伊藤比呂美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
此処にひとりのほとけさまがいる。
もはや、詩人伊藤比呂美を聞き手にした石牟礼版「歎異抄」。
人は何故生き、何故死ぬのか。
‥‥次の世というのは、あるんだと思いますよ。「次の世は良か所に、行かれませ」って言いますよ。亡くなったあとに、体を清めてあげるときに。
‥‥人間というのはね、「願う」存在だと思いますね。(略)逆に言えば、人間はそれほど救済しがたいというか、救済しがたい所まで行きやすい。願わずにはいられない。
‥‥(この世に生まれた意味は?と聞かれて)役割とも違いますね。役割を自分は見つけたとしても、その役割を果たすのは至難の業で、ただ、なんか「縁」がある。
‥‥(死とは何かを聞かれ)(賢 -
Posted by ブクログ
『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』は一冊も読んでいないし読む気もないが、現代語訳をした方々が何を思ったのか、そして単純に「平家物語」と付くものは何でも摂取したいという気持ちから手に取りました。
「平家物語」古川日出夫
…『平家物語』のなかで人は本当によく泣きますよね。…月を見て泣きます。風が鳴ると泣きます。…現代のわれわれは近代ヨーロッパ以降に教育された泣き方しか知らないんです…現代の教育が入ってくる前の人は別の感性をもっていて、別のことで泣いていたはずなんです…(p.48)
私は月を見て泣き、空の色が変わっていくのを見て泣く人間なので、そうか私は別の感性で生きている人間なのかと指摘された -
-
Posted by ブクログ
学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってない -
Posted by ブクログ
ネタバレ●男の気難しさ:
ずっと男でやってきた人間が、ふと「自分が無力であることに、自分が社会や家族に何の意味も影響力も持っていないことに、気づいてしまった」というような気難しさ。
●不倫:-死ぬときは別々-ロマンス心、満たされぬ日々の喜び-
・(この恋愛は成就しない)
・家庭を壊したくない、事を荒立てたくない40代の不倫男女に、いったいどんな将来があるのか。何もありません。どんなに愛し合っていても、老い衰えたら会えなくなる。セックスできなくなったら関係は消滅する。もちろん死ぬときは別々。生き死にに責任のあるのは配偶者ですから。でも、生活抜きの関係から得られるロマンス心、満たされぬ日々の喜び。これは -