猪瀬直樹のレビュー一覧
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先日、トーキョーの福都知事になった猪瀬氏の本です。
星5つじゃ、足んないや。
でも、「日本人なら読むべし」とか、下らん事は言いません。
「たまたまこの島国に生まれたから、日本語使ってますけど?」って人、是非どーぞ。
「原爆しょうがないって」とか、「年金データ無くなっちった」とかが報道されてはいる。
でも、そういった事柄の本質的な原因が一体何処にあるのか、何も究明・解決されないままニュース=雰囲気としてナガサレてる。メディアが本来の機能を果たせてない。
ホントはさ、「原爆」の意味云々じゃなくて(勿論、戦争兵器として逸脱した大量「虐殺」兵器である事、その悲惨さは今後も問題とし -
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これまでの昭和歴史認識を覆すほど、インパクトのある一冊だ。
これまで散々日本がなぜ日米開戦に至ったのか? 当時の政府、軍、国民は何を感じ、何に向かっていたのか? について語られる機会、書籍はあった。
しかし、猪瀬直樹氏の分析力、調査力、表現力は我々の認識に向かって破壊力を持っていた。
まさにそこが本書の醍醐味である。
「日本は必ず敗ける」、「それは机上の空論でしかない」
そう言って我が国は米英との全面戦争に突入した。
昭和16年の夏にあらゆる分野から専門知識を持った30歳代の若者「総力戦研究所」という組織が政府直轄で招集されていた事実にまず驚く。
そしてもし米英と戦争に陥ったら? の仮設で -
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終戦記念日に戦争関連の本が読みたくなるという人は多いのではなかろうか。あるいは、読むことを自らに課す、儀式的に読もうと努めるなど。私も、その一人だ。そして本書はそうした気分に適した一冊だ。
昭和23年とは、東京裁判における判決、処刑が行われた年だ。その日付に関する奇妙な一致が本書のいう暗号になる。詳述はしないが、GHQの戦後統治の仕掛けとして十分考え得る話だと思うし、その処刑前夜の物語、いや日本国憲法草案づくりからのストーリーにおける筆力、読み手を引き込むディテールの精度は流石に猪瀬直樹である。
謎かけの答えはネタバレになるので書かない。しかし、その狙いである「天皇の処刑回避」と引き換えに -
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どこで紹介されていたのか忘れてしまいましたが、気になった本(2023年2月7日に「読みたい」として登録した本)ということもあり、読んでみました。
ちなみに、猪瀬直樹氏の著書を読んだのは、おそらくこれが初めて。
第二次世界大戦の終戦を日本が迎えたのは昭和20年8月15日。
それから遡ること4年、昭和16年8月に、「日本必敗」との結論が、内閣直轄の研究所である総力戦研究所から出ていました。
その結論に至る過程を描いたのが本書。
昭和16年当時、戦争をするにも、経済の発展にも、石油が大きな要素だったわけですが、同年にアメリカからの石油の輸入が断たれた日本は、石油獲得のための新たなルートの確保が必 -
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ネタバレ帝(天皇)に関するあれこれを取材したドキュメンタリー。
皇居を臨むビルの高さが制限されたことやプリンスホテルの名前の由来から
立地場所の由来、天皇崩御の際のしきたりやらオペレッタ「MIKADO」、
ミカドゲームという海外の遊びから御真影の裏話まで
とにかく情報量も取材量も圧倒的で引き込まれました。
とはいえ800ページを超える大作なので読むのには時間がかかりました。
1980年代に書かれた文章ですが古臭いことも全くありませんでした。
今でこそ皇室のスキャンダルも色々と報じられていますが
昔の宮家も放蕩な人が結構いたり大概だったのだなぁと興味深かったです。 -
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落合氏と猪瀬氏がお互いをリスペクトしながらそれぞれの考える日本の未来と求められる思考法を語るという本です。
落合さんの本を読むと、「日本は決して終わった国じゃない」という希望が持てるから好きです。猪瀬さんの文章は初めてですが、『ミカドの肖像』『昭和16年夏の敗戦』といった過去の作品に興味を持ちました。
印象に残ったのは。第二章の「日本の風景」について。
「ドラえもん」の風景が無意識に日本人を縛り付けている。【均一な教育】【年功序列とローン】【マスメディア】という高度経済成長期の遺産を象徴しているのが「ドラえもん」だといいます。
アニメや漫画は日本が誇るカルチャーだと言われていますが、キャ