越谷オサムのレビュー一覧
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いいですねぇ、これぞ青春小説、という感じで。ものすごく気分が爽快になりましたよ、ワタシは。
越谷さんは『陽だまりの彼女』を読んだ時にも感じたのだけれど、登場人物のキャラ設定がものすごく魅力的ですねぇ。まあこれはある意味小説家が持っているあたりまえの資質なのかもしれませんが、そういう個性的な人物たちが好き勝手騒いでいく不協和音がいつしかきれいで美しいハーモニーになる、という瞬間が実に見事。うわ、うまいな!と思わず膝を叩いてしまう感じ。
こういうエンターティナーの才能は素晴らしいと思いますね、物語を紡ぎ出すテクニックというか構成の巧みさも含めて大好きな作家さんです。
こう突き抜ける爽快感というのかな、写真で言うと「ヌケの良い描写」みたいな、青空がスキッと広がっているさまをそのイメージ通りに描写できるというのはじつはスゴイことなんですよね。そういう性能を持つレンズって実はそんなには無いんだよね、意外なことに。
読み進めながらそういう印象を受けました。
この本を読んでいる間はずっと、最近はもっぱらミュージックプレイヤーと化している感のあるGalaxy S2 LTEに詰め込んだ
Green Day
The Ramones
Offspring
KISS
Queen
などを何度も何度も繰り返し再生していた。
いいねロックは。やっぱ人生ロックしてロールしなきゃなぁ、と。
ガバガバヘイガバガバヘイというとRamonesのPINHEADなんだけれど、どっかでこのガバガバヘイをしつこく描写している小説があったよな、と思って記憶をたどると伊坂幸太郎さんの『砂漠』でした。あの作品も大好き。 -
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こういう物語、オイラは大好物。バカには愛されるバカとそうじゃないバカの二種類があると思う。ここに登場するバカはみんな前者だ。特に「この町」の小谷雅樹が印象的。正真正銘の高一のバカ男子だ。止めとけばいいのにひとり東京に向かう姿なんて、やっぱり最後まで間違ったままなんだ、と笑ってしまう。でもオイラもやってしまいそうなのだ、そういうバカな選択。見栄とかプライドとかが邪魔してるかと思ったら、自分の中のバカがいちばん邪魔してるみたいな。
解説の吉田大助氏は、「思春期とは、バカ醸成装置なのだ」と言う。思春期を過ぎてもオイラはバカのままだ。といことは、オイラはまだ思春期のなかにいるってこと、ってこういうところがもはやバカなんだなぁ。愛されるバカでいたいと思う。 -
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廃部寸前の軽音楽部を立て直す男子4人の青春ストーリー。けいおん!世代なので、廃部寸前と聞くと入部希望者がいないからかな?とか思ってたら全く違う理由で笑った。けいおん!で育ったので頭が平和ボケしている。
真面目で平和主義、ちょっぴり弱腰な主人公と強気で言いたいことはガンガン言う猪突猛進な相棒というコンビがバランスよくていいな(ヒロアカのデクと爆豪みたい)
バンドやロックの知識がない人でも楽しめるけど、知ってる人はもっと楽しめると思う。作中に出てくる曲が気になってYouTubeで検索しながら読んで楽しかった。グリーンデイのバスケットケースお気に入り。知らなくても生きていけるけど、知ってたらちょっと嬉しいみたいな、お気に入りのものが増えるきっかけをくれた。 -
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「ーーやるぞお前ら。ドカンとやるぞ!」
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実質3人の軽音楽部に所属する啓人。ある日他の2人がクスリで逮捕され、軽音楽部は廃部の危機に。そこで立ち上がったのは口が悪くて勢いのある幽霊部員の伸太郎で…
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あらすじをみて面白そうだなと思って手にした本。高校生の青春ににやついた。いいなぁ。音楽が周りを変えていく力もすごい。(最近ヒロアカを読み始めたので優しげだがちょっと無茶しぃの主人公とグイグイ大暴れ系の相棒っていうのは通ずるものがあってフフっとなった。)軽音楽部メンバー以外も、"カトセン"は名脇役だと思うし、軽音楽部の支えになる亜季ちゃんや、キツめな森先生まで、キャラクターも個性的で楽しく読める作品
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ネタバレこの本は短編5本。
いや、読みやすい!くすって笑えるところアリなので公共の場で読むのには適していない。でも気軽に読める!
