猪瀬直樹のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
どこで紹介されていたのか忘れてしまいましたが、気になった本(2023年2月7日に「読みたい」として登録した本)ということもあり、読んでみました。
ちなみに、猪瀬直樹氏の著書を読んだのは、おそらくこれが初めて。
第二次世界大戦の終戦を日本が迎えたのは昭和20年8月15日。
それから遡ること4年、昭和16年8月に、「日本必敗」との結論が、内閣直轄の研究所である総力戦研究所から出ていました。
その結論に至る過程を描いたのが本書。
昭和16年当時、戦争をするにも、経済の発展にも、石油が大きな要素だったわけですが、同年にアメリカからの石油の輸入が断たれた日本は、石油獲得のための新たなルートの確保が必 -
Posted by ブクログ
ネタバレ帝(天皇)に関するあれこれを取材したドキュメンタリー。
皇居を臨むビルの高さが制限されたことやプリンスホテルの名前の由来から
立地場所の由来、天皇崩御の際のしきたりやらオペレッタ「MIKADO」、
ミカドゲームという海外の遊びから御真影の裏話まで
とにかく情報量も取材量も圧倒的で引き込まれました。
とはいえ800ページを超える大作なので読むのには時間がかかりました。
1980年代に書かれた文章ですが古臭いことも全くありませんでした。
今でこそ皇室のスキャンダルも色々と報じられていますが
昔の宮家も放蕩な人が結構いたり大概だったのだなぁと興味深かったです。 -
Posted by ブクログ
落合氏と猪瀬氏がお互いをリスペクトしながらそれぞれの考える日本の未来と求められる思考法を語るという本です。
落合さんの本を読むと、「日本は決して終わった国じゃない」という希望が持てるから好きです。猪瀬さんの文章は初めてですが、『ミカドの肖像』『昭和16年夏の敗戦』といった過去の作品に興味を持ちました。
印象に残ったのは。第二章の「日本の風景」について。
「ドラえもん」の風景が無意識に日本人を縛り付けている。【均一な教育】【年功序列とローン】【マスメディア】という高度経済成長期の遺産を象徴しているのが「ドラえもん」だといいます。
アニメや漫画は日本が誇るカルチャーだと言われていますが、キャ -
購入済み
この国に連綿と続く意識とは
明治維新によって、日本は欧米以外の国で唯一、近代化に成功した国である。それゆえに、長い日本の歴史の中で、近世(江戸時代)から近代(明治時代)への転換は革命ともいえる社会構造の大きな分岐的であったと多くの日本人が考えていると思う(学校で習う日本史もそういう文脈で明治維新を捉えていたような気がする。)。しかし、本書では、日本には古代から変わらない「国の核心」があるという。対談形式で「国の核心」に迫る本書を通じて、学生時代とは異なる視点で日本の歴史を学びなおすことができたと思う。
-
-
Posted by ブクログ
落合陽一さんと元東京都知事の猪瀬直樹さんの対談本。お二人の見識の深さや広さを、熱量を持った議論から理解できる本。
落合陽一さんは学生に、手を動かせ、ものを作れ。批評家になるな。ポジションを取った後に批評しろ。と言っています。手も動かさず者を乱さず、批判と愚痴を垂れ流す。そんな人は山ほどいますが、手を動かしながら語る人は少数派です。
猪瀬さんは戦後の日本をさして、ディズニーランドの中で生きているようなものだと常に語ってきた。それは命神神神の日本は日清日露戦争と言う国名を乗り越えて国を作ってきた。安倍晋三首相が解散の粒に掲げた国難、とは比べ物にならない位の国難を実際に突破してきたのが、明治期の -
Posted by ブクログ
天皇という空虚な中心.日本人のアイデンティティを探究した本.
ただし天皇そのものは語らず,天皇の周囲を取り巻くものにスポットライトをあてそれをとことん探究する.
ジャーナリズムとはこういうことか!と感じざるを得ないボリュームと内容の濃さに圧巻.この濃密さがフィクションを凌駕するリアルの面白さに繋がっている.
この本を手に取ったということ自体、皇族に対する何かしらの独特な観念を持っているということの所作なのかもしれない
時間の都合上第三部はあまり読めなかった.またいつか.
猪瀬氏の他の作品も読もう.
==================================
問い: 日本人一人 -
Posted by ブクログ
1983年の書。
各省庁と民間から集められた精鋭が、日米開戦後の必敗の筋書きを正確にシミュレートしてみせ、それを東條英機が直接聞いたにも関わらず止まらない開戦への流れ。読んでて恐ろしくなるほどの典型的な日本的集団的意思決定プロセス。自分の会社の会議の雰囲気とそっくりで空恐ろしくなった。
東條英機が、単なる小心で忠実な能吏に過ぎない、という評価はもはや定着した感あるが、1983年当時は、センセーショナルだったんだろうか。
東條英機の孫が学校で先生からも虐められたくだりは、泣けてくる。歴代最も人気のない総理大臣だろうが、その時その場で最善を尽くしたのであろう特定の個人に全てを帰するのは、何か -
-
Posted by ブクログ
「公」という言葉を中心に考えを述べた後、自らの取り組みを自伝的に記した本。『昭和16年夏の敗戦』で述べた総力戦研究所の取組を現在のコロナ対応に当てはめ、同じような過ちを犯していることを説明し、その後、「公」と「私」の観点から近代文学を分析している。そして最後に、主として全共闘運動の議長としての活動から、東京都知事を辞職するまでの取り組みを自伝的に述べている。道路公団民営化や参議院宿舎建設阻止に真剣に取り組む熱意に感銘を受けた。抵抗勢力と闘いながら改革を推進していく難しさがよくわかった。
「(コロナ禍)あたりまえだと思っていた日常生活が正面から否定されるなど考えてもみなかったのではないか。だが -
Posted by ブクログ
タイトルに示された「公」という概念を巡って、作家そして政治家である猪瀬直樹がそれぞれのこれまでの活動を振り返りつつ、今の社会で求められる「公」とは何なのかを論じた論考。
新型コロナウイルスの対応で結果として諸外国のような膨大な死者数を出すことは防いだものの、そのマネジメントには批判されるべき点が多々あったのも事実。そうしたマネジメント並びにリーダーシップの不在を出発点として、その不在の源流を探る旅は、日本の近代文学に着地する。日本特有の”私小説”である。日本の”私小説”は得てして一切、公的な世界を切り離された自身の世界観の耽溺に陥る。もちろん、海外文学においても当然、自身の内面という世界観を -
Posted by ブクログ
猪瀬氏というと東京オリンピックの誘致を頑張ったけど不祥事があって退いたという印象と夏の敗戦の印象しかなかったんだけど、小泉内閣で行政改革をやってたり今は大阪府と市の特別顧問をやってたりで力のある実務家だった。
日本では意思決定が密室でなされているから過程が不明でファクトとロジックに基づいているのか検証できない。というよりムードに沿うかたちでファクトもロジックも歪められていったことを総力戦研究所を例に説明している。また、官僚主権の国であることも戦前と変わらない。
公の時間に私の営みがあるという文学だが、三島の自決以降の日本文学は私だけの空間になった。
全共闘時代にマネジメントを学んだ著者。その後