越谷オサムのレビュー一覧

  • 金曜のバカ

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    青春とはバカなのかも。
    そっちに行くか!? とのバカ話もあれば、一途に熱いバカさを抱えたものもあれば、若さ故のバカな暴走もあり、そんなバカに巻き込まれることもある。そのどれもが愛おしい。
    かっこよくはないが素敵な青春バカ話。悶えて足掻いて一歩進もう。

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    2024年04月03日
  • 魔法使いと副店長

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    本厄年の41歳単身赴任の藤沢副店長の家の窓ガラスを割ってやってきたのは魔法使い見習いのアリスと中年の男の声で話す謎の小動物。奇怪な出会いから始まる共同生活。困って、笑って、苦しくなって、驚いて、喜んで、ちょっと切ないとあるひと月のお話。

    副店長で色々と辛い立場、その辛さは家族で癒されるため早く単身赴任を辞めたいと考えているどこにでもいそうな中年男性が主人公。そんな主人公がまさかのファンタジー世界の住人代表みたいな見習い魔法使いと共同生活、もう読みはじめから面白い!

    初めから面白いのに読み進めていくと登場人物たち一人一人のことを深く知っていくたびにどの人も好きになる。だからこそ後半へ行けば行

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    2024年01月26日
  • いとみち(新潮文庫)

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    三味線を弾く場面での感謝する回想はなかなか良いです。ページ捲るとハツエ五十音出てて笑った。カプチーノの発音完璧も、翻訳してまた笑った。三味線壊れても耕一とハツエとグッジョブ。税理士の経営学に津軽三味線にキチンとリサーチする結果だと思う素敵でした 青木さん山本さんと同級生に家族の様な従業員にしっかり残りました でラストが最高だったって事 あとは津軽弁は本当に奥深いです

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    2024年01月06日
  • 階段途中のビッグ・ノイズ

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    青春ものが大好きな私にとって最高の1冊だった。
    その場面場面で出てくる曲を流しながら読んでいたけど、特に屋上のドアを開け放ったあのとき、、、鳥肌止まらなかった。職場にも関わらず泣きそうになった。感動とはまた違って、青春のきらめきともう戻れない切なさに泣きそうになったよね、、、
    「感情」が伝わってすごくすごく良かった。。。
    巻末に曲目リストがあるのも粋だね

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    2023年11月02日
  • ボーナス・トラック

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    房総グランオテルの次ですね。これがデビュー作なのか、最初から砕けた発想豊かさある、めちゃくちゃ面白いって事、これからどんどん読んで行くだろう自分。涼太と草野と奇妙な出会いから始まり、成仏する幽霊も出ている、車のドアを開けるが実際には残像だけが残るとかラーメンを美味そうに啜るとかアイデアが溢れてる、首コキコキが気付いてたのも面白いし、涼太が成仏するのも必然かな。デビュー作なのか言葉が多い気がするけど中身は越谷オサムさんですね。幽霊になっても人間関係出来上がるんだね、沖縄行くとかショウちゃんの家とか行かない所

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    2023年10月12日
  • 次の電車が来るまえに(新潮文庫nex)

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    これまた優しい小説ですね。登場人物も場面場面も電車にまつわるものでしたが、女子高生の夢に出ていたおばあちゃんの話はどこまで現実だったのかな、会いたい人がいて本当の目的があるから豊橋旅行を選んだのかなって思う。とはいえ長生きすると思いますいや思わないとってこと 生意気盛りの雰囲気だったけど、優しい孫だよね来年も行くと思う。今の若い人は怒鳴らないし、居なくなっているし、これは良いと思います。ただ世の中間違った政治によって教育とか年金とか派遣社員が当たり前の大企業の利潤最優先の暗い暮らしが、背負わされていいのか

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    2023年10月12日
  • 魔法使いと副店長

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    いやあ〜素敵でした。ドロドロの醜い内面の刺激的な事件とか自分には無用なので、尚更思い入れがありました。鵺が喋る時点でファンタジー小説だけど、ちゃんとした電車に乗るとか生活に合ってるし 伏線回収も良い、2歳で死んだアリスの話もタイミング良かった。奥村もアリスに会えて良かった筈。お父さんと言うアリスが魔法使いになれてホントありがとう

