白石朗のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
おもろかった!『シャイニング』の生き残りの男の子、ダン・トランスが主役で、シャイニングを持て余して身を持ち崩したりもするが、いい人たちに出会い更生している。シャイニングを”善”に使った仕事をしている。でまあ、上巻ではそこらへんの、トラウマティクなダンの過去の生活から立ち直るとこらへんの話と、非常に強いシャイニングを持つ少女エイブラの話、はしか流行で滅亡の危機にあるThe True Knot(ジプシーの生活をする異形のグループ)、この3つの話がバラバラに語られていく。上巻の最後でようやくエイブラとダンがユナイトして、他の友達の助けをかりて、エイブラを守る方向で動き出す。上巻の後半からものすごく面
-
Posted by ブクログ
面白かった!!下巻、訳文章にも慣れてきて加速したわ。
ティムがチェスのピースナイトとして配置されてた、ちゅうのもシャイニングなんかもしれんが、そこのところもそっとなんか欲しかったかも。まあ、さらになんかあったらあと2巻ぐらい増えそうではあるが(笑)。結局”インスティテューション”がなんなんか、どこが元締めなんかぬるっとしてはいて、ラストがモヤっとはするが、そうそう、これよね、このラストよね、とも思った。久々の普通のSFというか伝奇もの。
ルークにはアベンジャーになってほしい(笑)
設定の中で、”異能”の子供を探すのに、BDNF、脳由来神経栄養因子の数値を使うというような話がでてくるんだが、ま -
Posted by ブクログ
ネタバレ『8つの完璧な殺人』を読むために読んだ。
ハイスミス自体は、映画の「リプリー」「太陽がいっぱい」「アメリカの友人」「妻を殺したかった男」「底知れぬ愛の闇」「キャロル」は見てきたが、小説はこれが初めて。
交換殺人というシチュエーションは面白かったが、ブルーノのほうに全然完全犯罪をする気がなく、隠す気はあるが、情緒不安定でとにかくイライラした。ガイのほうも、殺人について悩んで苦しんでいることにイライラした。心情表現にイライラさせられた。展開は進むけれど、ワクワクするような面白さは無かった。頑張って読んだ。
しかし、読み終わってみると、まあ面白かったかなっていう印象。喉元過ぎればなんとやら。
4 -
Posted by ブクログ
わかってるんだよ。全てがまるくは収まらないし、全てハッピーエンドって訳にもいかない、それがキングの作品だって。とはいえやっぱり哀しみは深いし喪失感は拭えない。モヤモヤも残る。ひと夏の冒険にしては壮絶すぎる生死をかけた戦いなのに、スタンドバイミーを彷彿とさせるキラキラ感を纏っていたり、あるいは夏の思い出で終わらせてしまいそうですらあるエンディング。それが僅かな希望なのか、絶望なのか、それすらわからなくなるようで、わたしは一体正義の大人でありえるのか?と問われているようで怖くもある。たとえ、散ろうとも戦う道を選んだ子供たちの純粋さと強さに敬意と精一杯の愛を。
-
-
Posted by ブクログ
上巻で各登場人物ごとに同時進行していたお話が下巻で融合して一気に加速していきます。
この各パートの合体が早いのはキングにしては珍しいなと感じました。
あ、もうここで合流するんだ、みたいな。
その後多少の付かず離れずな展開はありますが、時系列も素直で読みやすかったです。
ちょっと綺麗にこじんまりまとまりすぎたな、という印象はありますが、それはここ最近のキングによく見受けられる傾向ですね。技巧的に成熟して、冒険的・実験的な要素は薄くなってしまいました。それでもやっぱり天才的に面白いんですよね。
やはり本書で特筆すべきは偉大な作家の幻の原稿を扱っているところ。
我々読者がキングにそれを重ねるように、 -
-
-
-
Posted by ブクログ
原題は「the institute」
研究所というタイトル通り、巨大な組織の末端に過ぎない、メイン州の山奥の研究所が舞台の、少年少女の冒険劇。
下巻は、襲撃し襲撃される大人たちの戦いもあり、いやこれ、ラストどこまで書くんだろうと不安になるほど壮大な背景世界もあったりして、飽きさせない。
結末は予想外の落ち着いた閉じ方。
初めてキングの小説を読んだけど、やっぱり映像化と相性のいいんだろうな、と思った。
簡潔かつスピーディな描写力と、ファンタジックな展開、魅力的なキャラクター造形は、一級エンタメ作家たるゆえん。
別の作品も読んでみたい。もちっと安価なものであればなおいい。 -
Posted by ブクログ
久しぶりにスティーヴン・キングを読んだ。上巻で361ページ。厚い!でも、内容に引き込まれてどんどん読んでしまった。元警官のティムはフロリダのタンパ空港でデルタ航空の飛行機に乗って出発を待っていた。ところが、デルタ航空の職員が機内に入ってきて、どうしてもこの飛行機に乗らないといけない連邦政府の職員がいるので席を譲ってほしいと乗客に頼んだ。誰も返事をするものがいないので、お金とホテルの無料宿泊券と無料の航空券をつけるという。なんどかお金が上がっていったが、ティムは、金額を2000ドルにあげて、飛行機のチケット代を払い戻してくれるなら席を譲ろうと言って、飛行機から降りた。ホテルで泊まり、翌日銀行で両