宮部みゆきのレビュー一覧
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俗に言う『人情ホラー』な今作。表紙絵が素敵(笑)
1話が約40ページの短編集なので、一寸時間が空いたときなどに最適である。
中でも『安達家の鬼』が秀作。特に情景描写が素晴らしい。夕焼けのシーンが非情に印象的であった。思わずホロリとさせられる。
『女の首』では宮部みゆきらしい中性的少年・太郎が登場する。正直他の作品の「少年」は好感が持てなかったのだが、今回はその人物描写が功を奏しているように思った。
そして。思わずクスリとする結びの文が秀逸だった。
多くの作品が詰め込まれた本作。平均して4点ではあるが、中には文句無しの満点な作品もある。
背筋は寒く、心は温かく・・・
そんな冬 -
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ネタバレリリスの街で悪い司教を倒し、囚われているヒトびとを助ける。ドラゴンを呼ぶ笛を作ってもらい、デラルベシへと向かう。デラルベシに住む人々が元旅人なことを知る。ソノにミツルがいて、脱走者と共に北へ向かおうとする。脱走者は女神の裁きによって死ぬ。ガサラでは北の帝国に潜入し王を暗殺する計画が立てられていた。騎士団が捕らえにきたところを、ドラゴンと共に脱出。北へ向かう。
ミツルは皇女から話を聞き、常闇の鏡について知る。皇都を壊滅させる。そこにワタルたちもやってくるが、時既に遅く、魔族が解き放たれてしまう。
ワタルは運命の塔に向かい、「憎しみ」の自分と戦う。ミツルは自分の半身に負け、ワタルは受け入れることで -
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ネタバレガサラで殺人犯に間違われ、真犯人を見つける。ハイランダーと出会い、そこから教会での玉探し。死霊との戦い、脱出。ミーナの身の上について。リリスに向かう途中でサーカス団に報告。ロンメル隊長との出会い。リリスの差別体制について知る。魔病院に誘き寄せられて殺されかけるもミツルに助けられる。竜巻に飛ばされて嘆きの沼まで飛ばされる。父の不倫相手の女にそっくりな女と出会い、その人が幻界でも同じような事情だと知る。ティアズヘヴンで休養。沼で溺れかけているドラゴンを助ける。父にそっくりなヤコムに出会い、ヤコムとその不倫相手の女を殺す。
サーカワでキキーマとミーナと再会する。甘い声に現実を突きつけられる。
ルルド -
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ネタバレ異世界に行くまでに400Pもかかるとは思わなかったが、それが退屈だったわけでもなく、むしろ亘まわりの人間関係や亘の性格についての描写がしっかりあった上での異世界行きだったのがいいなと思った。
訳の分からない声に怯える描写や、一度幻界に行くも記憶が消えたり、そういう積み重ねがあってとうとう旅人になるのはワクワクした。
亘がかなり年相応の小5のガキという感じに描かれていて、宮部みゆき凄いなと思った。ちょっとウザいな……と感じる時もあるくらいに年相応感があった。
400Pを振り返ってみると、転校生のミツル、幽霊ビル、亘の家族問題、ちょっとだけ幻界、くらいしか書いてなかった気がするけど、それで400P -
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ネタバレ江戸怪談の短編集。怪談だが、ジャンル的には切ない系ファンタジーの色が濃いかな。
シリーズ的には、初代聞き手のおちか子供産むまでになったか。
特別付録は、「面影鬼 三島屋変調百物語 続之幕間」。美津葉のなかから生じた嫉妬から鬼になる話。
1話目。青瓜畑から現れた不動明王。女性差別の切ない話。
2話目。だんだん人形。だんだん、威勢のいいの意味。悪徳代官の話。切ない系。
3話目。自在の筆。使っても使っても古びず、難しい和算の数式を解くが、周りの者の生気を吸ってしまう。ホラー系かな。
4話目。針雨の里。縫い針みたいな。細かくて鋭い氷柱が降ってくる。悲しい話。
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『角川ホラー文庫30周年記念 最恐の書き下ろしアンソロジー 特装版BOXセット』2冊め。
宮部みゆきさんと小池真理子さんの作品は、正直「これもホラーなの?」という感じ。お二人の柔らかい口調もあって、期待したほど怖くはなかった。
『函(はこ)』がいちばん怖かった。残った穢れに起因するものか?と思い読み進めたが、そうではないどんでん返しに絶句。建物の持つ意味、タイトルが「箱」ではなく「函」である意味が分かるともう、救われない。
救われないといえば芦花公園さん。何の話なのこれはと思いながら読んで、カッパの子憎たらしさに恐ろしさを感じながらも、やはり人が「堕ちていく」様はとても恐ろしい。
私的 -