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    2023年10月12日
  • 階段途中のビッグ・ノイズ

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    学園祭に行きたくなるような爽快な青春ストーリー。好きな事に前向きになって進んでいく姿に心打たれます。高校生だからとか大人だからとかは関係なく、憧れや夢はとても厳しいもので一筋縄ではいかないけど、そんな厳しい状況を自ら変えてこその叶った時の感動は全身から魂が抜けるくらいの爽快さがある事を教えてくれた本。顧問のカトセン、何か隠し持ってるかも?と思って読み進めたら最後にくっそカッコイイとこ持ってきて心臓が高なった!カッコよすぎ♡

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    2023年10月09日
  • いとみち(新潮文庫)

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    主人公がかわいくて
    ドジなところもまた魅力的で
    周囲の人に見守られて成長していく姿がよかった

    嫌な人が出てこない
    後味のよい作品

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    2023年07月24日
  • いとみち(新潮文庫)

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    濃厚津軽弁、人見知り、ドジっ子、ネガティブ女子高生いとは、メイドカフェのアルバイトを始める。
    コンプレックスの塊の少女が周りに見守られながら一歩ずつ前に進み、得意の津軽三味線でお店の危機を救えるのか!? という王道青春物語展開が熱い。こういうの大好きです。

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    2023年07月20日
  • 階段途中のビッグ・ノイズ

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     全くの偶然ですが、先日読み終えた伊坂幸太郎さんの「砂漠」でもラモーンズが所々に登場して「ガバガバヘイ」のフレーズがまだ頭にこびりついています。
     ラモーンズは、70年代にアメリカで結成されたパンクロックバンドで、この本でも登場します。ラモーンズの他にもグリーン・デイやオフスプリング、クイーン、KISSも出てきて懐かしいあの頃を思い出しながら楽しく読めました。70年代の中高生の男子なら半数は「バンドやってみたい!」と考えたことがあるのではないでしょうか?
     やはり青春小説はいいですね。汗臭い内容でも読んだ後は清々しい気持ちにさせてくれますし、彼らを応援したくもなります。そしてあの頃に無性に戻り

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    2023年06月30日
  • 金曜のバカ

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    人から中古でもらったということでそこまで期待していなかった作品だったが、初っ端から笑いが。笑笑
    思春期ならではの極端な思考に、大人の自分はバカだなぁと主人公を俯瞰する一方、今でも思う節、共感する部分があって、今の自分も大概なバカだと自覚した

    学生というよりも、大人に見て欲しい作品かも

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    2023年05月31日
  • 魔法使いと副店長

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    ネタバレ

    またしても越谷オサムにやられた!

    中規模スーパーマーケットの副店長の家に現れた見習い魔女と相方の小動物が起こすドタバタ劇。なんだか「魔女の宅急便」の劣化コピーを読まされているような前半中盤。

    どうした、越谷オサム?こんな小説書いてていいのか?こんなのをあと半分も読むのはツラいぞ。と思っていた矢先、270ページあたりから急激にギアをあげていく。退屈版「魔女の宅急便」のようにみせかてていた伏線を怒涛の勢いで回収していく中後半からクライマックスの見事さ。そう、俺はこういうの読みたかったんだ、これを読むための我慢ならあの前半中盤は許せるよ。

    この前に読んでいた本が本(感応グラン=ギニョル)だった

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    2023年05月02日
  • 金曜のバカ

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    ネタバレ

    p.237
    不思議だね、人間はどうしてこうもゆっくり歳をとるのだろう。
    〈八十年は生きるらしいわよ。飽きないのかしらね〉

    面白かったです。金曜のバカは本当に笑い、引き込まれました。ゴンとナナもよかったです。

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    2023年02月03日
  • くるくるコンパス

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    ネタバレ

    中学校将棋部の中学校将棋部の男子3人組、修学旅行先の京都から抜け出し、大阪に引っ越していった同級生の元部員に会いに行く冒険譚。

    1980年代の大阪や中学生の風情が懐かしく、越谷オサムお得意の読みやすくリズムを刻んだ文章でスイスイグイグイ読ませる。こりゃいいジュブナイルだなぁ、最近流行りの「エモい」ってヤツやなぁ…と思っていたら。

