白石朗のレビュー一覧

  • ドクター・スリープ 下

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    恐怖小説では無いな~。でも、面白かった。
    シャイニングの続編だけど、ダニーの話として独立した物語
    だと思う。
    続編として、自分が思うのは何かの理由で「オーバールック」が再建されており、そこへダニーが行って悪霊達と対決するような話が読みたかったな~。

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    2019年11月30日
  • 怪奇日和

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    ネタバレ

    あとがきで、作者が愛する中篇小説は「どこをとっても必要不可欠、いっさいの無駄がない。」と書かれてましたが、正に、これに納められている4つの中篇がそうだと思いました。全てがテイストの異なる、怪奇幻想の要素もあるのですが、人間ドラマとして、考えさせられつつ、楽しく読ませていただきました。   

    「スナップショット」は、不思議なカメラの登場でホラーに展開するかと思いきや、主人公とシェリーのやりとりが、悲しく展開されるのが切なかったです。

    「こめられた銃弾」。久々に、結末を読者の想像に委ねる小説を読みましたが、この終わりかたが、ものすごく怖い、が、絶品だと思いました。二つの異なる恐怖が同時に迫りく

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    2020年04月23日
  • 11/22/63(中)

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    ネタバレ

    上巻では、死を目前にした友人から頼まれた勢いで過去に戻り、歴史の転換点であるケネディ暗殺を阻止して、世界に平和を取り戻すための行動をとることにしたジェイク改めジョージの心情にどっぷりはまってしまった。
    しかし、間をおいて中間を読むと、「マジですか?」って気持ちがふつふつと…。

    だって離婚は不本意だったとして、やりがいのある仕事があり、多分友人だってアル以外にもいただろうし、あるの見世以外にも行きつけの店はあっただろうし…。
    そういう現在の生活のすべてを捨てて、見知らぬ世界で人殺しをする?
    それが世界のためだと言われても。

    至る所たばこの煙が立ち上っているような世界で、人種差別は甚だしい

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    2019年11月19日
  • 11/22/63(上)

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    ネタバレ

    アメリカ人はリンカーン暗殺とケネディ暗殺について語るのが好きだなあと思う。
    まあ、日本人が本能寺について語るようなものか。

    ケネディが生きていたら世界は今とは違っていたはずだ。
    そう信じている友人アルに、死期が迫っている自分の代わりに過去へ行って、ケネディ暗殺を阻止してほしいと頼まれるジェイク。
    ワンアイデアでこれほどの超大作。
    けれど、全然無駄な部分がない。

    その「穴」は、どういう理屈で過去と繋がっているのかはわからない。
    ただ、毎回同じ場所同じ時間に戻されるので、過去に対応すること離れてくると比較的簡単だ。
    ただし、一度現代に戻ってから過去に来ると、全てが振出しに戻っていることになるが

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    2019年11月05日
  • 死んだら飛べる

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    これたぶん「トワイライトゾーン」で見たよね、と思われるマシスン『高度二万フィートの悪夢』は、やっぱり秀逸だなあ。

    筒井康隆『五郎八航空』も入れていただきたいところ。

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    2019年11月05日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという画家の絵から、17人の作家たちがそれぞれの物語を紡いでいく、いっぷう変わった趣向の短編集。

    文章に合わせた絵ではなく、一場面を切り取った絵から背景にある物語を想像するというのは、なかなか興味深い。皆それぞれ個性的で、そこまで想像の世界を広げていくのかと驚く。
    知っているのはキングとキャロルオーツくらいだったが、大御所キングの作品は絵そのままという感じでいちばん凡庸だった。
    自分ならこの絵からどんな物語を作るだろうと、読む前に考えるのも楽しかった。

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    2019年10月02日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    ネタバレ

    エドワード・ホッパーの絵画を基に、17人の作家が想像を膨らませたアンソロジー。編者はローレンス・ブロック。海外小説通の方ならご存知なのかもしれないが、ぼくはスティーヴン・キングとローレンス・ブロックしか知らなかった。好きな作品も、どうだろうと思う作品もあったが、嫌いな作品はなかった。アンソロジーでは稀有なことだと思う。そして一緒に収録された絵画も素晴らしかったが、これを観て1本の小説を書き上げてしまう作家たちの才能に、ただただ敬服した。

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    2019年08月11日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという画家がいる。現代アメリカの具象絵画を代表する作家で、いかにもアメリカらしい大都会の一室や田舎の建物を明度差のある色彩で描きあげた作品群には、昼間の明るい陽光の中にあってさえ、深い孤独が感じられる。アメリカに行ったことがないので、本物を目にしたことはないが、アンドリュー・ワイエスと同じくらい好きなので、ミュージアム・ショップでカレンダーを買って部屋の壁にかけている。

    深夜のダイナーでカウンターに座るまばらな客を描いた「ナイトホークス」に限らず、ホッパーの画には、その背後に何らかの物語を感じさせられるものが多い。作家のローレンス・ブロックもそう考えた一人だ。彼は、これは

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    2019年08月07日
  • ミスター・メルセデス 上

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    (上下巻あわせた感想です)

    2009年4月、とある市民センターで催された就職フェアにて、職探しをするために並んでいた大勢の人たちの列にメルセデス・ベンツSL500が突っ込み、多数の死傷者を出す事件が起こります。
    犯人は逃亡し、未解決のまま事件から1年が経過したある日、当時捜査に携わり、今は退職して「元」刑事となったホッジズの元に、犯人である「メルセデス・キラー」ことブレイディから、自身が犯人であること、そしてホッジズを挑発する内容の文章が書かれた手紙が届きます。
    妻と別れて生きる意味を見出せなくなっていたホッジズですが、この手紙を見て刑事時代の猟犬魂が蘇り、犯人を独力で捕まえるべく、警察を頼

