、そういった知識を繋げる力を「文脈力」という言葉で表現をされていました。
場の空気を読むのも文脈、過去の偉人の作品や芸術から今の自分に役立てられることを見つけることも文脈。繋げる力を持ちたいと思えました。
本著の中にいくつか本も登場しますが、
その中で特に気になった本
「心より心に伝うる花」は購入しました。
著者が感じたような発見が
わたしにも訪れることを期待して。 -
Posted by ブクログ
福澤諭吉が還暦を超えた頃に人生をざっくばらんに振り返った本。全体の20%は酒の話。
特に中盤で禁酒を誓った福澤が、友人に「キツい我慢はよくない」と唆され煙草を吸い始めた挙句に禁酒にも失敗し、ただの大酒飲み&ヘビースモーカーに成り下がった話は涙なしには読めなかった。
気難しそうな顔からは想像し難い、破天荒な人物像。しかし、男子高校生のような言動ばかり。
友人に「鯛だ」と言って河豚を食わせ、「お前は河豚を食った、もうすぐ死ぬ」とビビらせ横で爆笑してたり、神社の御神体をその辺の石ころにすり替え、それを知らず人が拝んでるのを見て爆笑してたり。
しかし勉強に対する熱意も凄まじい。
昼夜問わず蘭学書を読み続け、たまには枕で寝るかと思ったら、実は枕で寝たことがそもそもなく持っていない、と気づく程度に。
読んでいく中で、その継続する熱意には驚かされたが、現代での「勉強」とはかなり色が違うなと思うようになった。福澤がハマっていた幕末〜明治初期の『勉強』は、今まで日本で閉じた世界しか知らなかったところに降ってきた未知のものである。
これは今で言う『勉強』とは全く違い、掘れば掘るほど、進めば進むほど必ず知らないものが出てくるという、もはや『冒険』のようなもので、そりゃハマるわと思った。
今の「勉強」は全世界が可視化され、そこを生きていくための教養がベースなので、どんなに勉強しても「他の人も知っていること」の範疇を出ない。なのでワクワクしない。
大学研究以降の「他の人が知らないこと」に到達するまでがあまりに遠すぎて、現代に福澤のような人間を量産するのは難しい。
あと面白かったのは、欧米旅行に行った時にそこで見る科学知識の大半は既に書物で知ってきたので、もっぱら興味は社会構造や法律の理念などだったという話。こればかりは現地でないと分からない、ということが分かったのが収穫と述べているけど、まさにその通りだなと思う。
1冊を通して「知らない世界を知る、見る」ということは強烈な原動力になるんだなと思いつつ、今の世界で自分が見いだせる知らない世界はやはり人の中なんだろうなと思ったり。
現代語訳もかなりフランクな口語でされており、ざっくり読めて面白い本だった。
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Posted by ブクログ
「心」と「精神」は別のものとして考えるべき
と著者は言います。
心は個人的なもの。人それぞれであるし、一人
の人にとっても心は毎日状態が変わります。
しかし精神は、ある文化の中で生きる人が共通
して持っているものです。
武士には武士の精神、日本人には日本人特有の
精神が存在します。
精神は文化として共有され、100年単位で残っ
ていきます。それほど安定的な内容を持った
ものです。
私たちの心は精神という土台の上に乗っかって
いるというイメージを持てば分かりやすいと
思います。
そして精神の下にあるのは身体文化です。
鏡餅に例えると、下の餅が精神文化。上の餅
が精神文化、そして一番上の蜜柑が心です。
土台となる餅がしっかりしていないと、蜜柑は
転がり落ちてしまいます。
そんな土台である精神を鍛えるためには先人の
教えを学ぶのが一番です。
現代まで語り継がれる名言を学ぶことで、日本
の精神を受け継ぎ、心に刻み込み、心のより
どころとする一冊です。