立花隆のレビュー一覧
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たくさんの人の臨死体験が載っていた本。
特に印象に残ったエピソードが、スウェーデンの麻酔科医のグリップさんの体験談。
グリップさんは、5歳のときにヘルニアの手術を受けたのだが、麻酔がうまくいかなくて短時間呼吸停止になった。
その時に、「光の存在」と出会い、自分のそれまでの人生を再体験したそうだ。
グリップさんには当時3歳の弟がいて、弟に対する嫉妬や憎しみ、そして時々感じた愛情を再体験して感じた。
それから、弟の気持ちを再体験。
グリップさんにいじわるされた弟の感じていた苦しみ、痛み、怒り、復讐心。
そして、グリップさんがやさしくしてあげたときに弟が感じた驚きと喜びと、姉への愛情。
そ -
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第3章(162)まで
日本共産党は大正時代に結成されたが、組織としては脆弱だった。世界各国でも共産革命の声が上がっていたが、ことごとく失敗し、成功したのはただひとつロシアだけだった。日本共産党はロシアコミンテルンと連結を取ろうと計り、資金援助などを得た。しかし日本の特高警察の強力な捜査力とスパイ活動で、多くの幹部が逮捕され解散状態になる。シャバの若手たちで党再建を計り、マルクスレーニン著書の膨大な知識のある福本和夫が象徴的立場になる。福本による党の方針は「まずはエリートで固めた党幹部たちがひたすら理論の探求をした後、革命を労働者に指導する」であり、これを福本イズムと言った。この福本イズムで党を -
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『FULL MOON』という写真集を持っています。アポロ11号の月面着陸の記録写真集。人間を月に送った当時のテクノロジーは、アポロ計画以降には月への行き来が途絶えていることを踏まえると、現代に至るまで最先端であり続けているといえるでしょう。50〜60年も前の科学技術です。よくぞ成し遂げたものだと素直に感動をおぼえます。
地上の僕は、星空を見上げるのみの生涯を送っています。月から地球を見る経験は得られそうにないけれど、ここから目を凝らし見つめる星々に思いを馳せるだけでも、いかに僕自身の存在の小さきことと痛感しています。自覚することが、全ての第一歩につながっているのかな。
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本書の「まえがき」にあたる部分を、立花隆の実の妹である菊入直代さんという方が書かれている。それによると、本書の発行意図は下記の通りである。
【引用】
2021年4月30日に兄・立花隆が亡くなり、80日あまりが経った。
本書は、時代を担う人々に、兄がどうしても伝えたいと切望したラストメッセージを、講演録や対談など書籍未収録だった「肉声」を中心に編んだものである。
【引用終わり】
そして、具体的な中身としては、第一部は、立花隆が2015年1月に長崎大学で行った講演「被爆者なき時代に向けて」を中心に構成されており、第二部は大江健三郎との2日にわたる対談を中心に構成されている。さらに、最後に保坂正康が -
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題名のテーマについて、多くの著述の中から、文章や考えを抽出そしてまとめた書だった。
なぜ生きるのかを考えるために
なぜ人間が生まれたかからしり、
なぜ死ぬのか、そもそも死ぬとはなんなのか
そしてそれを知った上で生きるとはなんなのか
さらにはどう生きていくべきなのか
そんなことを多くの抜粋された文章から考えさせられた。
そのテーマについてずっと語るというよりは、いくつかの抜粋されたいくつかの文章を見る感じだったので、関連性はあるけど、それぞれの文章に繋がりはあまりない感じがした。
でも正解を追い求めるばかりじゃなくて、考えることこそが大切だと思える本だった。