近藤史恵のレビュー一覧
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ネタバレ真実を知った時の驚きはさほどなかったというか、あ、そういうやつね...という感じだったが、歌舞伎に詳しくない私でも、その雰囲気を楽しめたし、全体としては面白かった。
性別を2種類しかないものとすること自体は本気で見直す時に来ているだろう。
この小説では歌舞伎という特殊な世界の話として描かれていたけれども、結局2種類のみの性別に押し込めようとすれば、どこであってもこういった悲劇は起きるのだから。
子供の性別や能力によって親の愛情が左右されることも多々あるのだろう。
母親の愛情が深かったことが分かるだけに辛い。
最後は希望のある終わり方で良かった。 -
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ネタバレ流行のファッションに身を包むキリコは清掃の仕事のついでに事件も人の心もクリーンにしてしまう――。
お掃除ミステリ第五弾にして最終巻。
四篇の連作短編集ですが、最初の二話は英会話学校、三話目はコワーキングスペースで起こった事件のお話。
例によって、掃除の派遣で働くキリコの深い洞察力によって事件とそれに関わる人の心を解きほぐしていきます。
軽く読める肩の凝らないミステリですが、真相の裏に隠された悪意や嫉妬の熱量は結構重みがあり、認知の歪みやいじめでは済まされないビターな内容でした。
特に三話目の「重なり合う輪」の女性が受ける悪意のない嫌がらせは、胸がつまり苦しくなります。
その上、自分の見たい -
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ネタバレ清掃作業員キリコのシリーズ第4弾。
3冊目を飛ばして買ってしまった…。
キリコ初の長編。
結婚3年目となる大介とキリコ。早朝勤務のキリコと普通の会社員勤めの大介が同じビルで勤務することに。
そこで知り合った超美形のガスコンロ王子こと越野友也とその妻真琴。真琴は友也が残業していると嘘をついて外出している事実を知り、キリコに調査を依頼する。
友也が別のマンションを契約して通っている事実を突き止めたが、その矢先に交通事故に逢い、過去3年の記憶を失う。自分が結婚している事実も、別のマンションに通っていた事も。
…今回はキリコのお掃除スキルが発揮される場面が少なかったなぁ。
こういう時に、知らない方 -
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芸能界の闇を描く小説というと、この小説の他に綿矢りさの夢を与えるを思い出す。
あちらは芸能人(主人公)のリアルな心情・まさに堕ちていく様子が細やかに描かれているが、この小説はミステリーとして描かれている。
最後はあっと思わせる事実が明らかになるのに、正直そこからあっけなく終わってしまった印象を抱いた。
蓮美には意思の強さを感じた。
ただネガティヴなので、大部分は鬱屈とした感じ(´∀`; )
チホや斎木、早瀬達が協力してくれた事が幸い。
蓮美は助けられてるな、と思う。
こういう芸能界の闇的な話は取材とかするんだろうか…。
読み終わった後で表紙の絵を見ると、なんだかゾッとする。 -
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3編の連作。タイトルは2編目。
吉原雀 ー 連続遊女不審死、「雀」が鍵のミッシングリンク。
にわか大根 ー 人気役者が突然大根役者になり、その息子が死亡。するとまた演技が上手になり…
片陰 ー 誰が見ても「優しくて良い人」が殺された。殺された動機とは…?
水戸黄門的な安定感がありつつも、
事件は一級の本格ミステリー、
でもどこかほのぼのとした温かさを感じる。
「おしげは、亭主の帰りが遅いからといって、腹を立てて拗ねるような可愛い女ではない。さっさとひとりで布団を敷いて、大きな尻を引き戸に向けて寝てしまうような女である。」
事件と無関係なこんな記述にも、脇役への愛が溢れていてほんわかした気 -
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ネタバレある日キリコは、見知らぬ女性から「夫の浮気を調査してほしい」と頼まれる。
その越野真琴という女性によると、夫の友也は残業は無いのに毎日遅く帰ってくるという。
調査を始めたキリコと大介だったが、ある日友也が交通事故で記憶喪失になり問題は思わぬ方向に…。
清掃人探偵キリコシリーズの第4弾。
シリーズ初の長編。
今回は初めてキリコと夫の大介が協力して謎の解決に取り組んでいます。
久しぶりに大介の視点から物語が進んでいくのですが、キリコとの日常生活が初めて描かれていて、何だかほっこりします。
二人の仲が良すぎて、羨ましくなるほど。
肝心の謎解きは正直…微妙でした。
途中で結末が何となく予測できちゃ -
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後書きにすごく共感。
なんだかこの頃のエンタメ作品は安易に悲惨な事件を取りあげすぎているような気がする。現実にショッキングな事件が多いからフィクションではさらに…となりがちなのはわかるけれどもそれにしても…と思う所がある。まあ昔も歌舞伎なんて世間を騒がせた事件を題材に膨らませて芝居にしたりしていた訳だけれども今のようにネットで個人が特定されがちの時代にはどうなの?と思ったりもする。
お話としてでも、登場人物を傷つけるなら何故その傷が必要だったのか、どうしてその事件が起きたのかを丁寧に描いて欲しいという意見にはすごく賛同します。
art for art's sakeなんて言葉もあるけ