あらすじ
スティーヴン・キングが描く、不可能な事象の裏に潜む圧倒的恐怖
完璧な証拠で逮捕された少年惨殺事件の犯人。しかし彼には鉄壁のアリバイがあって──。事件の裏に隠れた恐ろしい存在とは。
平穏な町で起きた、11歳の少年の惨殺事件。ラルフたち地元警察は、複数の目撃証言を得て、高校の教師で少年野球のコーチとしても慕われるテリーを逮捕した。しかし、彼には完璧なアリバイがあることが判明する。自身の潔白を主張するテリー。一方で、異常犯罪への憎悪を募らせる遺族と住民たち。そして、町を新たな悲劇が襲う。
※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
前情報ゼロで読んだ。
キングの本はまっさらな状態から世界に入る瞬間が最高にわくわくする。
どんな世界観?主人公は?何が始まるんだろう。そんな楽しさが味わえる上巻だった。
目撃者からの事情聴取という形式を挟みつつ、ものすごくゆっくりと進む。というか時間軸でいうとほぼ停滞したまま。なのになんでこんなに面白いんだって驚愕する。
そして主人公が誰なのかちょっと戸惑う。いいよね、このキングの手の上で転がされてる感じ。
本格ミステリなのかスーパーナチュラルなのか問題も浮かんでくる。前者ならクリスティやドイルも裸足で逃げ出すレベルの不可能すぎる仕掛けなんだけど、キングならやってくれるかもしれない。後者ならそれはそれでいつものキング、違和感なく超常現象を展開してくれるはず。どっちだろう?と予想する楽しみ。
本書で一番すごいのは裁判所前の場面。大作映画のクライマックスをも凌駕する凄まじい描写力。くどさとリズムの完璧な流れ。読者の心理を完全に支配してくる超絶テク。
ところでビル・ホッジズ三部作の致命的なネタバレがあるので読む予定のある方は先にそちらを読んだほうがいいです。
Posted by ブクログ
うほっ!
最後でここにつながるのね?
これ以上はネタバレになるから言えない。
やっとホラー要素が出てきたところで終わるのね。
後半、ちょっと中だるみの箇所もあるにはあったが、
ほぼ一気読み。
読ませるね〜!
前作に繋がってるやないけ〜!
下巻読むの楽しみすぎる〜♪
Posted by ブクログ
逮捕 七月十四日/
ごめんなさい 七月十四日~七月十五日/
罪状認否 七月十六日/
足跡とマスクメロン 七月十八日~七月二十日/
黄色 七月二十一日~七月二十二日
11歳の少年が惨殺された。警察が手に入れたのは多くの目撃証言と映像そして指紋。もちろん自信をもって逮捕した。多くの人の前で………
ところが完璧なアリバイが確認された??
なんで?なんでそうなるの??
疑問なのは、アメリカの警察は逮捕前に容疑者のアリバイを調べないの??ってこと