江戸川乱歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ※蟲を青空文庫で読みました。その感想です↓
人が恐い、でも人に興味あるところとか、話してる時相手が興味なさそうなのを察するともう話す気が無くなっちゃう厄介な繊細さとか、あー分かる〜と思ったけど思った以上にめちゃくちゃ行動力ある人だった。
主人公は二十代男性、性格は陰気。
でも親は金持ちだし服もオシャレだし、両親亡くなった後は家も土地も売って散歩中に見つけた場所に引っ越して、ばあやを雇って住むとか。エネルギッシュかよ。相続とか片付けとかホント大変なんだから。
住んでるとこは土蔵。
親友のつてで小さいころ好きだった可愛い子と再会して、その子は女優になってた。3人でご飯食べて、色々あって -
Posted by ブクログ
ネタバレ1話1話読み進めるのに決意が必要だった。この6話だけ読んだので、後々別の話も読み返したいなと思う。江戸川乱歩だけ読みまくるのは大変労力を使う。
二銭銅貨
登場する2人の男関係がよく現れているミステリーだった。新鮮な展開があって感動した。
1枚の切符
前提を覆す系のやつでストレートに物語が進んでいって読みやすかった。ここまでの2つがすごくハマった。
恐ろしき錯誤
これはすごい。一方的に語りかける形式で進んでいき、最後に決定打を与える。爽快。結末も予期できなくて面白かった。
二癈人
これもどんでん返しだった。話している人の身になって考えてしまうので、トリックに全く気づかず最後に驚かされて少 -
Posted by ブクログ
▼新潮文庫的には「江戸川乱歩傑作選」とこの「名作選」を読めば、大人向け中短編の江戸川乱歩の輝きは制覇したことになる。という感じなんでしょうね。
▼「押絵と旅する男」「陰獣」は確かにまあ、面白かったです。それでも「傑作選」の段階で理解したテイスト自体はそのまんまで、それを小説的に快感にしてくれる作品だったかと言われると、好みですが僕としてはそれほどでも・・・・かなあと。
▼人形と同じ行動を人間がしてしまう・・・・「目羅博士」とか、なんともどろどろした見世物一座の救いのない人間関係が描かれる「踊る一寸法師」とか、短編、掌編の持つなんとも独特な湿度と陰性さが、それはそれで印象に残りました。
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Posted by ブクログ
ネタバレイラストは現代風の可愛い系のイラスト。物語は明治28年から約30年後が舞台。昭和になってるかどうかという感じ。古風な世界観がすごくいい。
最初は『魚津の蜃気楼を見に行った』とある。これ、ラストのあたりで「東京から富山に引っ込んだ」とあるけど、魚津が富山県だとわからないと結びつかないのでは?と思ってしまった。
そして、蜃気楼の描写が……なんていうかすごい的確というか正確というか、そうなのよ『よくわからないモヤッとしたもの』が蜃気楼なんだよね。だから、普段見ていない人が見ても正直『それが蜃気楼』だと気が付かないことも多々ある。たぶん、私も言われないとわからない蜃気楼が沢山ある。写真になってるのは -
匿名
ネタバレ 購入済み読後は哀しくなる。
絵が綺麗な分だけ、シビアに感じます。
戦時中での結婚なので内容からしてこの2人はお見合い結婚のようだけど、なのでお互いをほとんど知らないで一緒になってたった一年で出征し、負傷はしたが無事に帰還。
周りの人が囁いていたようにこの奥さんは新婚でありながら、死ぬまで夫の介護をしないと…という様にいきなりの介護。
昔の日本男児に見られるような亭主関白の夫だったので愛情のかけらも感じなかったという妻。
だからこそ帰還した夫への仕打ちが惨すぎ。
現代人はほとんどが戦争体験してないので当事者達の気持ちを軽々しく解釈して「どっちが悪い!」とか決めれないから複雑でした。
ラストでは夫婦愛があったと思いたい