白石朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレたまに見かけそうなジャンルを、まあよくありそうな結末で描いているだけのはずなのに、読んでいてずっとおもしろい。さすがスティーブン・キングというところ。
「小説」が地の文での最新近況に追いついてしまった時点で嫌な予感はしたが、「作者」が信じたかった展開をはらはらしながら追いかけているうちに、ふと最後に待つ現実を忘れてしまった。書くことについて書かれたことの説得力は抜群で、書かれた人物が書かれたままに生きているという説の正しさは、ここまで夢中になって読み続け、架空の登場人物でしかない存在の生き死ににこだわっている読者だからこそ実感できるという、上下巻2冊もかけてのおもしろい仕掛けだった。さすキ -
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ネタバレ下巻はもう、疾走していくような展開で一気読みです。
ルークとティムが出会ったことにより、研究所への反撃開始の一方、研究所でもエイヴァリーを中心に反乱がおこります。
ソ連やアメリカには超能力研究所があるという都市伝説?から膨らませた物語だと思いますが、キングらしくその世界観は壮大です。
超国家的に連携された超能力研究所が世界中にあり、その目的が核絶滅を防ぐためにキーパーソンを暗殺するためという発想は、普通出来ないと思います。
ただ、今回のことがきっかけに組織が崩壊することはあっけなさすぎるような気がします。
続編もありうるかもしれないですね。 -
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ネタバレ自分のためのあらすじメモ。結末あり。
■概要
・教師の主人公、ジェイク。行きつけのハンバーガーショップのオーナー、アルから1950年代にタイムトラベルできる穴があることを打ち明けられる。
・アルは、歴史をいい方に変えるためにケネディ暗殺を阻止しようとしていたが、病気になりジェイクに代わりを依頼する。
・引き受けたジェイクは、過去の1950年代でも教師になる。そこでセイディーという女性と恋に落ちる。
■ハリーを救う
・現代で父親に家族を皆殺しにされたハリーの運命を救うために、父親ダニングを殺害。長男は間に合わなかったが、他のハリーと母親、兄弟の命を救う。しかし現代に戻るとハリーは結局ベトナム -
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上下2段組みのなかなかの分厚さ。
”アウトサイダー”は挫折してしまったので今回はどうかなとおもい読み始める。
結果、早く下巻が読みたい!
このナイフを持った二十歳のアリスにまさか刺されないよね
ビリーいや今は正確にはドルトンはあんたの命の恩人だよ。
こらが最後の仕事と決め、(ニックが発注しビリーは狙撃しただし悪人だけど殺す仕事)ばっちしやり終えたのに、ニックからの送金150万ドルはない。
やはりニックは裏切ったのね。ビリーが悪人を狙撃したあと手配された車に乗ってたら100%始末されてたね。
あー、ビリーアホな振りしてなんて賢いんだろう。
惜しむらくは近所のアッカーマン夫妻、その子どもたちと親し -
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ネタバレ4.5くらい。
暗殺を請け負うという一連の流れは、なんだかオズワルドみたいだなあと感じていたら、現実世界でも起きてちょっとびっくり。
100分de名著でキャンベルの話見てたら、ここでも触れられてて、やっぱ有名なんだなと実感。
暗殺実行に至るまでの、人々との触れ合いはまあまあ面白いし、ビリーがどう切り抜けるつもりなのか想像出来たし、作中作が面白かった。キングの書きたいところだけ、必要なところだけが書かれているという印象。
で、暗殺が起きて潜伏していたら、アリスという女性を助ける。上巻の終わりで新キャラ登場というのは、変化があって良かった。 -
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上下巻の内、上巻だけを評価というのも野暮だなと思いながら。
主人公の殺し屋が、何ヶ月か先に来るはずの標的を待つ間ひとつの町で暮らし、殺し屋として暮らすわけにいかないからと小説家と偽るものの、元々読書家だったからか自叙伝風フィクションと決めて執筆活動を始めると思いのほか面白くなり、ご近所付き合いもパーティーを開いたり招かれたり、毎週末近所の子どもとモノポリーをやるほどうまく行き、仕事場(執筆と狙撃兼用)として借りたビルの女性ともうまく行き、でもギャラが高過ぎたりいかにも使い捨てな奴が武器を調達してきたりとどーも胡散臭いから誰にもバレないようにもう一つの身分を作って保身を進め、クライアントの真の -
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Posted by ブクログ
キング氏の作品は基本
ドミノ倒しみたい。
前半はドミノのように
地道に伏線を並べて、
後半なにかの出来事を
きっかけに、
一気にパタパタパター
とドミノを倒すように
伏線を回収する感じ。
だから前半は面白みに
欠けて挫けそうになり
ますが、
その分後半に爽快感が
訪れる感じ。
現実世界と想像の世界
が入り乱れて、
悪のヌルヌルとかよく
わからない表現が出て
きて、
最初はとまどって本当
に挫けそうに。
でもやがて爽快なパタ
パタが始まります。
なにせ氏自身がベスト
と推す本作。
ラストの情景描写が◎
もうこれ以上はないと
いうくらい♡
星五つ捧げたいけれど、
前半の -
Posted by ブクログ
元海兵隊の凄腕スナイパーで殺し屋のビリー・サマーズ。引退前の最後の仕事は、これまでになく破格の報酬だった。指定された条件は、標的が現れるまで待機すること。その間は別人格として生活しなければならない。小説家のデイヴ・ロックリッジとして。
殺し屋としてのビリー、作家としてのデイヴ、さらにもう1人の偽名を使い分けて、奇妙な潜伏が続く。住んでいる住宅街で近所の人々と仲良くなり、ビル内のオフィスでは他の事務所の人々とランチを共にする。作家の振りをするだけではなく、本当に執筆も始めてしまう。
高すぎる報酬や各種手配への疑惑、偽の人格を使った交流、自分の過去を暴き出す小説が、複雑に絡み合って進行する。さすが -
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上下2段の、2巻で長編でしたが
読み出すと止まらなくなります。
SFを読むことが多いのですが
スティーブンキング、久しぶりに
読みたくなって手に取りました。
上下巻の感想として
最後までハラハラします
感情移入、
急げーー!にげてーー!やめてーー!
ってなる。
下巻、悲しかった。
やるせない気持ちが残りました。
なんで???
っていう悲しみを引きずってしまった。
君たちは、決して悪くない!
って言いたい。
未来予知で人を救うのは
確率的に低い
誰もが自分たちで
ある瞬間に立ち会った時、正しい選択をする
そんな人間が増えることを祈るしかない
こうしたら絶対世界中が
平和になるっていう方 -