猪瀬直樹のレビュー一覧

  • さようならと言ってなかった わが愛 わが罪

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    涙なくしては読めない。

    あの東京五輪誘致の舞台裏での猪瀬家族の闘い。
    この作品は、猪瀬さんの奥様•ゆり子さんへのレクイエムであり、“素人政治家”の反省文でもあるんだろう。

    しかし、この作品が私の心を震えさせたのはそこではない。

    猪瀬直樹が生み出してきた作品は何がっても否定出来ない後世に残る名作ばかりだ。
    『天皇の影法師』『昭和16年の敗戦』『ミカドの肖像』などなど。

    この作品はこれらの名作の“行間”が埋まって行くような感覚になるのだ。
    作品に“裏舞台”は必要ないという意見もある。
    きっとそれは正しい。

    しかし、舞台裏が分かって通われる血もある。


    名作の“行間”にゆり子さんがいた。

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    2014年11月03日
  • 欲望のメディア

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     今、少し話題の都知事の作第2弾を読む。これは面白いノンフィクションだった。TV業界の黎明から90年初頭に至る興亡&攻防を、俗視点で記述。高柳博士の話などは、まさに泣けるもの(全然世代も違い、本書を読むまで博士のことはほとんど何も知らなかったが)。それほど小難しい言葉や言い回しもなく読みやすいし、ネタの深度もあるし。
     3部作の最後とのことなので、前2作も読みたいところ。

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    2013年12月06日
  • 言葉の力 「作家の視点」で国をつくる

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     今考えるとすごい速度で出版されたんだな。

     3.11以降の政府の動きなんかをベースに、東京都の副知事が世界と渡り合える、あとマスコミと渡り合える「言葉の力」について書いてる。ということは、東京都が進めている、言葉の力を陶冶するプロジェクトの紹介でもあるわけです。

     自分の考えを伝える技術、って云うけども、本書に書いてある程度の能力であれば在野にいっぱいいる程度の人材だと思うのです。顧みれば、まぁだいたいはまともに「正社員」とか「公務員」とかやってない人々で、このくらいの空間把握や、情報伝達の技術を持っている人はいくらでもおる。
     問題は、そういう人がまともに今の世の中で公務員をやっ

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    2013年07月04日
  • 決断する力

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    東京都副知事が、様々自体に対処した様子を書き記した価値ある一冊。

    組織を率いる人や、即決即断が必要なポジションにいる人は一度読んでおいて損は無いと思う。

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    2013年04月21日
  • 欲望のメディア

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    20年以上前に書かれた本書であるが、中身は未だ色褪せず。
    「ミカド」シリーズの最終作。
    現代を鋭く見透かしている。名著。

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    2013年03月16日
  • 決断する力

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    緊急時に前例にとらわれず迅速に対応することの大切さ。
    そのおかげで救われたひとたち。なかなか勇気をだせないもの。
    いまも現実にある問題に闘いながら世の中を良くしようとおられる猪瀬さんにエール。

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    2013年01月20日
  • 言葉の力 「作家の視点」で国をつくる

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    この本を読んで猪瀬都知事のイメージが随分と変わりました。小説家としての語り口は洞察が鋭く、都知事としての知識バックボーンの骨太さを感じました。


    ”国民ひとりひとりが「プランナー」になってほしい。”

    という言葉からは、地域づくりに関してそのまちの構成員に主体性を求めている猪野瀬氏の姿勢が伝わってきます。


    ”アメリカ人は思いつきでなんでも書く。日本人は困ると白紙回答。” 

    なるほど、確かにこれは僕の留学経験からも納得させられる事です。恐らくその背景には、「正しい解はひとつであり、それ以外の回答を書いても恥をかくだけ」という意識が自然と日本の教室文化から醸成されてしまっているのだと思い

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    2013年02月23日
  • 天皇の影法師

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    昭和天皇の崩御前後の、妙な空気は体験している。連日のご容態
    報道、日に何度も行われるバイタル・データの発表。行き過ぎた
    自粛ムードはCMの「お元気ですか?」の台詞までを消した。

    そして、故小渕恵三が掲げた新しい元号「平成」の文字。

    本書では大正天皇崩御の際に起こった東京日日新聞(現・毎日新聞)
    の元号誤報事件が、晩年の森鴎外が執念を見せた「元号考」に繋
    がって行く。

    新元号は光文。東京日日新聞はどこよりも早く新元号を報じた。
    しかし、蓋を開けてみると新元号は「昭和」に決まっていた。

    世紀の大誤報と言われる事件はいかにして起きたのか。その後の
    東京日日新聞社内の対応が詳細に綴られている。

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    2017年08月18日
  • 解決する力

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    石原新党」や「尖閣諸島購入問題」、「東京電力とのバトル」、「オリンピック招致」、「災後社会のネットワークづくり」など、東京都のマネジメントに絡む出来事をネタに、問題解決力を磨く考え方、行動の仕方、強いメンタルの保ち方などをわかりやすく説く!

