白石朗のレビュー一覧

  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワードエドワード・ホッパーの絵を題材にした短編集。
    絵と物語を楽しめる。
    「オートマットの秋」「牧師のコレクション」「音楽室」が面白かった。

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    2020年01月26日
  • アンダー・ザ・ドーム(4)

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    文庫本で全4冊、各巻がそれぞれ500ページ以上あるので、総ページ数が2,000ページを超えるという、とんでもない超大作。
    しかも、主な登場人物のリストが4ページもあり、実際に登場する人物は遥かにこれを上回る。
    実は、単行本で一度挫折した経験があるのだが、その理由は、この膨大な登場人物の行動や相関関係を理解するのに苦しんで投げ出したんじゃなかったかという気がする。
    今回改めて通読して感じたことは、よくもこれだけの架空の人物を登場させ、しかもそれぞれの人物がちゃんと「生きて」いて、最後まで破綻していない、という、圧倒的なリアリティを持っているということだ。

    キング作品にある感動的な展開はあまりな

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    2020年01月25日
  • ミスター・メルセデス 下

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    とにかく予想外の展開に息を呑む下巻。ホッジズとブレイディの息詰まる攻防、ラストに向かって畳みかける筆致に、何回もいったんページを閉じ、気持ちを落ち着かせながら読み終えた。一見関係なさそうな事件が「そうくるか!」という伏線。しかしながら「無差別殺人」が珍しくなくなってしまった昨今、もはや「メルセデス・キラー」は他人事ではないのかもしれない。
    さて「ファインダーズ・キーハーズ」は読んでしまっているので、『任務の終わり』に取り掛かるとしますか。

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    2020年01月24日
  • ミスター・メルセデス 上

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    続編の『ファインダーズ・キーパーズ』を先に読んでいたので結末はわかっていたけれど、それでも最高に面白かった。序盤はスローペースで読んでたけど、ホッジズとブレイディの攻防が始まったあたりからぐいぐい読み始めて、気が付いたらあっという間。ジェイミーも素敵な女性だけど、ホリーのことも大好きになってしまった。

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    2020年01月24日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーの絵をもとに
    17人の作家の17つの短編。
    序文でローレンス・ブロックも言っているけど、本当にバラエティ豊かだ。
    色白で、表情が虚ろにも見える人びと。
    (そのせいなのかちょっと死体と犯罪が多い)
    スウェーデンの映画監督、ロイ・アンダーソンの作品にでてくる人みたい。

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    2020年01月18日
  • ドクター・スリープ 下

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    『シャイニング』で幼い子どもだった主人公が中年になり、同じく超能力をもつ少女とともに、子どもたちの命を狙う一族との闘いに挑む。

    あのダニー坊やがアルコール依存症になり、すさんだ生活をしている序章は、読んでいて気分も下向きに。でも、どん底の暮らしぶりがあったからこそ、その後の少女とのかかわりや一族との闘いにも説得力が加わっり、深みが出ている。

    『シャイニング』を初めて読んだのは数十年前。
    逃げ場のない閉鎖的な空間で、徐々に追い詰められていく恐怖は圧倒的で、しばらくは物語の世界をひきずって、動物の形の植え込みにぎょっとしたり、出張先のホテルでバスルームをのぞくのが本気で怖かったのを覚えている。

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    2020年01月11日
  • 死んだら飛べる

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    飛行機に関するアンソロジー。どれも良かったけど、「第五のカテゴリー」と「落ちてゆく」はあまり合わなかった。お気に入りは「高度二万フィートの悪夢」と「ルシファー!」かな。 作品群にはホラーがあり、戦争物があり、ミステリがあり、SFがあり、ファンタジーもゾンビもあり…こうみると、飛行機というだけでも幅広く読めるなぁ、と。

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    2022年01月16日
  • ドクター・スリープ 下

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    恐怖小説では無いな~。でも、面白かった。
    シャイニングの続編だけど、ダニーの話として独立した物語
    だと思う。
    続編として、自分が思うのは何かの理由で「オーバールック」が再建されており、そこへダニーが行って悪霊達と対決するような話が読みたかったな~。

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    2019年11月30日
  • 怪奇日和

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    ネタバレ

    あとがきで、作者が愛する中篇小説は「どこをとっても必要不可欠、いっさいの無駄がない。」と書かれてましたが、正に、これに納められている4つの中篇がそうだと思いました。全てがテイストの異なる、怪奇幻想の要素もあるのですが、人間ドラマとして、考えさせられつつ、楽しく読ませていただきました。   

    「スナップショット」は、不思議なカメラの登場でホラーに展開するかと思いきや、主人公とシェリーのやりとりが、悲しく展開されるのが切なかったです。

    「こめられた銃弾」。久々に、結末を読者の想像に委ねる小説を読みましたが、この終わりかたが、ものすごく怖い、が、絶品だと思いました。二つの異なる恐怖が同時に迫りく

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    2020年04月23日
  • 11/22/63(中)

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    ネタバレ

    上巻では、死を目前にした友人から頼まれた勢いで過去に戻り、歴史の転換点であるケネディ暗殺を阻止して、世界に平和を取り戻すための行動をとることにしたジェイク改めジョージの心情にどっぷりはまってしまった。
    しかし、間をおいて中間を読むと、「マジですか?」って気持ちがふつふつと…。

    だって離婚は不本意だったとして、やりがいのある仕事があり、多分友人だってアル以外にもいただろうし、あるの見世以外にも行きつけの店はあっただろうし…。
    そういう現在の生活のすべてを捨てて、見知らぬ世界で人殺しをする?
    それが世界のためだと言われても。

