猪瀬直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2013.1.4-2013.1.5
猪瀬直樹氏の本の面白さは、着眼点の良さだけではなく、関係者に対する広範な取材に基づく事実の積み重ねにある。
元号についての誤スクープ、八瀬童子、鷗外と吉田増蔵、終戦後の松江のクーデターなど、いづれも不勉強で知らなかつた事実で興味深く読んだ。
解説を網野善彦氏が書いてゐて、巻末に東浩紀と著者の対談がついてゐるといふのもお得だ。
文体は必ずしも好みではないし、編集も少し甘く、例へば鷗外の墓に名前以外の文字を彫らせなかつた理由など、説得力に欠けると思はれる部分もあるが、一読の価値は充分。ある程度の予備知識がないと面白さがわからないので、若い人には少し手強いかも。 -
Posted by ブクログ
霞ヶ関文学、永田町文学を解体せよ、は面白かった。言葉の力について文字通り考えさせられた。全般的には雑感の寄せ集めという感が否めず、掘り下げが弱い。
また、著者の若年者に対する偉そうな目線は気に障ったが、広い意味での家父の意識の復権を訴える部分は同感だ。
・新憲法で女性に参政権を与えたのはアメリカだが、自国では黒人の参政権は制限されていた。
・場をつなぐ言葉=ファティック
・出版の自由(freedom of press)のpressは取材の自由、報道の自由
・日本の新聞にはスクープはあるが分析がない。
・近代合理主義では哀しさを動員できない。
・管と鳩山への分析は的確。ディズニーランドでの左 -
Posted by ブクログ
祖父、父と続く官僚の三代目として産まれた三島由紀夫は本人も父の命により官僚となるが、半年で退職し作家になる。この本の面白いところは三島由紀夫を官僚家系としての視点で見ている点にある。それから、圧倒的な取材による事実の蓄積により実際の三島由紀夫像が浮かび上がる面白さもある。
絶対にヒットさせたかった長編デビュー作の「仮面の告白」から読み取る三島由紀夫という人間像。三島由紀夫の同性愛に関する考察はとても納得のいく内容だった。
絶頂期に書き上げた名作「金閣寺」三島由紀夫が作家として乗っているだけではなく、人間として、男としてある意味生まれ変わった時期でもあったという新発見は驚きがあった。
そして、壮