伊藤比呂美のレビュー一覧
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ネタバレすっごく面白い本です。
女性として、思うがままに生きてきたお2人。
自由奔放という言葉が、お似合いです。
自由奔放…憧れます。
瀬戸内寂聴さんは、先日99歳で亡くなられましたが、こんなにみずみずしい90代を生きていらしたのですね。羨ましい!
でも、これ、男性が読んでも全く面白くないですね。
熟女のエロスについて語られているから…
女性としては、面白いかな。
人によっては、イヤダ~と思うかな。
すみません。
瀬戸内寂聴さんも伊藤比呂美さんも著書を読んだこととがありませんが、読みたくなりました。
伊藤比呂美さんがおすすめする瀬戸内寂聴さんの本
・美は乱調にあり(1966年)
・祇園女御( -
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27歳年上の夫をアメリカで看取る。
アメリカの高い医療費 いちいち車椅子に乗せたり車で運んだりして病院にかよう。
犬を連れて 1日5回も散歩する。
そりゃ同じような服 片付かない家になるのは仕方がない
合間に書く仕事をする。
最後は 家庭内ホスピスみたいに 家で看取る。
すごいエネルギーがいる。
その夫が死ぬ
寂しいのだそうだ。
どうしようもなく 寂しいのだそうだ。
仕事があり 娘がいて犬がいる。
友だちもいる。
それでも 寂しい。
経験してみないと この寂しさはわからない。
27歳上の外人の夫 一緒のベットで寝なくて良くなってほっとする。
セックスもしなくてよく -
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ネタバレ今日は2020年8月15日、75回目の終戦の日です。
終戦といって真っ先に浮かぶ詩です。
「崖」
戦争の終わり、
サイパン島の崖の上から
次々に身を投げた女たち。
美徳やら義理やら体裁やら
何やら。
火だの男だのに追いつめられて。
とばなければならないからとびこんだ。
ゆき場のないゆき場所。
(崖はいつも女をまっさかさまにする)
それがねえ
まだ一人も海にとどかないのだ。
十五年たつというのに
どうしたんだろう。
あの、
女。
そしてもう一篇。
1951年に書かれた詩だそうです。
「雪崩のとき」
人は
その時が来たのだ、という
雪崩のおこるのは
雪崩の季節がきたため と。
武 -
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はじめにカラー写真がいくつか載っているのだが、出てくる植物があまりに多く、全く足りないので、検索しまくりながら読んだ。
画像と見比べながら読むと、伊藤さんの表現がいかに的確であるか、知っている植物についてはなおのこと、感心する。
多肉植物の名前は漢字表記がスタンダードで、妖怪みたいな名前が不思議だし、意外に可憐な花を咲かせるものもあれば、ぎょっとするような奇妙な花を咲かせるものもある。タイサンボクの花は「高潔きわまりない」のに、実は「えげつない」。「赤が濃すぎて黒に見える。いや、赤は赤なのだ。邪悪ささえ感じる赤である。それが実から剥き身ではじけたままくっついているので、肉々しい欲望が凝縮した感 -
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能も狂言も人形浄瑠璃も見たことないので、
実際にどのような”動き”をするのかは全く想像するしかないのですが。
後書きでは「舞台での人形は本当に死ぬ。首が飛ぶ、崖から落ちればそのまま動かなくなる」とありそれを想像しながら読むと心に迫ります。
【「能・狂言」新訳:岡田利規】
能「松風」
磯に立つ一本の松の木。
行平中納言の一時の寵愛を受けた二人の女の情念。
能「卒塔婆小町」
若き日は美しかった。
その昔戯れに扱った男の怨念が憑り付いて、
いまでは卑しく年を取った。
能「邯鄲」
”邯鄲の夢”の能舞台化。
狂言「金津(かなづ)」
「はい、こうして登場したのが誰かと言いますと、金津と -
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仏法説話集4作品を集めたもの。
仏教の教えに基づき、どう生きるかなどのテーマをわかりやすく説話形式に。
4編とも何となく似ていたり、同じテーマがあったりして、読んでいるうちに自分がどれを読んでいるのか分からなくなってきた(笑)
読みながら日本が仏教でなく神道が主流になったらどのような説話集になったのだろう?と思った。仏教説話集だと「被害者になったのも因果応報」「お経を唱えて死ねば極楽に行ける」という結論なのでちょっと消極的と感じてしまうことも。
いくつか「ラテンアメリカ文学で読んだぞこのテーマ」と思ったら巻末の解説でも描かれていました。距離と時代が隔たっていても人が語る物語は似るのだろうか。
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