    至る所たばこの煙が立ち上っているような世界で、人種差別は甚だしい

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    2019年11月19日
  • 11/22/63(上)

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    ネタバレ

    アメリカ人はリンカーン暗殺とケネディ暗殺について語るのが好きだなあと思う。
    まあ、日本人が本能寺について語るようなものか。

    ケネディが生きていたら世界は今とは違っていたはずだ。
    そう信じている友人アルに、死期が迫っている自分の代わりに過去へ行って、ケネディ暗殺を阻止してほしいと頼まれるジェイク。
    ワンアイデアでこれほどの超大作。
    けれど、全然無駄な部分がない。

    その「穴」は、どういう理屈で過去と繋がっているのかはわからない。
    ただ、毎回同じ場所同じ時間に戻されるので、過去に対応すること離れてくると比較的簡単だ。
    ただし、一度現代に戻ってから過去に来ると、全てが振出しに戻っていることになるが

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    2019年11月05日
  • 死んだら飛べる

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    これたぶん「トワイライトゾーン」で見たよね、と思われるマシスン『高度二万フィートの悪夢』は、やっぱり秀逸だなあ。

    筒井康隆『五郎八航空』も入れていただきたいところ。

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    2019年11月05日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという画家の絵から、17人の作家たちがそれぞれの物語を紡いでいく、いっぷう変わった趣向の短編集。

    文章に合わせた絵ではなく、一場面を切り取った絵から背景にある物語を想像するというのは、なかなか興味深い。皆それぞれ個性的で、そこまで想像の世界を広げていくのかと驚く。
    知っているのはキングとキャロルオーツくらいだったが、大御所キングの作品は絵そのままという感じでいちばん凡庸だった。
    自分ならこの絵からどんな物語を作るだろうと、読む前に考えるのも楽しかった。

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    2019年10月02日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    ネタバレ

    エドワード・ホッパーの絵画を基に、17人の作家が想像を膨らませたアンソロジー。編者はローレンス・ブロック。海外小説通の方ならご存知なのかもしれないが、ぼくはスティーヴン・キングとローレンス・ブロックしか知らなかった。好きな作品も、どうだろうと思う作品もあったが、嫌いな作品はなかった。アンソロジーでは稀有なことだと思う。そして一緒に収録された絵画も素晴らしかったが、これを観て1本の小説を書き上げてしまう作家たちの才能に、ただただ敬服した。

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    2019年08月11日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという画家がいる。現代アメリカの具象絵画を代表する作家で、いかにもアメリカらしい大都会の一室や田舎の建物を明度差のある色彩で描きあげた作品群には、昼間の明るい陽光の中にあってさえ、深い孤独が感じられる。アメリカに行ったことがないので、本物を目にしたことはないが、アンドリュー・ワイエスと同じくらい好きなので、ミュージアム・ショップでカレンダーを買って部屋の壁にかけている。

    深夜のダイナーでカウンターに座るまばらな客を描いた「ナイトホークス」に限らず、ホッパーの画には、その背後に何らかの物語を感じさせられるものが多い。作家のローレンス・ブロックもそう考えた一人だ。彼は、これは

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    2019年08月07日
  • ミスター・メルセデス 上

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    (上下巻あわせた感想です)

    2009年4月、とある市民センターで催された就職フェアにて、職探しをするために並んでいた大勢の人たちの列にメルセデス・ベンツSL500が突っ込み、多数の死傷者を出す事件が起こります。
    犯人は逃亡し、未解決のまま事件から1年が経過したある日、当時捜査に携わり、今は退職して「元」刑事となったホッジズの元に、犯人である「メルセデス・キラー」ことブレイディから、自身が犯人であること、そしてホッジズを挑発する内容の文章が書かれた手紙が届きます。
    妻と別れて生きる意味を見出せなくなっていたホッジズですが、この手紙を見て刑事時代の猟犬魂が蘇り、犯人を独力で捕まえるべく、警察を頼

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    2019年04月30日
  • チップス先生、さようなら

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    駄洒落が好きで人気の主人公のチップス先生。その穏やかな性格の裏には考え方を曲げない骨太な面がある。敵国の戦死者を悼んだり、やり手の若き校長と喧喧諤諤やりあったり。臨時で校長を何年か勤めたが、やっぱり教師が好きな生き方。幸せな生き方の見本のようだ。2019.4.2

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    2019年04月02日
  • ミスター・メルセデス 下

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    やっぱキングはすごいわー。
    猛毒で死にかけてる描写の直後に、ものすごい具合が悪くなったのは、本にひきずられたかと思った…

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    2018年12月27日
  • ミスター・メルセデス 上

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    霧雨の降る夜明け前、求職者の行列に車が突っ込む。残ったのは多数の死傷者。退職した元刑事は犯人からと思われる手紙を読むと、消えかけていた刑事魂が燻り…燃え始める。
    犯人と刑事の生活や心情が並行して表れる。対立する両者の内面を感じながら読み進むのは面白い。
    犯人が次に起こす行動は??

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    2018年12月18日
  • ファイアマン 下 THE FIREMAN

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    読み始めて、余裕がなくてしばらく寝かせてあったけど、再読しはじめて上巻後半から久しぶりの一気読み。感染者たちが寄り添ってコミュニティを構築し、平安を手に入れたと思ったら、あっという間に崩壊していく様が、ほんとに恐ろしかった。正義に取り憑かれた人たちのなんと恐ろしいことか、終盤でも思い知らされるが、悲しいけど未来を感じさせる結末なのが救い。ミストのおばちゃん思い出しちゃった。J・K・ローリングやマーサ・クインが登場するのが面白い。映画「ピクセル」におけるマーサ・スチュワート的存在感。

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    2018年11月26日