白石朗のレビュー一覧

  • もし血が流れれば イフ・イット・ブリーズ

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    表題作は、ファインダーズものとは思わずに読み始めたけど面白かった。ホリーどんな人だったっけ?とうろ覚えすぎたけど。良くも悪くも初期の短編とかの人間外の不気味さ全面と、映画的ハッピーエンドでサクッと楽しめた。ラットは作家の苦悩と欲望が垣間見えるのも良き。大体教師とか講師しつつ、作家してるよね。こういうところやエージェントがいるのが日本作家と違うところでそういった点が知れるのも楽しい。

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    2026年06月17日
  • ミスター・メルセデス 下

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    ネタバレ

    大富豪の未亡人とのアバンチュールと危険な調査は悲劇的な結末を迎えてしまう。かなり衝撃的である反面、ヒロインの死によって本作のハードボイルド・ミステリとしての強度が一層高まったように思ってしまう。本作の犯人であるブレンディは車での無差別轢殺犯と見せかけて、その実コンピューターに精通した爆弾魔という造形が面白く、母親との異常な性的な関係といい、犯人像として妙に生々しくて良かった。他にも調査に協力するホリーは俗にいう精神疾患を抱えた「子供部屋おばさん」なわけだが、こういう人物像のキャラクターが主役級の活躍をするのがキング作品の面白いところだと思う。

    ただ、クライマックスで主人公が心臓発作を起こして

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    2026年06月09日
  • フェアリー・テイル 下

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    なるほど,ハッピーエンド,フェアリーテイル,冒険譚.
    コロナ禍に,幸せにする本を,と書かれたものらしい.
    ちょっと子供心,ナルニア国物語を読んだ時の雰囲気を思い出した.

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    2026年06月08日
  • ビリー・サマーズ 下

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    大好きなキング作品でしかも今回は厨二心をくすぐる設定だ!と思ったのですがちょっと主人公にとって都合が良すぎたかな、と思いました。
    いつも通り面白かったですが、「特別」ではなかったです。

    殺し屋が小説を書く。
    これで引退(漢の最後の仕事)という設定。
    技術と経験で敵を出し抜いていく。
    本当はそうではないのに周りには頭が悪い、と思わせている。
    助けてしまった少女から好意を向けられる。

    男の子やおじさんが好む設定(もちろん僕も)ですが実はそれよりも期待していた、それらを吹き飛ばす位の出来事や追い詰められたり絶望を感じる描写がなかったのが物足りなかったです。
    キング作品の主人公なのに。暗黒面に堕ち

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    2026年05月28日
  • フェアリー・テイル 上

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    最初,どこがフォアリーテール?と思ったら.途中からがっつりフォアリーテールだった.
    しかし,どんなフォアリーテール?と聞かれたら答えに窮するような,「スティーブン・キングらしいフォアリーテール」と答えるような.
    とりあえず皆んないいキャラしている.

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    2026年05月15日
  • ミスター・メルセデス 上

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    ネタバレ

    事前情報を一切知らずに読み始めております。

    物語の中で、メルセデス・ベンツで求職者の人々の列に突っ込んで無差別大量殺人を犯したブレイディ・ハートフィールドは「メルセデス・キラー」のニックネームを名乗っておりますが(マスコミに付けられた、といいますか)、何故にこの本のタイトルは「ミスター・メルセデス」なんだろう?そこの違いには、なにか意味があるのか?下巻まで読んだら、分かるかもしれませんね。とりあえず下巻が楽しみです!

    この作品、原作は、アメリカで2014年に刊行されているそうです。2026年現在からすると、まあまあ最近な気もします。

    で、上巻を読んだ時点で、なんとなく一番近しい雰囲気を感

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    2026年05月13日
  • 悪夢工場

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    この悪夢感のある装丁、アングラ的でいいですねえ。トマス・リゴッティはブラムストーカー賞を4度も受賞している作家で、期待して私も初めて読みました。

    9つの短編からなる短編集です。最初の短編「戯れ」。刑務所の精神科医になったドクターが連続殺人鬼の囚人と面会する。彼は殺人だけでなく脱獄の前科もあり、おかしなことを言う。ドクターは囚人の精神科治療の改善を訴えて赴任してきたが、この囚人と話すうちに途轍もない不安に取り憑かれ、帰宅して幼い娘を寝かしつけたあと妻に仕事を辞めることついて話すが…。気が狂いそうになる結末。読んでいて小さな不安が頭の中に生まれ、杞憂だったかとほっと胸を撫で下ろしたところで急に床

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    2026年05月08日
  • ミスター・メルセデス 上

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    ネタバレ

    エドガー賞を受賞した、太っちょの退職刑事がシリアルキラーを追い詰めるキング渾身の長編ミステリ。冒頭の求職者の群れにメルセデスベンツが突っ込む陰惨な幕開けは素晴らしく、キングの描写力は随一だと実感する。全編に渡っての空気はかなりのハードボイルドであり、翻訳文で読んでも普段のキングの軽口に混じって地の文は歯切れが良く、古き良きハードボイルド小説らしい読み味がある。犯人の被っていたマスクがITのペニーワイズと同じデザインというフィクションの形での過去作言及は珍しく、いつものキングユニバースとはまた違った世界観なのも面白い。

    犯人像は早々に明かされ、そこから退職刑事と犯人という二人の行動が交互に描か

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    2026年05月02日
  • 悪夢工場

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    ホラーは苦手だが、表紙が気になり読んでみた。
    好きなテイストだった。
    「ずっと前から私は深夜に徘徊するのが癖になっていて」出たしの始まり方がワクワクする。
    結果として、理解出来ていないところは多いようには思うが面白いと感じた。

