江戸川乱歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【この話が私の夢か私の一時的狂気の幻でなかったら、あの押絵と旅していた男こそ狂人であったに違いない。】
この冒頭が好きだ。何度も読んだ「押絵と旅する男」。主人公と押絵の男との不思議な列車の旅に、引き込まれて離れることが出来ない。
魚津へ蜃気楼を見に出掛けた「私」は、その帰りの汽車の中で、風呂敷に絵の額のようなものを包み大事そうに抱える男に出会った。老人ともいえるその男の荷物は、「奇妙」な程巧緻を極めた押絵だったのである。男の口から明かされる、その押絵に秘められたエピソード…。
愛することは、狂うことなのかもしれない。泉鏡花の「外科室」貴船伯爵夫人のように、江国香織の「神様のボート」 -
Posted by ブクログ
乱歩の作品は個人的には推理ものより怪奇小説が好み。
『人間椅子』と『芋虫』が特に好きだった。
海外小説への言及・リスペクトが多々あり、『心理試験』なんかはまんまドストエフスキーの『罪と罰』!
あの時代に英語が読めた乱歩は凄い。
多種多様な変態が登場する事に定評のある乱歩作品だが、不思議と恐ろしく感じるような人物は少なく、皆どこか滑稽だったり人間味があってシュール。
『パノラマ島綺譚』もそうだったが、暇を持て余した結果凶行に走る人間の登場率が高いように思える。
これは乱歩自身のちょっとダークな好奇心の投影なのか、はたまた暇だ暇だと世を儚むばかりで周囲の人間や日常に真剣に向き合わない人種を