猪瀬直樹のレビュー一覧
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ネタバレ著者が東京都副知事時代の成長戦略が語られている。一番印象に残ったのは活字離れ対策。外国に売れるすばらしい技術があっても、対話ができなければビジネスにならない。論理的な対話技術が必要である。
「活字離れ対策とは、読書力・対話力・言語力・歴史認識、その全体をいかに再構築するかということ。(本文より)」
(論理的か否か)
1.フィンランドの小学校で
相手の言うことが分からなければ、おかしいとか間違っていると攻撃する前に、どういうことなのか?どうしてそう考えたか?教えて下さい、というべき。分かり合えない状態から自分と相手との間に理解を形成してゆくコミュニケーションが対話なのだ。(北川達夫氏)
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都知事選に立候補した現副都知事である猪瀬氏の本。副都知事としての経験から学んだ内容が述べられているが、少し3.11後の危機管理のことに偏り過ぎている感がある。タイトルから期待した内容とにギャップがあり残念。ただ、1)人口減でジリ貧になるのを座して待つより、日本のインフラ技術で海外市場に打って出る、2)100万キロワット級の天然ガス発電所を東京に創るプロジェクト、3)自助、共助、公助の概念、以上の3点には共感出来る。 また本中で紹介されている氏の本、『昭和16年夏の敗戦』が、どうしても読みたくなった。石破氏の本でもかなりの良本として紹介されていた。実際の敗戦は20年だが、既に開戦前の16年には、
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著者の講演会に行った際、サイン目当てで買ってしまった本。
自分は生まれてから言葉を選択する重要性など考えたことがなかったし、この本を読んだ当初もさほど感銘を受けなかった。
だが、この後著者が過去に書いた「昭和16年夏の敗戦」という本を読んで考えが変わった。著者本人が言っていたことなのだが、30年近く昔の本にも関わらずその文体からは全く古臭さを感じなかったのだ。それは、著者が執筆当時に流行の表現を用いずに適切な言葉を選びながら本を記した成果なのだという。
結果的に、言葉を選ぶことの重要性を思い知らされてしまった。
僕のように言葉を全く意識していない人ほど、読んだ方がいい本だと思う。 -
Posted by ブクログ
2010年「消えた高齢者問題」から、「孤独氏」や「無縁社会」という言葉が、メディアで取り上げられた。
地域コミュニティーを再生するには、生きた言語空間が必要ではないか。自分の悩みを語り合う空間や、人生を語り合う空間、人間同士が深いコミュニケーションをとる場のことだ。
こういった言語空間が失われたことが、無縁社会の背景にあるような気がした。
また、2011年の東日本大震災後、東北に送られる言葉が軽いように感じて仕方がなかった。被災した東北の人々には言葉に力があった。しかし、海外のチームに所属する選手からのCMメッセージは力がなかった。
このような思いから、東京に生きた言語空間を復活させるにはどう