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    2026年04月26日
  • ファインダーズ・キーパーズ 下

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    超常現象なしのキング。ないほうがいいかも、とすら思うほど面白い。
    幻の小説。翻弄される少年、その妹。キャラクターの出来上がった主人公たち三人。特にホリー(の覚醒)。
    キングならお手のもの、のイメージ。
    超常現象が無い事でキングの面白さがどこにあるかを認識しやすくなってる。
    細かい描写、かな。

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    2026年04月24日
  • 異能機関 上

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    AKIRAの世界観。
    最初はあれ?男の子が主人公なんでは?って肩透かしを食らった感じだったけど、読むほどに面白くなっていった。読みながら、ずーっとAKIRAの音楽が脳内に感じ、カリーシャが怯える争い合う世界がまさにAKIRAの世界に感じる、というずーっとAKIRAが見え隠れするお話だった。

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    2026年04月04日
  • 悪夢工場

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    赤い表紙に黒い文字、「悪夢工場」というタイトルに魅かれて手に取った。

    寝る前にベッドの中で読み続けて、やっと最後まで読み終わった。

    難解な文章にはしばし眠気で意識がなくなり、
    恐ろしい文章には背筋が寒くなり寝つきが悪くなり、
    あげくに、追いかけられて殺される悪夢を見たりした。

    印象的なのは、
    「戯れ」「道化師の最後の祭り」
    どちらも、ラストがぞくっとした。

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    2026年04月01日
  • フェアリー・テイル 下

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    下巻は異世界の不気味さと深さにどんどん引き込まれていきます。ボリュームがあるので読み応えがありました。
    クライマックスで大きな決断と行動が求められる展開が印象的です。
    何より、物語の序盤で主人公が誓ったことが、試練として返ってくる展開が興味深く、特別な使命が主人公の青年の成長とともに重みを増していくのも印象に残ります。
    最後はハッピーエンドで、しっかり救われる読後感。怖さだけじゃない、優しさも感じる物語でした。

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    2026年03月29日
  • フェアリー・テイル 下

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    前半はゴールデンボーイなどを彷彿させる老人と少年と犬のノスタルジックさを感じさせる物語。
    後半は思いっきりファンタジーに。

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    2026年03月20日
  • フェアリー・テイル 下

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    ハッピーエンドを明記(勿論疑って読む)。
    中盤以降、現実要素無しのファンタジー。
    珍しいキング作品です。これも良いです。

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    2026年03月18日
  • ビリー・サマーズ 下

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    映画も小説もホラーが苦手で、これまで敬遠していたスティーブン・キング。本作はホラーでもスーパーナチュラルでもないストレートなクライムノベルとのことで読んでみました。
    殺し屋サマーズのお仕事小説としてスタートし、そこに先が気になる小説内小説も追加され、さらに素敵な少女アリスまで登場すると、ストーリーはフルスロットで加速してもう止められません。
    涙が溢れる美しいラスト。キング先生は物語の素晴らしさと自由さを心から愛しているのでしょう。
    先入観で避けていては出会えなかった作品です。4.5

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    2026年03月09日
  • フェアリー・テイル 上

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    現実からフェアリーテイルの世界へ

    いつのまにかフェアリーテイルの世界に入っている。
    これからどうなる下巻。

    あと、
    キング先生はやはり犬と少年、老人をうまく表現できる。

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    2026年02月12日
  • 悪夢工場

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    悪夢の中を彷徨っているのか…? 物の怪に襲われるような感覚に浸れる幻想&ホラー作品集 #悪夢工場

    ■きっと読みたくなるレビュー
    タイトル通り、悪夢の中を彷徨っているような体験をさせてくれる幻想&ホラー作品集。

    数行読み進めるたびに理解が追い付かなくなるという魔の小説。たぶん読書力がどれだけあっても全部を解釈できる人はいないんじゃなの? というほど難解。ただ決してつまらない訳ではなく、むしろ物語に吸い込まれてしまうように、むさぼって読んじゃうんすよねー

    誰しも一度は存在意義ってのを考えてしまうけど、こういった虚無感と超現実に満ちた物語に浸っていると、モノノケに襲われるような気分になるんすよ

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    2026年02月11日
  • ビリー・サマーズ 上

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     今回読むキング先生はホラーではなくミステリー、というか殺し屋が主人公の犯罪小説。しかも、『ミザリー』を彷彿とさせるノベル・イン・ノベルでもある。主人公は、仕事のために「作家」という身分を偽装するが、もともと文学に造詣が深いこともあって、自身の半生をモデルにした小説執筆に没頭。『ミザリー』の時のように、地のパートと小説パートでは書体が変えてある。前半は地のパートより、小説パートの方が面白く、読むほうもアクセルを踏んでしまう。
     ところが、なにせ執筆中のことなので、いやおうなしに中断させられてしまう。もちろん、ビリーの仕事と「偽りの」日常の描写もそれなりの緊張感をはらんでいる。そんな、かりそめの

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    2026年02月11日
  • ビリー・サマーズ 下

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    上巻に対して下巻は殺し屋の復讐&逃避行がメインの話で冗長な印象を受けた。
    余談だが、キング作品『シャイニング』のオーバールックホテルがこの作品でも少し言及される。キング作品では『11/22/63』でも、他作品『IT』の舞台デリーが出てきたり、ちょい怖なクロスオーバーがあり楽しい。

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    2025年12月21日