白石朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあなたはこの学校、先生というもの。
涙が浮かんだ。学校を体現する教師、あるひとつの理想の教師像。愛にあふれている。効率だけでは見えない、教育者の姿。時代が変わっても、変わらないものの価値。本当に学校で教えるもの、教師が目指す姿のひとつが、この物語に描かれていると思った。
チップス先生は、見送る人である。学校の先生は、毎年新しい生徒を受け入れ、また送り出す。それ以上に、チップス先生は、妻を、生まれた子供を、同僚を、校長を、たくさんの男の子たちを見送った。去る者は日々に疎しというけれど、チップス先生はいつまでも彼らを愛している。その、一番輝かしい姿で覚えている。
イメージする、憧れる、英国の -
Posted by ブクログ
同性愛的な空気、エディプスコンプレックス
母親を女性の理想・幻想とする雰囲気もあるが、
独善、偏執、執拗、鬼気、狂気
勝手に過度な共感愛情愛着、歪み狂った感情を
スマートに凶暴にあいてに流し込み、ぶつけ
自身の破滅だけではなく、相手の破滅も
愛ゆえに呼び込んでしまう、身勝手への不愉快さ。
巻き込まれ、追い込まれ、抗いながらも
狂気の世界に踏み込んで、泥沼から抜け出せず
ズブズブと深みに入り込み、破滅へ向かう苦しさ。
ラストは本当にこれまでの世界がボロボロと崩れ落ちて
行くような感覚を覚えるが、
どこで、どの時点で、どうすればよかったのかではなく、
出会わなければよかった、出会ってしまった時点で -
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Posted by ブクログ
スティーヴン・キングの小説の魅力は視点となっている主要人物の独白体にある。従ってその魅惑は、通俗小説として批評家は取り上げようともしないものの、実際のところ太宰治やドストエフスキーなどに通じるものがあると言っていい。無意識的なリフレインの発作的反復を含んだその独白は、「意識の流れ」にも似ており、この独白体がもたらす読書体験は、物語内容世界と「意識」とが渾然一体となって、外部的事件と内因的心理推移との区別も消失した「夢」のような体験を実現する。
本作は一人称小説であるため視点は一人物に限定されているが、豊富な内容と多彩な変化が織り込まれているのはさすがである。スティーヴン・キングは何よりディテー -
Posted by ブクログ
3冊を読み終え正直、大作には違いないのですが長すぎました。途中中弛みがあり、3冊目に至ってようやく先が見え始め、加速度が付いて読み終えた感じです。この小説は最後まで読まないと意味がありません。読後感は良かったです。作者の構想は40年あったということですから、膨大な資料に基づき作り上げた歴史的事実に沿った内容であるようです。(勿論、ケネディ暗殺の犯人は未だ謎ですが…)その時代の様子もかなり詳しく描写されています。それこそ古き良きアメリカ合衆国と言うべきなのでしょう。
タイムスリップする場所、兎の穴に立つイエローカードマンとグリーンカードマンの存在。バタフライ効果、過去を変えることが意味するものは -
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Posted by ブクログ
ネタバレ建設現場の大事故で片腕を失ったエドガーは、メキシコ湾の小さな島、デュマ・キーで静養を始めたが、絵の才能を開花させ第2の人生を歩み始める
上巻は事故による挫折感やワイアマンとの出会いや、手に入れた能力に有頂天になっていく様子が気持ちよく、スティーブン・キングらしい緻密な描写で、まるで映画のシーンを見ているよう
下巻の悪霊との対決になっていくとちょっとエンターテイメント色が強くなっていって、怖さよりアクション映画的なことになってしまってます(ワニは一体何だったのかとか)。エドガーの能力も万能すぎて何だか安心して読めるホラー。映画化するならワイアマンは魅力的な俳優さんにしてほしいなー。ジュード・ -
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Posted by ブクログ
出張などの移動時間を中心に読んでいました。
スティーヴン キングの作品は、大学生の時、授業の課題の1つとして、「シャイニング (文春文庫)」を読んだことがあるくらいなのですが、今回の「リーシーの物語」は何となく村上春樹さんが描く”異世界”とのつながりが出てくる作品(「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」や「海辺のカフカ」など)世界に近いように感じました。
私の拙い言葉で説明すれば、ベストセラー作家であった最愛の夫を2年前に亡くした妻(主人公・リーシー)が、夫の遺品の整理に取り掛かる過程で、今まで辛くて酷い記憶ゆえに意識の底で”忘れよう”としていた、夫に関する記憶を思い出しながら、過