齋藤孝のレビュー一覧
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斎藤孝は二冊目。「古典力とは古典を活用する力だ。」本書でいう古典は、国語の古典だけではなく、古今東西の人類の叡智の塊全てを指している。
私たちの生きている現代は大量の情報に満ちていて、その大河から適宜水をすくって使う。いらなくなれば川に戻す。これは大変便利だが、自らの精神の核を形成することにはなりにくい。
自らの精神の形成。若者が自分探しをするように、大人でも自分のアイデンティティを失うことがあるように、私たちは自己を、自らの精神の強固さと健全さをいつも追い求めている。しかしそのためには出会いが必要だと斎藤は言う。「この出会いがなければ今の自分はない」というような出会いが。そんな出会いを手軽に見つけることができるのが古典だ。
本書は前半は古典論を語り、後半は著者が選ぶ古典100選で構成されている。「カラマーゾフの兄弟、ファウスト、方法序説、種の起源、学問のすゝめ…」などなど。古典と言うと手をつけにくいと思ってしまうけれど、このようは書の推薦書はそんなハードルを落としてくれる良書だ。これを期に現代小説や新書では味わえない教養と思索の森にさらに踏み込んでみてはどうだろうか。 -
Posted by ブクログ
新入社員の面倒を見ないといけないサラリーマンあたりを読者層に想定されて作られた本。
あとがきにフォローはあるけれど、書名はちょっとヒドイ。あと、「若者=ゆとり世代の大学生」という括りも少し違和感がある。
ただ、中身は20年間大学生に接してきた経験と、実際にで行ってみたこと成果などが書かれていて、参考になることも多い。
特に、第6章は「若者による若者のトリセツ」、つまり「こういうふうにしてもらえば、私たちはもっと頑張れる」ということ若者自身の意見としてアンケートをまとめた形で書かれていて、「声にできない声」みたいなのが「見える化」されてる点は、とても良いと思う。 -
Posted by ブクログ
著者の読書関係の本はすでに読んでいる。それでも読もうと思ったのは、刺激を受けられることと、本書にも書かれている通り「短時間でエッセンスだけ」をつまみ食いするため。
書店で興味を持ったタイトルを手に取れば、できるだけ短時間で内容を推し量ろうとする。集中力トレーニングを実践しているに等しいので、高速な情報処理能力が身につく。
著者は大学進学のために上京する際、父親から神保町に行くことと本代に糸目はつけるなと言われた。その教えを忠実に実践した著者は、本を買うために月に2万円を使った。この額を下回るようなら東京に出てきた意味がないと覚悟を持って買い続けた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は自己の過ちを受け入れ、気づきと改善をするために「意識の量」を増やすことを提案している。
意識という言葉が使いやすく、これが意識か?と思う場面もあったが,物事のとらえ方,自己分析,コミュニケーションなど多岐に渡って紹介しており,参考になる。
メモの取り方が「意識の量」とどうつながるのかは分からないが,メモをとるという過程には、話を聞く、再構築する、内容を書きとめるなど複雑化した作業であるから同時にいろいろな力を求められてそれを意識ととらえているのだろうと解釈している。
このメモの取り方は興味があったため以下に引用する。
メモ力
レベル1 人の話を聞いて、それを書きとめる。
レベル2 構造的に整理したメモがとれる。
レベル3 自分のインスピレーションも同時にメモする。
メモも構造的にとれると、見返したときに一目でさっと内容が把握できる。ただ、箇条書きにするのでなく、数字や記号を使いながら階層構造に整理できるか。関連する内容を線や矢印でつないだり、原因と結果を判別しやすいようにしたりできると、メモとしての価値がなかなか高い。さらにワンランク上のメモとは、聞いた話をメモするだけでなく、それを聞いたときに自分が感じたこととか、疑問に思ったこと、自分の中で炸裂したインスピレーションをも書き込んでいくメモの仕方だ。メモに自分に自分のコメントを入れていく。P94
会議や打ち合わせには、必ずテーマがある。はじめに、いま何を求められて会議をしているのか、リクエストをキーワードで真ん中に書き込む。そのうえで、「ではどうするか」を話し合い、出てきたアイディアを次々書き込んでいく。その案で懸念されること、矛盾することも書いていく。その紙を意識の展開図だと考え、脳の中の意識をその場で広げていく。影響すること、矛盾すること、作数することを矢印でつなぐと、みんなの意識が同じ志向性をもつので、話が逆走したり堂々巡りになったりしにくい。P98