齋藤孝のレビュー一覧
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内面に向きあわずに過ごしているとどうなるか。うすっぺらい人間になります。(P.5)
しかし、内なる井戸のようなものに深くおりていくには、あるいは内面にある岩盤を掘るには、相当強固なドリルが必要です。太宰治は、自己という存在の最深部まで掘り進んだ人です。ものすごい感覚を持って、死ぬ気で掘り下げ、それを作品にしています。(P.6)
危険を冒して深海にもぐり、真珠をとってくるみたいなものです。ほとんど呼吸困難。というより、最も深いところの真珠を手に握ったまま、水死体となって浮かび上がったという感じでしょうか。この、「死ぬ気で真実をつかみとる」という意思、これが『 人間失格』が人気であり続けるもう一つの理由になっていると思います。(P.6)
…しかし、「この人間に真実があるか、ないか」ということになると、「深い真実がある」といえます。外から見るとダメ人間ですが、内面を見てみると大変な真人間。葉蔵は、ダメ人間の皮をかぶった真人間なのです。(P.7)
世の中には、この逆の人もたくさんいるのではないでしょうか。一般的に真人間に思われているけれど、実は誠実に生きているとは言えないような人間。だから、太宰は世の中の嘘に耐えられなかったのだと思います。世の中の常識、一般的な通念のようなものが積み重なって、人間の本質をおしつぶしているんじゃないか。「そんなものは嘘っぱちだ」と思って、『人間失格』の中でそれを暴いたのです。(P.7)
葉蔵が殻に閉じこもるのでなく、人間が信用の殻を閉じているというのがちょっと面白い表現ですが、共感できる人も多いのではないでしょうか。(P.48)
仮面をかぶることは、決して悪いことではありません。罪悪感を持つ必要はないと思うのです。とくに若いころは、世間とのズレを感じながらも、なんとかうまくやりたいと思います。それは人間としてのまともな感性を持っているからこそです。(P.53)
「予言」は将来の自分に対するきたいかんにつながります。うまくいかなくて挫折しそうなときも「偉い人になるという予言があるのだから」と支えになってくれることもあります。(P.73)
縁がある・ないというのは、人生の中で助けになる感覚だと思います。縁があると思えば、前に進む力になるし、何かうまくいかなかったときは「縁がなかった
」と思えばラクになります。(P.75)
…世の中の合法のほうが恐ろしく、非合法の世界のほうがラクな気持ちになれます。それは、正義とされているものにこそ、嘘臭さを感じているからでしょう。(P.88)
嫌悪感は、いったん強く持ちすぎると厭世観につながります。世の中のあらゆるものがイヤになります。そして究極は、「世の中のみんなを殺すか、自分が死ぬか。」そんな思考になってしまいます。(P.91)
…怖いと思うことも、一つひとつ課題を見つけて着実にこなしていくことで、自然と恐怖心は少なくなります。人づきあいも、怖いから避けるより、飛び込んでいって少しずつ経験値を上げるのです。(P.95)
幸福を味わったことがなければ、幸福が訪れたときに怖くなって自分からはなれてしまう(P.102)
一緒に死ねるくらいの感覚を持てる人とともに、苦しみを乗り越えていくほうが美しく健全です。(P.119)
現代でも「いい人だ」と思ってもらいたいから、ちょっと話を「盛る」というのは実際よくあることです。盛ってしまう「哀しい性癖」は、ほとんどの人が持っていると言えるかもしれません。(P.131)
葉蔵は自己分析しつつ、世間と自分を対比し続けているので大変です。世間は強いうえ、朦朧としてつかみどころがないものですから、常に戦っていたらさぞかし心が疲れることでしょう。(P.133)
葉蔵は、常に世間と自分を対比して考える癖がついています。これはしんどいはずです。特定の個人と戦うならまだいいですが、抽象的で正体のわからないものと戦っているのですから。そして、敗北の態度をとることになってしまう。そうやって世間に流されていった先が「人間失格」なのです。
…その軸となるのがアイデンティティです。「これが私だ」と思えるものがあると精神的にとても安定します。(P.142)
鈍感力の獲得は、生きていくうえで必要なことです。批判は「見ない」というのも、ディフェンスです。(P.156)
世間という実体のないものと戦う必要はないのです。(P.165)
齋藤孝先生の面白く、分かりやすい解説と、アドバイスが心に響く。太宰治の『人間失格』は、読むと苦しくなるよと聞いたことがあり、まだ読めていないが、この本を読んで強く惹かれた。人間という生き物を全て包み隠さず描いた作品だからこそ、傑作と言われ、読み継がれているのではないかと思った。
自分の内面を深く深く掘り下げて自殺していく。表面だけで何も見ようとしない人よりはよほど素晴らしい生き方だと感じる。考えすぎだよ、と言いたくなる所もあるが、考えれば考えた人ほど人生に味が出るのかなとも思う。う〜ん、生きるのって難しい…
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「思考の持久力」とはその言葉通り「考える
ことを止めずに考え続ける」ということです。
そんなの当たり前だ、と思うかもしれないで
すが、「考え続ける」ということは思考をア
ップデートし続けるということです。
