白石朗のレビュー一覧
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『サイコハウス』と呼ばれる不気味な屋敷。そこに住む偏屈な老人と獰猛な犬。しかし悲しげな犬の鳴き声に気づいたチャーリーは、屋敷の老人が梯子から落ちて苦しんでいるのを見つける。老人を助けたことがきっかけで友達となり、老人と犬の世話をするようになった。そのうちに屋敷裏の小屋から聞こえる奇妙な音、金庫に隠された大量の黄金、これは一体…?老人は死の前にとんでもない秘密をチャーリーに教える。そこから異世界への冒険が始まる。
人物描写、背景などが非常に細かい。それがリアルを生み出し、世界観が完結しているのだが、読んでる方は少し面倒だ。チャーリーの親父さんがアル中になり、そこから復活再生するストーリーは必要か?などと思いながら読み進める。クーンツみたいに羽目を外す展開にはならない。常に片足が現実から離れないリアルさがキングにはある。そこからは好みの問題だ。
さて、上巻は非常にオーソドックスなおとぎ話の入り方である。私が子供の頃に夢見たまんまのようなストーリー展開である。近所のお屋敷、謎の偏屈爺さんと遺産、犬との友情、異世界への入口…。チャーリーは躊躇いなく犬のレイダーと一緒に異世界へ飛び込んでいく。
肌が灰色になり顔のパーツが失われ歪んでいく灰色病が蔓延する世界、チャーリーを助けてくれる偏屈爺さんの友達や王家の人々、この世界を支配するフライドキラーや夜影兵。さあ、いよいよ下巻から話は本題に入っていく。楽しみです。少しクーンツばりに羽目を外して欲しいもんです。 -
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ネタバレ上巻に続いてレイダーが可愛い。コウロギのスナブがレイダーの上に乗ってるところを想像するだけで頬が緩みます。
おおまかなところは予想通りだけれども、それはフェアリー・テイルとして果たすべきストーリー展開を描き切ったのだと思います。下巻で登場人物がめちゃくちゃ増えるし、その人たちを巻き込んで読んでいて苦しい場面も多いけれど、ぜひぜひ映画化して欲しい。
レーアの女王としての生きていく決意と、ドーラの暖かさに感動。そしてチャーリーの決断…この終わり方、好きだなぁ。それでいいのだと思う。ドーラの家と赤い罌粟の花が残像として今も残っています。 -
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もう上巻の終わりあたりから一気読み状態に突入のはずが・・・立って本を読む習慣があるため上巻ですでに腕が本の重さに耐えきれず、筋肉痛で湿布を貼る羽目に(泣)
それでも筆者の筆力のおかげで、すっかり異世界に没入体験できました。全く未知の世界をまるで自分の目で見ているように想像できる圧倒的な筆力に感動。
あまりにもその情景が見えてしまうので、見たくないものもあったりして・・・。
とにかくハッピーエンドで良かった。
星が4つの理由は上下巻通して誤植が多かったことと、翻訳もの独特の文体だったこと。(でも某英国の魔法使いの翻訳よりは原文に近いのかもしれない。)
そのうち機会があったらぜひ原文で読んでみたい素晴らしい作品でした。 -
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ネタバレ本を読んだ後、どっと疲労感を感じるほど、著者のエネルギーを感じる作品だった。
また、普段文章を書いたり、趣味で創作している自分にとって、諦めずに読んで良かったと思える内容だった。物語を書くことが如何に素晴らしく意味のあることなのかが伝わり、心に響いて涙が止まらなくなった。勇気を貰える作品。
まず、上巻。高評価やあらすじで期待大の中、退屈さにがっくりした。
愛らしい主人公にアットホームな人間模様、小説への情熱(作中作も面白い)に興味を惹かれるが、展開があまりにも平坦で。起承転結の承がなかなか始まらない感じ。それが二段で長編だから挫折しそうになった。
8割読みかけたところで耐えられないと脳が叫んだ。読書力の限界を感じる。
しかし、下巻から面白いというレビューらのお陰で、諦めずに下巻へ突入。
途端に面白くなった。
まず、アリスのキャラが好きだ。とくに個性的でも強いわけでも美人なわけでもないのに、自然と共感して感情移入する、魅力的なキャラ。恋焦がれて道を踏み外してしまう脆さも含めて、まったく不快なところがない。
アリスや隣家の子とビリーの関係が、俗っぽいロマンスでなく、みずみずしい健全なものであることも好み。だからこそ、ビリーの温かいパーソナリティと職業の葛藤がひしひし伝わる。
アリスを起点に展開はスピーディーに進む。
性加害者を復讐するシーンは爽快。性犯罪を悲劇として軽やかに扱われるのは苦手だが、本作はそんな感じはしない。
また、加害者の少年に情を捨てないシーンも、ビリーの人柄が感じられて印象に残った。
しかし、性被害者の過去は一生消えないので、主犯はもっとやってほしかった。
そんで、イケオジのバッキー。この人の登場から展開がより面白くなった。ニック奇襲シーンも印象的。ニックは最初から最後まで悪人だけど憎めない悪役だった。
ただ…最後まで読んでも、改めて上巻は結構冗長?結構物語として不必要な箇所も多かった印象。
ラストの車のシーンで号泣。ここでモノポリーが登場するのが切ない。ずっとアリスとビリーは破滅に向かっている感じがあったので、結末は予想できたけど、死の瞬間をこうして描写するとは。ビリーは孤独な殺し屋のようで、愛や絆に満ちた人生だったのかと感じた。
ところどころ、長い、飽きる、と感じてしまったのが本音。各巻の後半ほど、体力持たなくなった感じ。
しかし、最後の数ページは筆者の小説を書くことへの思いが溢れていて、涙が止まらなくなり、忘れられないラストになった。 -
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チャーリー・リードが「サイコハウス」の側を歩いていた時、犬の鳴き声が聞こえてきた。それも心細そうな鳴き声で。庭の中から家に入るとボウデッチさんが階段から転げて怪我をし、犬が心配そうに鳴いていた。それからボウデッチさんと犬のレイダーとの関りができ、この「サイコハウス」の中も見ることができ、庭の小屋の中に隠された井戸の中の階段も。底を辿っていくとなんとそこには異世界があった。「エンピス」と呼ばれるその世界で、まずは老犬のレイダーを若返らせる日時計を探して異世界の街を進む。そしてそこに住む人々と知り合いになり、王国を支配する悪と戦うことになる。
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“血のブールだ”“悪のぬるぬるがやってくる”
“カスッタレ!”
意味不明ながらも不思議と感覚の伝わる表現
“妖精の森”“笑い魔”“黄色の斑のロングボーイ”
ホラーファンタジーにつきものの不思議な世界
リーシーは亡き夫スコットの持ち物の整理とともに過去の出来事をひとつひとつ引き出す。
人はこうやって過去と現在を整理して、明日を生きる。
奇跡のような不思議な物語の中に、人の営みの確かさを見つけることができる。
こんなところが読者を掴んで離さないS.キングの不思議さ
やっぱり前半部分の忍耐が最後で報われる、不覚にも少しウルウルさえ……
あぁ〜耐えて良かった〜ホント
「家に帰ってこいと、きみに大声で呼びかけよう」