立花隆のレビュー一覧

  • 臨死体験(上)

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    たくさんの人の臨死体験が載っていた本。

    特に印象に残ったエピソードが、スウェーデンの麻酔科医のグリップさんの体験談。

    グリップさんは、5歳のときにヘルニアの手術を受けたのだが、麻酔がうまくいかなくて短時間呼吸停止になった。
    その時に、「光の存在」と出会い、自分のそれまでの人生を再体験したそうだ。

    グリップさんには当時3歳の弟がいて、弟に対する嫉妬や憎しみ、そして時々感じた愛情を再体験して感じた。

    それから、弟の気持ちを再体験。
    グリップさんにいじわるされた弟の感じていた苦しみ、痛み、怒り、復讐心。
    そして、グリップさんがやさしくしてあげたときに弟が感じた驚きと喜びと、姉への愛情。

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    2025年10月20日
  • ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊

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    佐藤優さんの選書は難しいなぁ。
    気になった本は次のとおり。
    「影を裁く日」高柳芳夫(講談社文庫)
    「人間の條件」五味川純平(岩波現代文庫)
    「たのしい・わるくち」酒井順子(文春文庫)

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    2025年06月08日
  • サピエンスの未来

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    学生時代、新潮の連載を読んでいたが、途中で止めていた。今回読んでみて、非常に面白く読んだ。テイヤールド・シャルダンを中心に、人類の未来に関して、著者の知識と理解が著述されている。

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    2024年11月11日
  • がん 生と死の謎に挑む

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    がん発生の謎など、気になる、タメになる部分も多かったが、後半は自分自身の膀胱がんの手術に至る経緯のドキュメントで、知的好奇心を満たす内容では無くなって来る。

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    2024年10月31日
  • 中核VS革マル(下)

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     上巻に引き続き、中核と革マルという同じ左翼の内ゲバと彼らが引き起こした事件が何件か見ていくが、下巻では、公安当局による活動家の対処法について言及されている。公安の基本的なスタンスは左右にかかわらず、国内を秩序、安寧を乱す者はマークし、体制を脅かす蓋然性の度合い、具体的に党派のもつ組織力、過激度をもとに、ランク付けするという。ちなみに本書によると、組織力においては革マルが、過激度においては中核が上だという。

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    2024年10月20日
  • 中核VS革マル(上)

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     中核と革マルはともに新左翼の運動から派生された組織で、一見すると左翼側の活動家だと思いがちだが、実際はいくつかの点で異なった見解をもつ。本書はその違いを具体的にあげて左翼の内ゲバの実態を暴く。中核と革マルは元々「革共同」と呼ばれる組織が源流で、ゆえにマルクス・レーニン主義、革命などいくつかの共通点はある。しかし例をあげると、革マルは大衆を重視する一方で中核は大衆を蔑視する、また一人のカリスマ的指導者が特徴的な革マルに対して集団指導体制をとる中核など、細かなところで二者は対立している。

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    2024年10月20日
  • 天皇と東大(2) 激突する右翼と左翼

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    【文章】
    読みづらい
    【ハマり】
     ★★・・・
    【気付き】
     ★★★・・

    大学が学生の生活支援も行うようになったのは、経済状況の悪い学生が過激思想に走りがちだったため。

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    2024年09月08日
  • 日本共産党の研究(一)

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    第3章(162)まで
    日本共産党は大正時代に結成されたが、組織としては脆弱だった。世界各国でも共産革命の声が上がっていたが、ことごとく失敗し、成功したのはただひとつロシアだけだった。日本共産党はロシアコミンテルンと連結を取ろうと計り、資金援助などを得た。しかし日本の特高警察の強力な捜査力とスパイ活動で、多くの幹部が逮捕され解散状態になる。シャバの若手たちで党再建を計り、マルクスレーニン著書の膨大な知識のある福本和夫が象徴的立場になる。福本による党の方針は「まずはエリートで固めた党幹部たちがひたすら理論の探求をした後、革命を労働者に指導する」であり、これを福本イズムと言った。この福本イズムで党を

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    2024年09月08日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    『FULL MOON』という写真集を持っています。アポロ11号の月面着陸の記録写真集。人間を月に送った当時のテクノロジーは、アポロ計画以降には月への行き来が途絶えていることを踏まえると、現代に至るまで最先端であり続けているといえるでしょう。50〜60年も前の科学技術です。よくぞ成し遂げたものだと素直に感動をおぼえます。

    地上の僕は、星空を見上げるのみの生涯を送っています。月から地球を見る経験は得られそうにないけれど、ここから目を凝らし見つめる星々に思いを馳せるだけでも、いかに僕自身の存在の小さきことと痛感しています。自覚することが、全ての第一歩につながっているのかな。

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    2024年05月13日
  • 新装版 思考の技術 エコロジー的発想のすすめ