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    2019年04月30日
  • チップス先生、さようなら

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    駄洒落が好きで人気の主人公のチップス先生。その穏やかな性格の裏には考え方を曲げない骨太な面がある。敵国の戦死者を悼んだり、やり手の若き校長と喧喧諤諤やりあったり。臨時で校長を何年か勤めたが、やっぱり教師が好きな生き方。幸せな生き方の見本のようだ。2019.4.2

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    2019年04月02日
  • ミスター・メルセデス 下

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    やっぱキングはすごいわー。
    猛毒で死にかけてる描写の直後に、ものすごい具合が悪くなったのは、本にひきずられたかと思った…

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    2018年12月27日
  • ミスター・メルセデス 上

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    霧雨の降る夜明け前、求職者の行列に車が突っ込む。残ったのは多数の死傷者。退職した元刑事は犯人からと思われる手紙を読むと、消えかけていた刑事魂が燻り…燃え始める。
    犯人と刑事の生活や心情が並行して表れる。対立する両者の内面を感じながら読み進むのは面白い。
    犯人が次に起こす行動は??

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    2018年12月18日
  • ファイアマン 下 THE FIREMAN

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    読み始めて、余裕がなくてしばらく寝かせてあったけど、再読しはじめて上巻後半から久しぶりの一気読み。感染者たちが寄り添ってコミュニティを構築し、平安を手に入れたと思ったら、あっという間に崩壊していく様が、ほんとに恐ろしかった。正義に取り憑かれた人たちのなんと恐ろしいことか、終盤でも思い知らされるが、悲しいけど未来を感じさせる結末なのが救い。ミストのおばちゃん思い出しちゃった。J・K・ローリングやマーサ・クインが登場するのが面白い。映画「ピクセル」におけるマーサ・スチュワート的存在感。

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    2018年11月26日
  • チップス先生、さようなら

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    ネタバレ

    あなたはこの学校、先生というもの。

    涙が浮かんだ。学校を体現する教師、あるひとつの理想の教師像。愛にあふれている。効率だけでは見えない、教育者の姿。時代が変わっても、変わらないものの価値。本当に学校で教えるもの、教師が目指す姿のひとつが、この物語に描かれていると思った。

    チップス先生は、見送る人である。学校の先生は、毎年新しい生徒を受け入れ、また送り出す。それ以上に、チップス先生は、妻を、生まれた子供を、同僚を、校長を、たくさんの男の子たちを見送った。去る者は日々に疎しというけれど、チップス先生はいつまでも彼らを愛している。その、一番輝かしい姿で覚えている。

    イメージする、憧れる、英国の

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    2018年08月13日
  • 見知らぬ乗客

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    同性愛的な空気、エディプスコンプレックス
    母親を女性の理想・幻想とする雰囲気もあるが、
    独善、偏執、執拗、鬼気、狂気
    勝手に過度な共感愛情愛着、歪み狂った感情を
    スマートに凶暴にあいてに流し込み、ぶつけ
    自身の破滅だけではなく、相手の破滅も
    愛ゆえに呼び込んでしまう、身勝手への不愉快さ。
    巻き込まれ、追い込まれ、抗いながらも
    狂気の世界に踏み込んで、泥沼から抜け出せず
    ズブズブと深みに入り込み、破滅へ向かう苦しさ。
    ラストは本当にこれまでの世界がボロボロと崩れ落ちて
    行くような感覚を覚えるが、
    どこで、どの時点で、どうすればよかったのかではなく、
    出会わなければよかった、出会ってしまった時点で

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    2018年02月06日
  • チップス先生、さようなら

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    子供(中2)が学校で読むのに良い本が無いかと家内に相談され、ふと目に付いたのがこの本。やはり子供は興味ないみたいだけど、自分で読むことにした。
    老人を主人公にした物語として、今流行の”白い犬とワルツを”と2重写しになるとことも多い。あまり大きな盛り上がりも無く、同じように淡々と話が進み、最後は主人公が亡くなってしまう。
    では、どちらが・・・といえば、私としてはチップス先生ですね。どこが違うというわけではないのですが、どこかに残る暖かさが、本書のほうが多い感じがする。

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    2017年11月16日
  • 11/22/63(下)

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    1963年11月22日のケネディ大統領暗殺を阻止するために、タイムトラベルする話。主人公の男性が1950年代末から1963年の目的の日までの数年間の人間関係や生活の様子がメインで描かれる。現代社会を知っている状態で1950年代で過ごすのはツライのではないかと思ったが、昔のほうが居心地がよかったりするのかなと思ったりもした。タイムトラベルものは好きなジャンルの一つ。

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    2017年06月15日
  • 11/22/63(中)

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    1963年11月22日のケネディ大統領暗殺を阻止するために、タイムトラベルする話。主人公の男性が1950年代末から1963年の目的の日までの数年間の人間関係や生活の様子がメインで描かれる。現代社会を知っている状態で1950年代で過ごすのはツライのではないかと思ったが、昔のほうが居心地がよかったりするのかなと思ったりもした。タイムトラベルものは好きなジャンルの一つ。

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    2017年06月15日
  • 11/22/63(上)

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    1963年11月22日のケネディ大統領暗殺を阻止するために、タイムトラベルする話。主人公の男性が1950年代末から1963年の目的の日までの数年間の人間関係や生活の様子がメインで描かれる。現代社会を知っている状態で1950年代で過ごすのはツライのではないかと思ったが、昔のほうが居心地がよかったりするのかなと思ったりもした。タイムトラベルものは好きなジャンルの一つ。

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    2017年06月15日
  • 11/22/63(中)

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    読んでると無性に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が見たくなる。異常者のリアルな暴力は最近のキングパイセンのお気に入り。

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    2017年02月05日