猪瀬直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ3月の東京アウトプット勉強会の課題本。
衝撃の言葉で始まる、この本。バルトの「いかにもこの都市(東京の事)は中心をもっている。
だが、その中心は空虚である」という言葉は本質をついているなと。
海外から見ないとこの現象はわからないと思う。
日本の中心の東京が空虚であり、また日本人の心のなかも空虚である。
日本人にとって天皇とはなんだろうか?
明治時代であれば、天皇は神であるという一種の信仰に持ち上げることで、
日本という国を作っていった。
この場合は国(諸藩の統合をするという意味で)を一つにするために天皇中心であれば都合がいい。
ただ戦争が終わり、今は天皇は国の象徴であるということだが、
果たしてそれがどれほどの効果があるのだろうか?
一部の人には非難を承知で言うが、僕にとって天皇家はかわいそうでならない。
人間という扱いを受けず、絶えずゴシップのネタになっている。
常に周りから見られているし、日本人の模範たれと言われている。
天皇の果たす役割は海外では重要かもしれない。
外遊された時に日本という国の良さを天皇家が伝えるのは非常に効果的でもある。
でもあなたにとって、天皇がどのようであるべきなのか?
少なくとも天皇がいてもいなくても自分の人生が変わらない気がするし、
いたとしても自分たちの心のなかは空っぽなのだ。
この本を読んで、アイデンティティというものを再度考えるきっかけになった。
一方で本の中身はというと、猪瀬東京都知事の本を読むのは初めてで、
彼の取材力、描写力はすごいなと感じた。
日本人が知らなかった、
ミカドという言葉が実は西洋のオペレッタですごく有名であるということ、
西武グループのプリンスホテルの土地買収劇、
明治天皇のご真影が実は書かれた物であったなどという事から通して
得られる一連の日本文化論は面白いと言えば面白い。
日本文化に触れるために、今回初めて着物もきた。
それでも僕はアイデンティティの危機まではいかないけど、
自分とは何ぞやと考える。
これは僕にとっての永遠のテーゼなのかもしれないね。 -
Posted by ブクログ
2013.1.4-2013.1.5
猪瀬直樹氏の本の面白さは、着眼点の良さだけではなく、関係者に対する広範な取材に基づく事実の積み重ねにある。
元号についての誤スクープ、八瀬童子、鷗外と吉田増蔵、終戦後の松江のクーデターなど、いづれも不勉強で知らなかつた事実で興味深く読んだ。
解説を網野善彦氏が書いてゐて、巻末に東浩紀と著者の対談がついてゐるといふのもお得だ。
文体は必ずしも好みではないし、編集も少し甘く、例へば鷗外の墓に名前以外の文字を彫らせなかつた理由など、説得力に欠けると思はれる部分もあるが、一読の価値は充分。ある程度の予備知識がないと面白さがわからないので、若い人には少し手強いかも。 -
Posted by ブクログ
霞ヶ関文学、永田町文学を解体せよ、は面白かった。言葉の力について文字通り考えさせられた。全般的には雑感の寄せ集めという感が否めず、掘り下げが弱い。
また、著者の若年者に対する偉そうな目線は気に障ったが、広い意味での家父の意識の復権を訴える部分は同感だ。
・新憲法で女性に参政権を与えたのはアメリカだが、自国では黒人の参政権は制限されていた。
・場をつなぐ言葉=ファティック
・出版の自由(freedom of press)のpressは取材の自由、報道の自由
・日本の新聞にはスクープはあるが分析がない。
・近代合理主義では哀しさを動員できない。
・管と鳩山への分析は的確。ディズニーランドでの左翼の原論と友愛という言葉遊び。黙契。
・底の浅い誠実さが一番迷惑。
・起さえあれば改革はスタートできる。
・人生すなわち生活は縦割りではないし、頭の中も縦割りではない。
・家長の意識
・読み聞かせは心の脳を育てる。
・25年前は古典。