近藤史恵のレビュー一覧
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ネタバレ気づいたらこれも連作でしたが。
契約社員から社員になったとたんに・・っていうあらすじでなんとなく自分とかぶる(実際に自分がそういう状況にあるわけではないけど)ので、気になって。
ちょっとした謎がありつつ、進むので飽きることなく、そしてやはりクリコに感情移入しやすい。
微妙な関係の彼との距離ももどかしいのだけど、だからこそ応援したくなって、なごむ。
恋の結末は本音はどちらでもよかったかなって思う。ダメでも、クリコならどんな風に乗り越えるのかちょっと見てみたかったというのもあるので。
でも幸せをつかめてよかった。
そして帽子のおじいさんとの関係。これが一番最後のストーリーに余韻を残す感じで、別に彼 -
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美しく、何不自由なく育ったお嬢様の瞳子が突然飛び降り自殺をする。
大学時代の同級生たちはそれぞれ瞳子との思い出を振り返りながら、なぜ彼女が死んでしまったのかを想像する。
連作短編の形で主人公を変えながら、瞳子の自殺の真相に迫っていく流れ。
瞳子に恋い焦がれながらも、思いを伝えることができず別の同級生と付き合っている男、瞳子への嫉妬と憎悪が抑えられないその恋人、瞳子の親友など、誰しもが瞳子の死に自分も原因があると考えている。
結局瞳子という女がどんな人物だったのか明瞭でなく、結論ありきの物語に感じて腹落ちしない。
ミステリとしてもイヤミス系の人間ドラマとしても中途半端で、いまいちなんだけれど -
Posted by ブクログ
【本の内容】
十五年前、大物歌舞伎役者の跡取り息子として将来を期待されていた少年・音也が幼くして死亡した。
それ以降、音也の妹・笙子は、自らの手で兄を絞め殺す悪夢を見るようになる。
自分が兄を殺したのではないだろうか?
誰にも言えない疑惑を抱えて成長した笙子の前に、音也の親友だったという若手歌舞伎役者・中村銀京が現れた。
二人は音也の死の真相を探ろうと決意するが―。
封印された過去の記憶をめぐる、痛切な恋愛ミステリー。
[ 目次 ]
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本作の語り手は、二人の「わたし」だ。
ひとりは、大物歌舞伎役者の娘、笙子。
笙子は、亡き兄・音也の友人の訪問をきっかけに、その