伊藤比呂美のレビュー一覧

  • たそがれてゆく子さん

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    親を見送り子供は独立、そうしたら2回りくらい上の夫の介護。しかも異国の地。
    肉体の変化、気持ちの変化、人生の少し先輩の詩人が見てきたもの。

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    2021年12月26日
  • 石垣りん詩集

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    戦後間もないあの時代の空気が言葉から、その間から溢れ出すよう。

    うっすらと覆われて隠されてしまうだろうことから目を逸らさずにいたいと、痛む胸を抱えながらおもう。

    寂しさややるせなさや諦観が漂って、それでいて力づい、そんな女性の姿を思わせる。

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    2021年09月07日
  • 石垣りん詩集

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    石垣さんは

    14歳で銀行に事務見習として就職し

    定年まで家族の生活を一人で支えつづけた

    職業婦人。

    そういう背景を知ってから読むと

    仕事と生活の描写が多い詩に納得がいきます

    雄々しく力強かったり 生活に疲れていたり

    何度も自分の背負う重荷に

    負けそうになりながらも

    厳しく 強く 温かい

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    2021年07月30日
  • 父の生きる

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    みとったひとにしかわからないだろうと思う。自分と父とが重なって切なかった。人ひとりを送り出すということの重み、死にゆく人の世話をさせてもらえて幸運だったとおもえる、親が子にさいごに与えてくれたもの。

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    2021年07月09日
  • ウマし

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    おなかほっぺ…以来、高橋源一郎の飛ぶ教室に度々ゲストで登場するのだが話が面白くて久々にエッセイ読んでみた。言葉がほとばしるような疾走感がたまらない。食べ物と食べることをこんな風に表現できるとは驚きだ。オノマトペの洪水も楽しい。

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    2021年05月30日
  • 女の一生

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    「良いおっぱい悪いおっぱい」「おなか ほっぺ おしり」などのエッセイで有名な伊藤 比呂美さんの「女」に纏わる色々を描いたエッセイ集です。

    女性なら誰しもが悩む女同士、夫、親、子供との関係や日常生活での悩み 結婚、離婚、病気、死、お墓など様々な悩みに歯切れよく答えて行く様は見事です。

    本の最後には「或女の一生」と題して著者の人生年表も付いています。

    人生経験豊富な著者ならではの切り口で書かれた一冊なので説得力があります。

    気持ちよく爽快に読める作品です。

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    2021年02月04日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    とにかく町田康の宇治拾遺物語が笑えて最高!疲れが吹き飛ぶ面白さ。
    最初の日本霊異記は、現代の常識じゃ理解できない展開ばかり。オチそれでいいの?みたいな。
    最後の発心集までくると、普通にしみじみ自分の生き方を考えてしまう。
    1冊としてさすがの構成。
    今の考えすぎ、悩みすぎな時代に、読んで頭がほぐすのにちょうどいい1冊だと思う。

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    2021年01月25日
  • 新版 死を想う

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    石牟礼道子さん、読まなきゃ読まなきゃと思っているのに、まだ読んだことがない。まず「苦海浄土」だけでも読まないと。
    「梁塵秘抄」も通して読んでみたい。

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    2020年10月12日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    古典文学を訳すにあたり、作家たちがどう読み取って現代語訳に落とし込んだか、その思考の一端に触れることができる。
    訳された作品だけでも面白いが、本書も合わせることでより読み易くなったと感じる。
    是非一緒に読んでもらいたい。

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    2020年10月07日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    町田康の訳がとにかく笑える。
    全体通して、1000年前後昔の話だが、考えていることや悩んでることは今と大して変わらないなと思った。当たり前といえば当たり前だけど。
    ドスケベな坊さんがたくさん出てきた印象。
    読んだ直後は色々考えたけど、時間がたってしまったのでわすれてしまった。
    また読みたい。

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    2020年07月20日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
    古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
    古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
    自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
    両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってない

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    2020年05月03日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』の中には、こんなにもおもしろい話が載せられていたのかと、あらためて目を開かさる思いであった。確かに、ここに掲載されているような、特に性愛に関する説話の類は、中高生の古典学習の教材として取り上げるわけにはいかないであろうが、もしもこのような話が載せられているということを知ったなら、いつか読んでみようと興味を持つ?中高生もいるのではないか。
    『今昔物語集』の福永武彦訳もよいが、出色は『宇治拾遺物語』の町田康訳。適度に関西弁が混じって、それがまた絶妙の味わいを出している。

