江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    「堕落させたくないもの程、益(ますます)堕落させたいのです。」
    美しい顔をした悪魔はこう言って、涙を流した。

    美しいものはそのままにして愛でたい、という思いはあるのに、それを汚してしまいたいと思う己の醜さに悪魔は涙した。悪魔は、人を堕落させるのが仕事なのだろうから、そう思い悩んでしまう辺りが悪魔に似つかわしくなく、哀れんであげたい気持ちになった。

    大切にしたいけど、悲しませたい。
    清くいてほしいと思うけれど、真っ黒にしたい。

    この欲望はどこから来るのだろう。
    占有したい感覚、所有して支配したい気持ちは、どうして生まれてくるのだろう。
    どうして、美しいものほど、汚したくなるのだろう。

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    2024年06月24日
  • 人でなしの恋(乙女の本棚)

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    江戸川乱歩の「人でなしの恋」をイラストレーターの夜汽車によってイラスト化した作品。昔の小説特有の小難しい表現もイラストによって分かりやすく伝えることができている。画集としても小説としても使える作品。

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    2024年06月23日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    久しぶりの乱歩作品。やはり良いですね、大乱歩様。冒頭の語りだしから乱歩節。それに続くは魚津の浜の蜃気楼、大気のレンズが引き起こす妖しい現象に何かが起こりそうな気配が漂います。

    今回はイラストレーターのしきみさんとのコラボ作品。

    表紙のイラストは下記の場面。イラスト付きもなかなか良いです。

    『黒天鵞絨の古風な洋服を着た白髪の老人が,窮屈そうに座っていると、緋鹿の子の振袖に、黒繻子の帯の映りのよい十七八の、水のたれる様な結綿の美少女が、なんとも云えぬ嬌羞を含んで、その老人の洋服の膝にしなだれかかっている。』

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    2024年06月23日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    それぞれの短編が、不気味で怪しく、それでいて先が見え始めた、と思ったその一歩先の決着を迎える、文体と構成のバランスが絶妙で、それぞれの世界にすっと引き込まれた

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    2024年06月22日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    はじめて読んだ江戸川乱歩作品。元々ミステリーは好きだし、古典作品もどんどん読んでいきたいよな...という気持ちはありながらも、なかなか手にとるきっかけがなかった。

    そこで本屋にふと訪れたときに、当時アニメが面白く漫画も読んでいた「文豪ストレイドッグス」のコラボカバーが...!しかも文ストでは江戸川乱歩が好きなので、これは読むしかない!と手に取った作品。

    月日が経ち、積読を乗り越えて。ようやく読み終えました。特に面白かったのは「心理試験」と「地獄の道化師」。

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    2024年06月12日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

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    過去に途中で終わってしまった「悪霊」を再構築しながら、事件の解決を導くと言うミステリー。私は乱歩作品をあまり読んでないから、悪霊も知らなかったが充分楽しめた。

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    2024年06月06日
  • 地底の魔術王―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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     明智小五郎(小林少年+少年探偵団)VS魔法博士の構図は勿論、今回のトリックが一番大掛かりかつ密室の謎も加わって最後まで面白く読めた。

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    2024年06月02日
  • 青銅の魔人―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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     『青銅の魔人』が終始不気味で、なおかつ少年探偵団よりもより本家『ベイカー・ストリートボーイズ』に近いかチンピラ別動隊の存在など、今回も明智小五郎VS謎の怪人だけに留まらない魅力があった。

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    2024年06月02日
  • 妖怪博士―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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     『少年探偵団』で怪人二十面相が死亡したと思われたその後、蛭田博士という子供を誘拐する凶悪犯が現れ、またその事件の解決に明智小五郎の他に殿村弘三という別の探偵が現れ、明智小五郎に宣戦布告する、という前作とはガラリと変わって新たな敵が登場したかと思いきや、その正体は…という展開になり、最後は明智小五郎と敵の対決という盛り上りを見せ、最後まで楽しく読めた。

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    2024年06月01日
  • 少年探偵団―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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     明智小五郎VS怪人二十面相の頭脳戦は本作も健在で、小林少年をはじめとした少年探偵団の面々が前作に負けず劣らずの活躍をしているのも印象深かった。

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    2024年06月01日
  • 怪人二十面相―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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     明智小五郎VS怪人二十面相というルパンVSホームズを彷彿とさせるようなワクワクする頭脳合戦が面白かったし、小林少年をはじめとした少年探偵団誕生の経緯も分かって子供向けとは思えないクオリティだった。次巻も楽しみ。