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     先般読破した『評伝立花隆』を経て、原点に立ち返ろうと読んだ「知の巨人」立花隆氏のデビュー作『思考の技術』(新装版)。本書が提唱するエコロジー的発想は「自然の英知で脳を鍛えよ」。新カント派の発想に基づくという高校から文系と理系に分かれるのが通例である我が国の教育制度に対し、自然科学と人文科学という2つの科学の必要性を認めないシカゴ学派。物体の存在から精神の作用に至る全てを貫通する基本的な法則性を見出しうるとする立場が科学主義。文系と理系を一体で考える教育が必要ではないだろうか。

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    2024年04月07日
  • 立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演

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    戦争について深い。
    加害者被害者では終わらない。絡み合う話。
    赤い死体と黒い死体
    抑圧された者からの暴力。引き揚げの悲哀。

    吉田茂の自問 小倉和夫
    シベリア鎮魂歌 立花隆
    ヒロシマ・モナムール マルグリッド デュラス

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    2024年04月01日
  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか

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    冒頭の池上彰氏の解説から、知の巨人からのフレーズをピックアップして分類化されています。
    表題見て買ったときは少々後悔しましたが、後半にかけて余韻が出てくる感じです。
    最後まで読み通すことをおすすめします。

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    2024年03月30日
  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義

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    言葉、言語。母国語も怪しい。大日本語シソーラス買おう。
    言葉で全てが表現できるわけではないけれども。

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    2024年03月17日
  • 立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演

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    本書の「まえがき」にあたる部分を、立花隆の実の妹である菊入直代さんという方が書かれている。それによると、本書の発行意図は下記の通りである。
    【引用】
    2021年4月30日に兄・立花隆が亡くなり、80日あまりが経った。
    本書は、時代を担う人々に、兄がどうしても伝えたいと切望したラストメッセージを、講演録や対談など書籍未収録だった「肉声」を中心に編んだものである。
    【引用終わり】
    そして、具体的な中身としては、第一部は、立花隆が2015年1月に長崎大学で行った講演「被爆者なき時代に向けて」を中心に構成されており、第二部は大江健三郎との2日にわたる対談を中心に構成されている。さらに、最後に保坂正康が

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    2024年03月15日
  • 新装版 思考の技術 エコロジー的発想のすすめ

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    大局観を身につける
     短い本。
     生物学の生態学を紹介してゐて、生物の教科書と重なる内容も多い。要するに、生態学的思考とは大局観のことである。だが、みな局所局所にしか目が行かず、全体の体系を知らうとする者はすくない。

     わたしも小説の書きかたについてずっと模索してきて、どうやら闇雲や好きな小説、自己中心ばかりではなく、大局的な見方をしたほうが理解が深まると、さいきん気がついた。だから、なるべくいろんな本を読まうとしてゐる。
     以前読んだ富永健一の社会学も、一種の生態学だなとおもった。

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    2024年02月13日
  • 自分史の書き方

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    人生も折り返し地点だし,ちょっと書いてみようかなと思って手に取ったのですが,まだ早い,というのが正直な感想。まぁ,書くとしたら60歳くらいかなぁ。まだ海のものとも山のものとも分からない人生なので。あと,今の自分には過去に直面する勇気がない。
    しかし立花隆を読むのはおそらく学生時代ぶりなのだが,文章が読みやすくて驚いた。学術文庫らしく結構分厚いのだがするする読めてしまった。調査能力と知識量だけでなく文章力も高かったんだなと改めて感心した。

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    2024年01月10日
  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義

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    立花さんの思想のほんの一角を垣間見せる案内本みたいな印象。自分としては文学と哲学部分が難しかったです。立花さんのエネルギーには圧倒されます。学生時代にちょっとでもこういう刺激に出会えていたらもう少しまともになっていたかも。

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    2023年11月13日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    約40年前に刊行された宇宙飛行士達へのインタビュー。どの飛行士達もスピリチュアルな何かを得て帰っていた。流石の立花さんもまさか中国が月へ有人飛行させるとは想像できなかったのでは。

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    2023年10月14日
  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか

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    題名のテーマについて、多くの著述の中から、文章や考えを抽出そしてまとめた書だった。

    なぜ生きるのかを考えるために
    なぜ人間が生まれたかからしり、
    なぜ死ぬのか、そもそも死ぬとはなんなのか
    そしてそれを知った上で生きるとはなんなのか
    さらにはどう生きていくべきなのか
    そんなことを多くの抜粋された文章から考えさせられた。

    そのテーマについてずっと語るというよりは、いくつかの抜粋されたいくつかの文章を見る感じだったので、関連性はあるけど、それぞれの文章に繋がりはあまりない感じがした。

    でも正解を追い求めるばかりじゃなくて、考えることこそが大切だと思える本だった。

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    2023年09月15日
  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか

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    ネタバレ

    説得力のあるタイトルに引かれて一読
    亡くなった立花さんが何を生や死について考えていたのか、彼が調べた物理的哲学的な側面からの意見はフラットで受け容れやすい内容だった
    キリストの思想にも1部あるが、死が新たな複数の生を産むという事実は、非常に興味深い事だった
    (ミスリードないように念のため、死を求めている訳では無いが)

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    2023年09月15日