    最終章で、一クセ入れるところがさすが。このクセでジュブナイルどころか、中年、それも50代泣かせの青春小説に仕立て上げている。一つだけ哀しい出来事があり、読み方によっては、余計と思えるのだが、この余計が「オールOKハッピーエンド」だけじゃない苦みと深さを付け加え

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    2022年09月21日
  • 階段途中のビッグ・ノイズ

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    ネタバレ

    約4ヶ月振りの小説だった。梅雨もそろそろあけるじめじめとした季節の中、爽やかな青春の物語を読んで夏を心待ちにしたいと思って、この小説を選んだ。一度は廃部になりかけた軽音部であるが、校長先生や友達のおかげでもう一度チャンスを与えられ、時には友達、先生とぶつかりながらもみんなで大好きなことに打ち込む姿はまさに青春であった。恋愛や学校の制度に縛られた先生、悪、鬼教師など小説をよりリアルで面白くする様々な要素が散りばめられており、ラストもスッキリとする内容だった。

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    2022年08月22日
  • 金曜のバカ

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    ネタバレ

    短編集。「金曜のバカ」はなんとも不思議な話であったがまあまあだった。「星とミルクティー」は昔の天体観測で出会った星の痣がある女の子との話と、現代の自分の赤ちゃんの話の繋がりがよかった。「この町」は松山市が舞台であり、旅行したこともあり身近に感じられ、さらには同じく地方出身として共感できるところが多かった。「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」は僕が恐竜オタクであることを隠したがっていることをそんなに気にすることでもないと思ったが、自分だって大学生になってその人独自の世界や趣味を持っていることは素敵と感じたのだから高校生の僕には仕方ないか。また彼女にも野球の趣味があるというのも良かった。「ゴンとナナ」は

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    2022年08月22日
  • 次の電車が来るまえに(新潮文庫nex)

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     この人の書く小説は、読んでいる間中ずっと温かい光に包まれているような感じがする(^ ^ 「金曜のバカ」みたいにどたばたした作品でも、である。きっと作者が優しくて、温かい心の持ち主なのだろうことが、行間から滲み出ている印象(^ ^

     本作も、そんな「ほっこりする」作品ばかりを集めた短編集である。いつもながら、「天下国家に関わるような大事件」などとは無縁で。手の届く範囲内での、裏切らないハッピーエンド(^ ^ 心穏やかに読める一冊です。

     内容的には、舞台も時代も登場人物もバラエティに富んでいる。子供は子供の、疲れた大人は疲れた大人の、それぞれの視線と感じ方で素直に描かれているが、共通してい

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    2022年08月15日
  • いとみち 三の糸(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2022/8/3
    シリーズ完結。
    なんだけどもうちょっと読みたいよ。
    いとちゃんはどんな大人になるんよ。
    3年ぶりのねぷたのニュースを見て、いとちゃんたちも見てるのかしら鯉ちゃんと見てるのかしらとか思ったり。
    三味線ばあちゃんの話はいかにもありそうで笑った。
    大人になったいとちゃんたちのその後の話、期待してます。

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    2022年08月11日
  • 次の電車が来るまえに(新潮文庫nex)

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    2022/07/22
    電車が話の主軸に絡む中編くらいの5つの話。どの話にも電車が絡んでくるのですが、それぞれのジャンルの話しで、電車から見える風景だったり、電車そのものの姿だったり電車の音だったり、それらを通じて人々の想いが色々と変化していく様子がとても読んでいて面白いなと思いました。
    この本の中にある話の中で特に印象的だったのは「名島橋貨物列車クラブ」というもので、主人公が小学生たちなのですが、電車の姿や走る風景だけでここまで色々なことを考えられる小学生ってすごいなーと思いながらそれぞれの登場人物の気持ちに自然と感情移入することができます。
    自分なりの懐かしい光景や、そういえば…!と思い当た

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    2022年07月24日