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    2024年06月01日
  • 芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション(2)

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    「ユルシテ」
    「ユルス」

    目も耳も聞こえず手足もない須永。身振り手振りや仕草だけで相手のことを判断するしかない彼にとって最後の『ユルシテ』という時子からのメッセージは別れの言葉と捉えても仕方がないと思う

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    2024年05月22日
  • 盲獣 2

    購入済み

    気持ち悪い部屋、それ以上に不気味な盲獣の登場の仕方。その姿を見て、恐怖と絶望感から倒れる蘭子が可哀想で助けてあげたくなる。この先、蘭子に待ち受ける運命が気になる。

    #怖い #ドキドキハラハラ

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    2024年05月17日
  • 盲獣 1

    購入済み

    官能的で美しい絵が乱歩の作品によく合っていると思います。まだ序盤なので蘭子がどうなったのか、犯人の目的は何かは分から無いですが、続きが早く読みたいです。

    #怖い #ドキドキハラハラ

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    2024年05月16日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    ずっと読みたかった、初めての江戸川乱歩作品。絶妙に生々しくて、最高に気持ち悪かった。「人間椅子」まさに題名通り。最後の文で一瞬騙された(?)と思ったけど、果たしてそれが本当なのかどうか…。スッキリしない終わり方で、最後まで本作の気持ち悪さを感じた作品。

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    2024年05月06日
  • 黒蜥蜴と怪人二十面相

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    ネタバレ

    「黒蜥蜴」と「怪人二十面相」の二本。
    黒蜥蜴はとても好みの作品でした。好敵手で憎むべき相手を、実は心のどこかで愛してしまっている緑川夫人が魅力的でした。最後のシーンはとても美しかったです。
    怪人二十面相は個人的には、トリックとして明智とそっくりの雇い人が出てくるのがあまり納得感が感じられませんでした。それでも、助手の小林くんが愛らしく、魅力的に感じました。
    江戸川乱歩の作品は今回が初めてだったため、他の作品も読んでみたいと思います。

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    2024年05月04日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

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    乱歩が未完のまま残した作品を引継ぎ、登場人物たちの関係を明らかにし、事件の謎(密室、全裸遺体、複数の傷とバラバラな方向への流血、犯人、動機)を説得力を持って解き、さらには物語を膨らませて乱歩が未完のまま残した理由まで提示するという、ほとんど不可能な課題に挑戦し、それぞれ矛盾がないばかりか、1冊の作品としても十二分に成立する品質で成し遂げた、労作にして痛快作。

    文中の一人称の使い方に唸る。

    本書の困難さは作者のあとがきに凝縮されている。

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    2024年05月02日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    文ストが好きで買ってみましたが江戸川乱歩さんの推理小説は素晴らしい!
    推理小説を読むならまずは絶対これ!

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    2024年05月02日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

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    江戸川乱歩の未完の作品『悪霊』を芦辺拓が引き継いで“事件を解決”した一冊。公開済みの文章から謎や伏線を掬い上げる試みはこれまでにも乱歩ファンや研究家によって行われてきたが、本書が出色なのは「なぜ乱歩は一度始めた連載を中止したのか?」の真相にも新解釈を与えている点。しかもこれが多少ぶっ飛んではいるものの(いや、ぶっ飛んでいるからこそ)乱歩作品へのリスペクトを感じさせるのがニクい。もちろんミステリーである以上は乱歩が執筆した前半部分との論理的破綻は避けなければならず、いわゆる「俺が考えた最強の乱歩風味の小説」では読者を納得させられない。先行研究を前に「これならあっちの説の方が面白いよ」と酷評される

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    2024年04月08日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    小川洋子さんが愛読書を紹介する本で、押し絵と旅する男を読んで気に入り、他の作品も読んでみようと思って買った本です。

    押し絵ってどんなものだろうと調べたり、12階のタワーの想像をしたりして楽しみました。

    「乳色のフィルムの表面に墨汁をたらして」という所の蜃気楼の描写がすごいと思いました。何度読んでも良いなぁと思います。

    私はドラマの古畑任三郎が好きですが、面白い語り口や謎解きのような雰囲気が少し似ていると感じ、コーヒーを飲みながらゆっくり読みたいと思いきや、結構怖い雰囲気もあり、夜より昼に読みたいと思っています。
    角川ホラー文庫から出ているのですね。

    昔の東京のレトロな雰囲気が感じられる

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    2024年04月06日