パワハラやセクハラ、LGBTなどは、一昔前に
は無かった考えです。
つまり思考をアップデートせずに「昔はこう
だった」という前提のまま振舞ってしまうと
アウトになるわけです。
そういう老害はテレビニュースでもよく見か
けることができると思います。
また、ある出来事に対して多面的に考えるこ
とも持久力と言い換えることができます。
特にコロナ禍においては、個人の自由と集団
のルールやマナーがぶつかり合う場面が数多
く生まれました。
ワクチンを打たない人、マスクをしない人に
対して「わがまま」と切り捨てることは思考
停止と言っていいと思います。
なぜそういう主張をしているのか、どうすれ
ば皆が納得できる社会を作ることができるの
か、考え続ける力こそが持久力なのです。
マスク問題などの実際の出来事をケーススタ
デイとして例を出しながら、考え続ける人に
伴走してくれる一冊です。 -
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不機嫌であることは、なんとなく知的な雰囲気
をまとっているという誤解があります。
よく会社のお偉いさんにいますよね。「俺は現
状には満足してないんだ。もっと上を目指せ!」
みたいなことを言うオジさんのことです。
不機嫌が許されるのは、赤ん坊か天才だけと斎
藤氏は言います。
上機嫌であることこそが知性ある人の行為とい
えます。なぜなら頭のいい人は「場」を読めま
す。
そしてその「場」を不機嫌さでかき回すような
無意味な行為はしないのです。
「場」をコントロールする行為は、上機嫌であ
ることが前提なのです。
では上機嫌とは、どんな状態であるのか。ただ
ニコニコしていればいいのか。
「常に上機嫌であれ。それはこういう状態です」
という内容が理解できる一冊です。 -
Posted by ブクログ
ぬぁぁ
楽し!!
読書本は定期的に読むと【もっと読みたい欲】が増進されますね
小説などじっくり読みたいですが
専門書、書類、実用書など時間制限つけて読むのが自分は好きで、要点を文面から採取して内容を思い込みの無いように【考察したり】【理解したり】色々な楽しみ方をします
日常生活で一瞬で見なくてはいけないのは
道路の標識など…
意識するだけで
秒で理解できるようにもなります
自分の勤務先は、本を読まないゲームか、ギャンブルしかしない奴らのあつまり
書類の見落とし当たり前
スケジュール書かれたホワイトボードも見落とし
毎日仕事が終わる1時間ほど前に【あれ?この無いようさっきまで書いてなかったですよね?】と毎回ほざく…
読む習慣は
絶対に必要ですよね -
Posted by ブクログ
現在大学生ですが、高校の初めに読みたかった・・・。
中学で数学が苦手になって、高校で諦めてしまい文系に。文系になったけど勉強に熱を入れるのが遅く第1志望に落ち、滑り止めの大学で文句を言いながら過ごし、自暴自棄になっている。
今思うと、中学と高校の勉強法の違いを理解していなかったことが原因だと思う。中学から高校になると、選択肢や勉強量が増え、とりあえず勉強をして点数を上げれば良いだけでは無くなる。勉強の仕方、生活習慣、周りの人との付き合い方といったさまざまなことを考え、行動しなければならない。
もしこれを見ている学生がいれば、自分は苦手な教科を本気でやっているのか問いかけて欲しい。本気でやっているのであれば、1から始めるシリーズや娯楽のような参考書を買って、興味を持つところから始めて欲しい。本気でやっていないのであれば、先生に教材の進め方を教えてもらい、一日1ページでもいいので、何度も繰り返し解いてもらいたい。文系と理系と別れて、後からこの職業就きたいけど就けないと嘆かないように…。 -
Posted by ブクログ
「本当の”頭のよさ”ってなんだろう?」「友
だちってなんだろう」に続く、10代のための
「一生役立つ考え方」シリーズ第三弾です。
心の強さとはいわゆるメンタルの強さです。
最近では大人でも心を病んでしまう人が多い
です。
心を、メンタルを強くするにはどうすれば
いいのか。そもそも心って何なのでしょうか。
「イヤなことがあるといつまでも引きずって
しまう」「他人のちょっとした自分に対する
言動が気になってしょうがない」「意志が弱
くて決めたことが長続きできない」
など色々悩みは尽きないと思います。
大人でも迷い続ける事柄に対して、分かりや
すく解説して、タフな生き方を実践できるノ
ウハウを学べる一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレここ最近、本を1冊読み切ることができなくて、しかも、読みたいと思って購入しても読まない、読み始めようとしても、すぐに活字が嫌になり、本を閉じてしまうことが多くなってきていました。
そんなときに、タイトルと「はじめに」に書かれていた斎藤先生の言葉に、グサッときて読みました。
この本を読んで、自分で自分に課していた、べき論や頭の凝り固まりがほぐれました。
■斎藤先生
・本は最初から最後まで読まなくてもいい。
・3章から読んだほうがいいこともある。
・頭に入れるのは3割くらいて十分
・3分のスキマ時間を使って一冊読める。
・その都度3行でSNSに感想を投稿すると良い。
★独所で大切なことは、「文章を読む」ことより「樂しんでよむ」こと。
本を読む始める前の準備、読み方、心構え、テクニック等、とても参考になることばかりてした!