1番好きなのは「星とミルクティー」。ストーリーが青春ラブストーリーな感じですっごく好きなやつ。主人公は多分、ひかりに恋してるんだと思う。でも主人公がひかりに抱いている感情が不明確になっているのがまたいいところ。こんなの読んだらもう!死にたくなる。この物語の中で。
「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」はストーリーがすごく好き。
「この街」ではすごく気持ちとかが伝わってくる。ひとことひとことがセンスいい。東京への憧れからそら恐ろしくなる気持ちが伝わった。イメージしやすい。ストーリー終始、切なかった。でも全然共感できないのは、主人公が最初から痛い人だったから。
「この史上最大の幸せ者め!(自分に対して)」 -
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大雨の火曜日、ハンバーガーチェーンの社員である草野は、夜遅くに帰宅する途中で交通事故の現場に遭遇する。倒れている青年と、逃げてしまった黒いスポーツカー。青年は即死したはずであったが、翌朝目覚めるとその青年が自宅のソファで眠っていた…。
ネタバレにもならないだろうから書いてしまうと、弾かれて即死した亮太は、幽霊として草野と意思疎通をする話である。幽霊は草野以外には見えないし、声も聞こえないため、草野の職場をうろつくことで、第三者として草野の職場を俯瞰することができる。
一方で、作者によって工夫された幽霊としてのルール。草野以外には声も聞こえないとか、物を触ることができないとか、触ると物が分裂するなど、この作家のデビュー作の荒々しい部分はあるものの、考えられた努力の跡が見られるのは非常に好感が持てる。
常時いても怖くない幽霊、実の家族からも全く見えず、第一発見者の草野しか頼れないという悲哀の部分を湿っぽくせず、「新幹線も飛行機も乗り放題だぜ」というカラッとした部分が、この作品の魅力的なところであろう。
終盤では「レッチリのファースト(難解)」「鼻血ジャケット(Andrwe WK "I Get Wet")」など、小出しに出してきたところは、本当はもっと書きたかったのだろう。印象は悪くならないから、もっと書けばよかったのに。
オチはかなり早めに読めてしまうだろうが、それでも楽しめる作品である。
幽霊が出てくるというところで、大人っぽい小説ではないのかもしれない。でもまあ、子供に見せたくないような話も一切出てこなかったし、何よりもドライで明るい雰囲気は、中高生の読書感想文にも向いていると感じる。 -
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ネタバレ幽霊とリアル人間がタッグを組んで悪者を探す、所謂バディもの。設定がそういうのだからファンタジーなんだが、一方で若者の日常生活描写がイキイキと?、描かれるリアル小説の部分もある不思議な小説。
幽霊側の主人公とリアル側の主人公が邂逅する前半部が少々しんどい。そりゃまぁ、ひき逃げされた幽霊と、その事故現場に巡り合った因果で風邪ひいてそれでも仕事をこなす人間側の主人公…なんて描写だからやむを得ないのだが。
その後、中だるみともとれる二人のグダグダ生活描写があるのだが、この中だるみ部分がなんとなくいいねんなぁ。もう一人の霊視者が出てきてからも、その良きウダウダが続く、良いなぁ。
後半は一転してスピードアップ、ひき逃げ犯を捕まえるクライマックスは読み応えありだが、ウダウダしてないので少々残念(おかしくなってる)
メリハリと言えばメリハリだが、その利かせ方にクセがある小説。ファンタジーとしてもミステリーとしても弱い部分があるが、そういうのは味付けで、この本の核心は若い男どものウダウダ描写を楽しませることなんだから、これで良し。