猪瀬直樹のレビュー一覧
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先日、トーキョーの福都知事になった猪瀬氏の本です。
星5つじゃ、足んないや。
でも、「日本人なら読むべし」とか、下らん事は言いません。
「たまたまこの島国に生まれたから、日本語使ってますけど?」って人、是非どーぞ。
「原爆しょうがないって」とか、「年金データ無くなっちった」とかが報道されてはいる。
でも、そういった事柄の本質的な原因が一体何処にあるのか、何も究明・解決されないままニュース=雰囲気としてナガサレてる。メディアが本来の機能を果たせてない。
ホントはさ、「原爆」の意味云々じゃなくて(勿論、戦争兵器として逸脱した大量「虐殺」兵器である事、その悲惨さは今後も問題として扱われるべきだけど)、「なんでアメリカと戦ったのか」っていう根っこのとこから整理・情報収集して、個人として認識していないと、今起きている全ての問題が曖昧になっちゃうんじゃないの?
なんだか、「原爆」っていう言葉が、思考や文脈、議論を断絶して封印する、呪いの言葉みたいになっている気がする。
日米戦発生の原因と、年金問題発生の原因は、造作もなく同じ理由で繋がるんだよね。
どんだけ一生懸命に働いて、子孫残して死んだとしても、知ろうとしなかった無責任さはつきまとう。
自分が何者か、人間が何なのか、思春期終わっても悩み続けるのが自分らしさだと感じる方、是非どーぞ。 -
購入済み
今の基準だと、、、
少し古い作品で前半は一話完結とするには無理があったが、後半のしあわせ教は連続ものとなり安心して読めるようになった。力量のある原作者がいるというのは作画担当にとって重要ですね。昨年、阿部寛主演のキャスターというドラマに似た雰囲気でした。こちらが元祖ですが。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今年(2026年)の夏、映画『開戦前夜』の原案となっているというので、映画の理解のために読んでおいた。 猪瀬直樹の著作など何十年ぶりだろう……。いや、名前は当然知っていたが、雑誌の中のコラムや論評を読んでも、書物としてまとまったものを読むのは、ひょっとしたら初かもしれない。
往年の読みなれた経済書、啓蒙書、ノンフィクションものの筆致、それこそ立花隆や、城山三郎らを彷彿させるようで、懐かしい気がした(奇をてらわないしっかりした文章、展開。安心して読める)。
それもそのはず。本書の初出は1983年だというから、そもそも昭和の作品だ。それが、2010年に改めて見直され、巻末に石破茂(当時自民党政調会長)との対談も掲載されている。防衛大臣歴任後、野に下ってからの立ち位置の石破だったが、防衛、安全保障オタクと評されていたので、その意味では本書の巻末対談としては適任だったろう。
というか、その2010年や、2020年に新版として再出版、そして2025年に映画原案として再注目されている経緯から、本書の存在価値を探ることができそうだ。
2010年は、自民党が野党に転落していた時期。まだ東日本大震災前ではあるが、民主党によるリーダーシップに国民が疑問を抱いていた時期だ。2020年は、いわずもがな、コロナ禍が世界を覆い、先の見通せない時代だった。
高度経済成長を経て、戦争が忘れられつつある時代に、組織論として太平洋戦争前夜を描いた著作が、民主党の決められない政治に異を唱えるように、意思決定のなんたるかを問う意味で見直され、そしてコロナ禍の2020年は、溢れるデータを活かせない現状と曖昧に責任の所在を明確にしない世相を糾弾する意味で、危機管理の観点から再注目されたのは非常に面白い。
そして、今。というか、昨年(2025年)に新版が出て、NHKでドラマ化される原案となり、そのドラマを劇場映画用にしたのが今年。戦後80年という記念の年だった昨年ということもあるが、いわずもがな地政学的な地球規模の俯瞰が改めて求められる時代に突入した今、世界を相手に戦った当時の日本の在り方を見直す意味で、本書に改めて脚光が当たっている、その構造が実に面白い。
ある意味、いくつ危機を経てこようとも、日本意思決定や危機管理のネイチャーは旧態依然で改善されておらず、いつまでたっても問題視されるのは、「正しい予測が存在したのに、なぜ組織はそれを採用できなかったのか」という点にあるという指摘か。
