白石朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ下巻読んで思ったのは上巻は起承転結で言うと起と承の半ばくらいで、下巻はそれ以降がドドドとジェットコースターのように展開するのでページ捲るのが止められなかったという事です。
逃避行の末の二人の主人公の邂逅、〈研究所〉からの追手の襲撃、その裏で起こる〈研究所〉での子供達による反乱といった数々の出来事がキングの筆致で描かれるし、さらに過去作品のキーワードもチラチラと差し入れたりしてファンとしてニヤニヤも止まりませんでした。
ほぼ同じ時間での逃げる側と追う側の話を交互に並べる事、一つの出来事を複数の視点で描写する手法を何度も使って緊迫感や臨場感を煽るの本当に上手いなと思ったり、〈研究所〉の大人が子供を人間として見ない様の悍ましさや、後半の子供同志の友情から生まれる祈りの気持ちの結末がなんとも切なかったり(エイヴァスター!)と、読んでいて感情が様々な方向に揺さぶられました。
自分は今作をキング復帰作として久々に読ませてもらいました。
ファンには勿論ですが、登場人物も少ない方ですし、ストーリーもなかなか起伏に富んでキング入門作としても良いかなと思います。
名前は聞いた事あるけど、という方はこの機会に是非。 -
Posted by ブクログ
発売日に入手したが集中して読みたくて温存していた。作家生活50年というのもすごいが、それ以上にほとんどの作品が水準以上であることが驚きだ。
本書の帯には「王道回帰。」とデカデカ書かれている。王道とはさて、ホラーか、SFか。
始まりは元警察官のティムがデュプレイに流れ着き、そこの警察署で“夜まわり番”になるまでが描かれる。静かな書き出しはミステリー風だ。
一転して次章からは天才少年ルークが巻き込まれた災難に移る。ここから先は子供達が主役となる。もちろんキングは子供を書くのも滅法うまいから何の問題もない。
展開は読めてきたが、もちろんその予想を遥かに上回るのは間違いない。下巻へ急ごう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中巻でダレたのが嘘のようにあっという間の下巻でした。
いくつかのパターンでの結末を想像しながら読み進めたけど、ちょっとキングらしからぬ終わり方だった。
小さく綺麗にまとまりすぎたなと思いつつあとがきを読んだら、どうも息子のアイデアを取り入れたらしい。
キングだったらもっと荒々しさと若干のイタズラ心が残る結末だったんじゃないかな。あともっと、いやかなり蛇足ぎみに書いてたと思う。
HPでキング版エンディングが読めるらしいので気が向いたらチェックしよう。
ただ、結末にいたるまでの過程、終盤ラッシュは文句なしに面白かった。
いつも以上にエンタメ性が出てて、長大な小説だけどほぼこのまま脚本なしでもハリウッド映画にできそうだなと思ってたら、すでにドラマ化されてましたね。
そして本作もダークタワーシリーズの1つだと思われるので、あわせて読むと"紐"理論への理解が深まるのではないでしょうか。
奇しくも主人公の名前がジェイクというところも共鳴現象でしょうね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「シャイニング」の続編。良い!映画を先に観てしまったけれど、原作はやっぱり描写があるので、ダンの苦悩が丁寧に伝わってきます。
アルコホーリクス・アノニマスの活動。アルコール依存症の怖さがとてもわかる。「今日も一滴もお酒を口にしませんでした」、ってすごい達成感と救いなんだろうな。もの凄く揺れてても、今のところは踏み止まれている。ビリーもケイシーも良い人だ、ダンは出会えて良かったねぇ。
アブラちゃんの〈かがやき〉エピソードも良い。11と175の夢、アブラちゃんもつらいだろうけどご両親もつらい。曾祖母ちゃん好きだ。
ダンにとってのハロランさんのような存在に、アブラちゃんに対してなりたい…ならなければいけないんだろう。「おまえさんには借金がまだある。借金を返せ」、ディーニーとトミーの話はつらかった。。アブラちゃんが同じ〈かがやき〉持ちだから助けるというより、一度トミーを見捨ててしまったのでもう誰も見捨てない、なのか。
原作読んでも〈真結族〉は結構唐突。下巻も読みます。 -
Posted by ブクログ
キング本人一番のお気に入りというのはわかるような気がしますが、私としては少しお下品味が足りませんでした。
とは言うものの技巧の限りが尽くされており、古参ファンサービスも万全。
どう解釈して良いのか苦労してる方はアリアドネの赤い糸やオルフェウスの冥界などのギリシャ神話をイメージすると助けになると思います。
交通事故以降のキングは明らかに作風が変わっており、上質な小説を読みたい向きには良い本。
綺麗にまとまっていて読後感も素晴らしいです。
特筆すべきはこの本自体がキングが読者に贈る"ブール狩り"であること。
ご褒美は「素晴らしい読書体験」です。