時々、自分もやっていることがあると嬉しく、自信になりました。
3色ボールペンの使い方も少し間違って解釈していたこともわかり良かったです。
いつか長編古典もトライしたいと思います。
AI時代を迎える中、スマホ依存になりがちになっていたので、短時間でも読書の時間を作っていきたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレとても勉強になりました。
色々勉強になったが、最も印象に残った事が四つ。
一つ目、説明と時間を結ぶ。
説明力の基本とは、常に時間感覚とセットで意識し、第一に考える事。
確かに、えっと‥は何も得ない。時間を意識しないから、適切な言葉選びが出来ていない。えっと‥は、自分も意識しているが、自信のなさから来る言葉だけだと思っていた。短い時間で要点を説明するのであれば、確かに、えっと‥なんて言っている時間はない。
二つ目、ポイントを絞り込む。
説明が下手な人は、あれこれ伝えようと説明が多岐にわたり、時間ばかりかかってしまう。よって、相手に良く伝わらない。上手な人は、聞いている相手が覚えてしまうくらいのレベルにポイントを絞り込む。
説明を相手にスッと入れる為には、分かりやすさが重要。難しい内容でも、分かりやすく噛み砕き、相手がすぐ言葉に出来るまで、ポイントを絞り伝える事が重要だと感じた。
三つ目、15秒の説明。
どんな事でも15秒で説明出来る様にする。それを繰り返す事で、要点を上手にまとめられる様になる。
“意味の含有率が高い話し方“を身につける。
ほんと、えっと‥なんて使っている余裕が無くなる。
四つ目、上機嫌力。
普段より少しテンションを上げて、説明する事が大事。上機嫌な感じが、聞き手に「この人明るいな」「テキパキして、良い感じだな」という好感をもたらす。
確かに、正しい事を言っても、声が低かったりすると印象は変わる。相手を引き込むには、上機嫌力が必要だと、改めて感じた。
“15秒ルール““上機嫌力“は、これらかの自分の財産になると、確信しました。 -
Posted by ブクログ
特に印象に残ったフレーズは「アウトプット優先主義」です。攻撃は最大の防御と言うように、攻撃(アウトプット)を徹底すれば、必要に応じて防御(インプット)もするようになる、という著者からのメッセージには納得せざるを得ませんでした。
私は積極的にメモをする習慣があるのですが、いまいち頭に残らなかったりすることが多く、いわゆる「メモだけ人間」でした。しかし、この1冊を読み、素直に本書に記載されていることを実践してみただけで学習効率が飛躍し、何より学びへの意欲が自分でも信じられない程湧くようになりました。
自分で得た智識は人に聞いてもらったり、自ら発信することで初めて血肉となることを実感しました。 -
Posted by ブクログ
最近「繊細さん」という本が売れているらしい
です。
些細な事に気をかけてしまう姿勢に「私もある」
と共感を得ているとか。
しかしそれでは日々疲れてしまいます。
意識的に鈍感になれるのです。要は考え方次第
でラクに鈍感に生きることができるのです。
漫才コンピ「ぺこぱ」の「ノリツッこまないボ
ケ」にある「とは言い切れない」もその一つで
す。
「あー、これで追い込まれてしまって絶望だ」
とは、言い切れない。なぜなら・・・・。とい
う考え方です。
他にも有名なエジソンの「失敗したのではない。
この方法ではないということが分かったことが
前進なのだ」の言葉も考え方次第です。
考え方一つで人生はいかようにも解釈できるこ
とを改めて知る一冊です。