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    2020年05月02日
  • 女の一生

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    ネタバレ

    ●男の気難しさ:
    ずっと男でやってきた人間が、ふと「自分が無力であることに、自分が社会や家族に何の意味も影響力も持っていないことに、気づいてしまった」というような気難しさ。

    ●不倫:-死ぬときは別々-ロマンス心、満たされぬ日々の喜び-
    ・(この恋愛は成就しない)
    ・家庭を壊したくない、事を荒立てたくない40代の不倫男女に、いったいどんな将来があるのか。何もありません。どんなに愛し合っていても、老い衰えたら会えなくなる。セックスできなくなったら関係は消滅する。もちろん死ぬときは別々。生き死にに責任のあるのは配偶者ですから。でも、生活抜きの関係から得られるロマンス心、満たされぬ日々の喜び。これは

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    2020年03月13日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    皆さん書いているけど、町田康の訳が本当に面白い。
    声出して笑えるくらい。
    中学高校の時こんな訳に出会えていたら、もっともっと古典が好きになっていた気もする。

    日本霊異記は真面目な感じ。教科書のよう。
    今昔物語は、受験生の時に死ぬほど読んだものがちらほら。
    宇治拾遺物語は大人のエロさもあって、R20な感じが好き。
    発心集は、興味がなかったのでとりあえずスルー。

    この本好きだなぁ。何度も読みたい。

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    2020年03月09日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

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    取り付きにくい古典を身近にしてくれる訳者の方に感謝。
    曽根崎心中、女殺油地獄、菅原伝授手習鑑、義経千本桜はストーリーも非常に面白い。

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    2019年05月19日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    説話、物語が抜粋でまとめられている。仏教の話も楽しめた。『宇治拾遺物語』が訳がキュートなこともあり、特におもしろかった。性に関してもおおらなであっけらかんとしていて、みだらな感じがしなかった。

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    2019年03月20日
  • 先生、ちょっと人生相談いいですか?

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    ネタバレ

    かなり突っ込んだ話が多く、読み応えあり。
    へえー、と思うこと多々あった。
    私なら、親しい人にも、このような話はできないので。

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    2019年01月24日
  • 閉経記

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    ああ、やっぱり比呂美さんだ。
    漢と書いて「おんな」と、「おばさん」と読ませるなんて。これからやってくるであろう色々なことに、いつか立ち向かわなきゃならなくなったら、私も「わたしは漢さ!」と胸を張っていたい。

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    2018年12月31日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    「日本霊異記」(伊藤比呂美訳)

    訳者あとがきで、伊藤比呂美さんはこの書に惚れ込んだ理由をこう記す。「なにしろエロい。グロい。生き死にの基本に立ち戻ったような話ばかりである。しかしそこには信仰がある。今のわれわれが持て余しているような我なんてない。とても清々しい。しかも文章が素朴で直裁で、飾りなんか全くない。性や性行いについても否定もためらいも隠し立てもない。素朴で素直で単純で正直で明るく猟奇的である。」(469p)

    何しろ雄略天皇のセックスをたまたま見た小姓に向かい、天皇は場を取り繕うために「雷神を連れて来い」という話もある(15p)。これが、​奈良県飛鳥の里に今もある「雷の岡」​の謂れだ

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    2018年08月25日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    眠くなってきたので手短に。
    去年、池澤夏樹さん個人編集の「日本文学全集08」を読みました。
    ほかでもない、十数年追いかけている作家、町田康さんの「宇治拾遺物語」が読みたかったから。
    いや、爆笑しました。
    古典を読んでこんなに笑ったのは初めて。
    中学、高校時代に出合っていたら、古典が好きになっていたに違いありません。
    本当は古典って面白いものだと思うんです。
    それを恐らく研究者や学者たちが、無用に格調高いものにしてきたんでしょうなぁ(恨み節)。
    あ、で、本書はその日本文学全集で各作品の新訳を手がけた作家たちによる講義集。
    もちろん、町田康さんの「宇治拾遺物語」の講義も含まれています。
    私は、町田

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    2017年11月19日