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歌舞伎子役と親同士を巡る、心理サスペンス。
市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。同学年の自分の息子・俊介よりも秋司に才能を感じた萩太郎は、ふたりの初共演「重の井子別れ」で、三吉役を秋司に、台詞の少ない調姫(しらべひめ)役を俊介にやらせることにする。しかし、初日前日に秋司のおたふく風邪が発覚。急遽、三吉を俊介にやらせることに。そこから、秋司とその母親・由香利と、萩太郎の関係がこじれていく。そしてさらなる悲劇が……。サクリファイスシリーズから、ビストロ・パ・マルシリーズまで、幅広いジャンルで傑作ミステリーを発表しつづける著者が、長年あたためてきた作品がいよいよ文庫に。歌舞伎に詳しくなくても存分にスリルと感動を味わえる。
Posted by ブクログ 2018年01月07日
面白くて ぐいぐい引き込まれた。
繰り返し何度も読んだ。
読むたびに面白さが増す。涙が出た。
近藤史恵は好きな作家だし この人の描く歌舞伎ものも好きで読んできたけど その中でも1番面白かった。
それぞれのキャラクターが秀逸。
途中読むのが切なくなるほど 秋司は運命に翻弄されるが
話はハッピーエンドで...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月25日
梨園が舞台のミステリー。さりげない説明も交え、歌舞伎に詳しくなくても澱みなく読み進められます。さすが近藤史恵先生。「今度、博多座に行ってみようかな」と実際の舞台にまで興味が喚起されます。
本編については、作者自身のあとがきのとおり。
「子役を描くからには、才能を描きたかったが、だが才能と努力の二...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年06月08日
帯には「梨園を背負うふたりと親同士の、白熱心理サスペンス」。
裏表紙のあらすじにも「幅広いジャンルで傑作ミステリーを発表しつづける著者が、子役と親の心の内を描く白熱心理サスペンス!」
「解説」でもこの作品がいかに「ミステリー」であるかが述べられている。
なんとゾクゾクすることか!
そのゾク...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月12日
主人公は女型の歌舞伎役者。親交の深かったとある歌舞伎役者が急逝したことにより彼の息子、秋司の後見人となり預かることになる。秋司の踊りを見た主人公は彼の才能に驚き、同い年の息子の初舞台もあることから一緒に稽古をさせる。そのことで今まで歌舞伎に向いていないと思っていた息子の意外な才能を発見したり、秋司の...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月16日
近藤さんが書く歌舞伎の物語が好きだ。
ともすると閉鎖的な社会のように感じてしまう歌舞伎の世界が、近藤さんの物語を通して少しだけ身近なものに感じられる。
歌舞伎の世界に生きている人たちの、外からはうかがい知ることが出来ない厳しいしきたりや稽古に励む日々。
ミステリー感もサスペンス感もほとんど感じられな...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月13日
歌舞伎役者・市川萩太郎は、急逝した先輩役者の息子、7才の少年の後見人を任される。
後見人と言っても世間一般のそれとは違い、名ばかりではなく、実際に歌舞伎役者として育て上げることも意味する。
萩太郎には、少年と同じ学年の息子がいた。
梨園という特殊な世界では、伝統芸能を後世に伝えていくために、男子は...続きを読む
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