映画を観ての違和感は、その「なぜ」を、単に「空気」という曖昧なものに矮小化して伝えようとしていた点だった。猪瀬直樹の原案の書でも、そういう論考だったのかと思ったが、さにあらず。読んでよかったと思った。
NHKは、そうした安易な結論、というかフワッとした印象をを国民に植え付けておけば良いと考えたのか、実に底浅いドラマだった。それを映画に仕立てあげたところで、その本質は変わっておらず、その一歩先を突き詰めようという気概を削ぐような、お涙頂戴な物語にしているところに、逆に恐ろしさも感じるくらいだった。
それは、映画を観た自分の周りが、「空気」だ「同調圧力」だと、さも原因を特定できたかのように、腹落ちさせていることに危機感を感じるからだ。それこそ、そう理解しておくのが良いのだろうという空気を読んだ上での感想、レビューに過ぎず、まんまとNHKの大本営発表を鵜呑みにした思考停止の証左ではなかろうか。
本書にもある。
「決断の内容より”全員一致”のほうが大切だったとみるほかなく、これがいま欧米で注目されている日本的意思決定システムの内実であることを忘れてはならない。」
皆と同じ感想を述べる。これで良し、というところから、もう一歩踏み出さないとね。
映画及び原案の本書で得られた知識としては、東条英機の人物像の印象が塗り替わったことか。
本書の指摘にこうある。
「日米開戦の原因を「東條」という一人の悪玉に帰するのは、あまりに単純すぎる話である。しかし勧善懲悪の図式は、いまだにひとつの常識である。」
学びの多い一冊だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ特に今のご時世、戦争やそれに至る政治プロセスといったものについて考えさせられる作品。
開戦に至る経緯について、世の中で言われる「常識」的なものとは異なる観点を与えてくれる。「軍部の暴走」「東條首相の判断」といった簡単な理由では片付けられない過程が見えてくる。昭和天皇の「虎穴に入らずんば虎児を得ず」の判断や、東條首相就任前の閣議決定、形式だけの御前会議や統帥部と軍部の縦割りなど、これまであまり知らなかった事実もあり、大変勉強になった。世の中が全体的に開戦ありきという雰囲気だったのかと思っていたが、当然そんなこともなく、当時も様々な意見があったし、今回取り上げられている総力戦研究所のような取組もあったはずなのに、なぜああいった経緯を辿ったのか、これからも考えていく必要がある。 -
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いま、『ペルソナ』という三島由紀夫=平岡公威一家の歴史探訪に即した本を読んでいる。猪瀬直樹の書いた大長編であるが非常に面白い。読み応えがあるのだ。三島由紀夫を書いた本は数多あるが、どうしても難解な文章に突き当たる。殊更に難しく書いた評論が多いなかで『ペルソナ』は総じて難解なところはないし、大げさな物言いもない。
明快で説得力のある筆致が、読み進む内に水のような力が、ひとつひとつ納得するに足りる文章の行間にみられるのだ。三島由紀夫の本を読む時、書かれている内容に、一体何を言おうとしてるのか? 理解に苦しむ箇所が随所にみられる。
それは、私の理解が浅く薄っぺらなものからきているのか? 若い頃から今までそう思っていたのだが、彼の生い立ち、幼年期、中高生期等を知り得なければ理解できないことが判る。これだけ見事に、詳細緻密にしてユーモラスも混じえて大長編を書き上げた著者には敬服する。
この本が書かれたのは2001年だ。24年経っている。当時、本のタイトルくらいは目にしたと思うが買わずにいた。いま、72歳で読んでいることに『遅れてきた青年』を感じるのだ。 -
Posted by ブクログ
独り歩きする軍部のまとめ役として、そして天皇への忠誠心の強さ故に戦争を阻止することを期待され、突如総理に任命された東条英機。ここら辺は全く知らないくだりだったので勉強になった。
結局、総力戦研究所の導き出した結論「日米戦びおける日本必敗」はあくまで仮説でありやってみなければ分からないと一蹴され、結局シナリオ通りに負けた日本。満州絡みで世界各国から非難され始めた辺りから既にこの運命が定まっていたように思えるので、必敗シナリオが出ていたところでどうにもならなかった気もする。では戦う前に満州を捨てて降伏していたらよりよい未来が訪れていたのか?は正直誰にも分からないし、微妙なラインだとも思う。
極東軍事裁判は知ってはいたが、話の噛み合わなさやアメリカ側の思惑が興味深かった。やはり見せしめ裁判だと思った。敗戦国に口無し。