     ◎「その日までが勝負」と「その日のみの勝負」

     ◎改革とは具体的な数字を示すこと

     ◎決断は見切り発車で

     ◎ツイッターがつないだ奇跡の絆

     ◎日本人に足りない言語技術力

     など、世の中の最前線で闘ってきた著者ならではのメッセージが満載。ヒット作『決断する力』に続く、臨場感あふれるビジネススキル読本です。

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    2012年12月17日
  • 東京の副知事になってみたら(小学館101新書)

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    ふと、都知事選を前にして、なんとなく手にとってみました。
    で、なんでしょうこの、「地に足の着いた信頼感」は。

     「東京というこの大都市をどう成長させるか、これは東京都の仕事である。」

    といったことを、さすが道路公団民営化を成し遂げただけあって、
    非常に説得力を持った論旨で、様々に展開されています。

     「弱者対策、とくに雇用対策を解決しなければいけない。
      バラマキ減税ではなく実際に必要な資金を提供したり
      職業訓練をしたり、積極的な施策が必要なのだ。」

    至極納得出来る話で、「釣り方を教えるので、魚は自分で釣ってくれ」と言う、
    以前に麻生さんも仰っていた「自立自助、天は自ら扶くる者を

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    2012年12月11日
  • 言葉の力 「作家の視点」で国をつくる

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    ひさびさに自分の中に変化を起こしてくれる刺激的な本にであった。
    言語技術、日本の教育の中で不足している部分。これをいかに養うか。
    自分も特に不足している部分であることから、これを機に心がけていきたい

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    2012年11月21日
  • 決断する力

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    猪瀬直樹さんの副知事としての取り組みがよくわかる本。
    自分で自分を助ける「自助」をベースに、個人がともに助け合う「共助」、公的支援の「公助」の三要素を重ねていくのが今後の社会の方向性。
    公助には限界があるので、余裕ある企業・組織が少しづつだしあって助け合うことが大切(共助)

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    2012年11月14日
  • 決断する力

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    筆者の本は初めて読んだ。

    今まで、道路公団か地下鉄のおじさん(失礼!)ぐらいにしか思っていなかった。
    が、この本を読んで理路整然とした著述の仕方はわかりやすく、読んでいて気持ち良かった。

    「東日本大震災以降は、戦後ではなく災後。われわれは、リスクと向き合い、自分たちの責任で国難を乗り越えていかなければならない。」には共感した。

    12/10/86-99

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    2012年10月07日
  • ミカドの肖像

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    欧米にはミカドゲームなるものが存在するという。ミカドという音楽バンドへの取材から出発し、いかに堤一族が西武王国として、プリンスホテルを築いていったか、皇族との関係、三島由紀夫までの洞察と壮大かつ世界的な調査に基づく歴史像を明らかにしている。猪瀬直樹の調査力に驚く。

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    2012年09月10日
  • 決断する力

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    震災直後の瞬発力的な判断、決断が必要だった時の行動や考え、また、その他東京に関連したて問題視事柄に対する行動や考えが述べられていた。

    震災直後は、私も猪瀬さんのツイートにお世話になったし、述べられている内容は共感する所ばかりだった。

    趣旨とは異なるが、政党の長でしかない"首相"と民に直接選ばれた大統領や知事との違いの大きさも感じさせられるなど、政治にも興味を持たさせられる一冊だった。

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    2012年05月29日
  • 東京の副知事になってみたら(小学館101新書)

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    臨場感溢れるダイナミックな描写で現在の東京さらには日本の問題点が非常によく分かります。震災後の今、猪瀬氏のような新しい日本のビジョンが描ける人物こそ必要なのでしょう。色々勉強になります。直販で購入したので立派なサイン入り!

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    2012年02月06日
  • 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第6巻 土地の神話

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     私を猪瀬ファンに変えた作品です。

     この著作を端的に言えば、「五島慶太伝」+「東京都市開発論」その比率、3:2。
     前編である『ミカドの肖像』に比べて扱ってる事件が古いものが多いので、その辺の取っ付き辛さがあるかもしれませんが、『ミカド』より文章が上手だなあという印象です。続編扱いですが、単独で呼んでも十分楽しめます。
     資料の引用の仕方も信頼性が高いので安心して読めます。「日本の鉄道史」と「イギリスの都市計画史(田園都市=Garden City)」という一見相容れない要素を結びつけるという発想の素晴らしさには目を見張るものがありますが、その両方に興味がないと結構なボリューム感があるの

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    2012年02月02日
  • 言葉の力 「作家の視点」で国をつくる

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    仄かに、著者の自慢話めいているところはなきにしもあらずだが、東京都の2枚看板である作家政治家の一人として、「言葉の力」がヒトとしての基本だよという信念を熱く語る。

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    2018年10月14日
  • 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第5巻 ミカドの肖像

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    天皇制について、というと今の日本人は近寄りがたい雰囲気を感じるかもしれない。
    学校教育では天皇制や戦争について学ぶことはないし、天皇というと(ネット含む)右翼左翼の激しい罵り合いレッテルの張り合いにうんざりしていることもあってつい避けてしまう。

    しかしこの本は数々の興味深いエピソードで構成されており、とても刺激的で面白く読める。
    天皇制とはこうであるとか天皇制は良いか悪いかといった話は出ない。
    天皇制について多角的な視点からのルポタージュである。
    しかし本書によって、天皇観や日本観に新たな一面がみえることは確実で、発売後25年たった今でもその魅力は色あせることがなかった。

    しかしこういうが

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    2012年01月19日
  • 言葉の力 「作家の視点」で国をつくる

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    2013年2冊目。

    再読だったが、改めて、「こんな教育受けてみたかった!」と思う事例が満載。
    世界基準に置いていかれていることを強く感じる。
    今からでは遅くはないと、言葉の力の強化に努めたい。
    どの仕事であれ「言葉の力」が必須であることが分かった以上、
    あらゆる仕事に就いてゆく子ども達を育てる教育者こそ、
    本書を読みとおして欲しい。
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    2011年58冊目。(2011年12月15日)


    「感性とはすなわち論理なのだ(p.140)」

    直感的に物事を捉える背景には、それまでの人生経験や歴史の中にリンクする部分がある。
    過去のどのエピソードや言葉にリンク

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    2013年01月03日