越谷オサムのレビュー一覧
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「ばでぃよらぼーいめいかびっのーいぷれいんだすとぅりーごなびあびっまーんさむでい・ ゆがっまどーんよふぇいすっ・よびっでぃすぐれいすっ・ききんよーきゃーんのーおばだぷれいす・しんぎんっ」
兄の時代には黄金期だった軽音部、啓人くんの時代は暗黒期。
先輩の不祥事で廃部に追い込まれそうになりながら文化祭田高マニアで演奏するために奮闘する、汗と涙、友情と努力、恋とロックンルールの青春小説。
困難に立ち向かう若人たち。いやーいいですねぇ♪( ´▽`)
最後演奏するときは読みながら音楽が聴こえるような感じに没入してました。
でも、ぶっちゃけWe Will Rock Youしか知らなかったので読み終わっ -
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ネタバレいとみち三部作完結編、じつは「二の糸」からの一気読み。
前作では、店長とメイド長幸子さんが結婚したり、メイドチーフの智美さんが上京したりと「3作目どうすんの?」と思ったが、本作は2作目以上に物語が動く。前作のレビューで「ちょいとひびを入れる」と書いたのだが、本作はひびはさらに大きく…、どころか、ヒビから皮向いてツルンツルンのゆで卵にしてしまう的展開。
1作目からすれば、いとちゃんの成長はすごいもので、そのあたりさすが青春三部作小説なんやけど、成長するのが、主人公だけじゃない、いやもうほぼ全員成長して進化して、まだまだ未来へ向かって進もうという意欲にあふれ切った展開をラストまで維持してくれる -
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ネタバレいちみち2作目。
おぼこくて、ドジっ娘で、津軽三味線バカテクのいとちゃんも高校2年生。学校では友人と写真同好会を立ち上げ、後輩にほのかな恋心を抱き、大親友とちょっと行違いのケンカをして…。
バイト先のメイドカフェでは、1作目で初披露した三味線ライブが定期的なものとなり、それなりに活躍しはじめたものの、店長もメイド長幸子さんもチーフ智美さんも、なぜかいとちゃんへの当たりが今までより空虚になり…。
前作で築いた良き関係に、少しヒビを入れてみる。予定調和をちょいと崩すとこから物語は転がっていくねんなぁ。いやぁ、その転がし方が越谷オサムの上手さであり、読ませどころ。
最後、後輩鯉太郎君の母君と -
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おじさんにお小遣いを貰う代わりに、合気道の客寄せパンダがわりに参加している女子高生。その女子高生に一目惚れしてしまい、通学路で待ち合わせをする不審者。週に1度の二人の決闘が始まる…。
越谷オサムの短編集。女子高生のあたし、星を見に行った僕、松山から一分でも早く脱出したいおれ、しまいには犬のアタシまで、一人称小説の集大成だ。
ほとんどが高校生を主人公にした話で、悩みというのが狭くて、でも解決しようのないモヤモヤの中にあるというところがこの短編集のミソ。大人となった我々が読んでいると、つまんない悩みのようにも感じるが、女子高生、男子高生の欲望や泣きそうな葛藤が、新鮮に響く。
いやあ、これ!と -
購入済み
熱中できたが少し無理もある
熱中できた。なかなかよく書けていると思う。
でも、途中の子供をだますシーンに出会って
これはありうるかな信じられないとつまずいて
読むのをやめようかと思った。
少ししてまた読み始めたらまた熱中した。
ある点『魔法少女まどか☆マギカ』に似ている。
でも盛大に泣けたラスト、
それと比べると、もう少し何かがあってもいいのに
とは思った。でも、十分楽しんだりはらはらした。
だから星4つではなく5つにしておくね。
まとめ:その2か所が自分にはキズに思える。
飛躍があってそううまくいくかなと信じにくい。
そこをキズと思わせない筆力や厚みが欲しかった。
まとめ2:でも、たとえキズに -
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ネタバレ映画化もされているらしい越谷オサムの代表作と言っていい1冊だから間違いないと思っていたら、やっぱり期待を裏切らない王道青春小説。
メイドカフェに三味線、津軽三味線にヴァンヘイレンにビーチボーイス、こんな素材を組み合わせて色物感のない直球の青春小説を書けるのだから、越谷オサムはやっぱスゲーわ。
登場人物にワルいヤツがいないのも良い。好人物ばかりなのに嫌味がないのも良い。
凝った展開や技巧をこらした謎解きみたいなものはないけど、お手軽に読めて元気がもらえるこの本は、活字疲れした時、なんかスッキリしたい時などにぴったり。
越谷オサム読んで元気出していこうぜ! -
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とりあえず全ての中高生にお勧めしたいです。ぜひ読んでいただきたいです。
初めて読んで7.8年近く経っていますが今でもこの本を読んだ時の心の暖かさを思い出します。
特に「星とミルクティー」の話は、深夜に流星群を見に河川敷に行き出会った顔もわからない女の子と雑談しながら星を眺める…というシチュエーションですが、初対面、かつ恋人がいながらも女の子と2人きりという微妙な距離感から生じる甘酸っぱさも相まって、こんな初対面の出会いもいいなぁ…と思っていました。
最後のゴンとナナのお話は、私自身吹奏楽部で人間関係に悩んだ時期もあり、「こんなふうに距離置かれてたな!笑」と自分自身と重ねて共感しながら読み進め -
Posted by ブクログ
「陽だまりの彼女」がよかったので作者さんを信じて買った一冊。
非常に面白かった。
四話からなる短編集。
短編といっても一話が約70ページ。50ページくらい短編が多いイメージだからすこし長め?
各話において主人公の葛藤や心の移り変わりが丁寧に描かれていて、ストーリー展開にも無理がなかった。
プロが書いた小説に対してこんなことを言うのもあれだけど、文章もきれい。会話文は思わずくすっと笑ってしまう箇所がいくつもあった。シリアスとコメディのバランスがよく、本当にお上手だとおもう。
そしてなによりよかったのが、「まれびとパレード」というタイトルからも分かるように、各話においてゾンビだったり、座敷童だ