伊藤比呂美のレビュー一覧

  • 女の絶望

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    せっくす、ふりん、へいけい、しっと、りこん、かいご…
    みんなの悩みを飲み込んで迫力ある言葉を返す海千山千の「しろみ」さん。なのに、ケビン・コスナーの「ワイルドレンジ」観て、いいなぁと思っている自分を、「救いがたく情緒的だな」と感じたりするところがとても魅力的。

    p214 “「ちょいとおまいさんおしょうゆ取って」といいながら、セックスできたらいいのになあって考えたことがあります。”

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    2015年03月28日
  • 女の一生

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    どんな質問もバッサリ回答。でも説教臭くないのがいい。

    「あたしはあたし」なんでもこんな風に考えられたらどんなにいいか。

    でも伊藤さんだって昔からこんな達観していたわけではないものね。摂食障害、自傷、不倫、結婚、離婚、中絶、出産×3、再婚、離婚、うつ病、介護……これら全てを経験しながら自立して仕事(詩作・作家活動)を続け、海外で生活。壮絶な60年。これだけのことを経験していたら、大抵のことは大丈夫にもなろう。真のサバサバ女は、年齢年齢のその時に、ちゃんとドロドロした経験を経てなれるものなのだろう。

    と、少し希望を残しておく。

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    2015年02月05日
  • 女の絶望

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    【本の内容】
    「夫と話すことがありません」

    「赤ん坊と二人ッきりでいると息がつまりそう」

    「パート先で好きになった15歳下の男性が遠くに転勤して寂しい」

    次々と寄せられる読者からの身の上相談に答えるのは五十代前半の詩人兼回答者・伊藤しろみ。

    不倫、セックス、子離れから、更年期、離婚、親の介護まで、迫力と説得力たっぷりに語りたおす。

    女の人生の絶望と希望が詰まった一冊。

    [ 目次 ]
    卯月―ふうふのせつくす
    皐月―おんなのぜつぼう
    水無月―子ゆえのやみ
    文月―みをこがす
    葉月―へいけいのこころえ
    長月―ちうねんきき
    神無月―みんなのしつと
    霜月―りこんのくるしみ
    師走―これから
    睦月

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    2014年10月25日
  • 女の一生

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    ここのところ精力的に本が出る。ご両親を見送り、更年期を乗り切った伊藤比呂美さんは、ひときわ静かな凄味を増したようだ。

    本書はタイトルからして気合いが入っている。気軽に手に取れる新書版だけど(実際読みやすいんだけど)、私は、うーん、うーんと唸りつつ、立ち止まり立ち止まり読んだ。まだ感想がうまく言葉にならないので、特に長く立ち止まった所を抜き書きしておくことにする。

    -母と娘-
    ・母は娘には教えたいことがいっぱいある。自分の踏んだ轍のいいところは踏んでほしい。良くない轍は踏まないでもらいたい。当然の親心です。しかし同時に、母は母であるというだけで、娘に対して、ふつうの人と人との関係より、ずっと

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    2014年10月21日
  • 木霊草霊

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    カリフォルニアと熊本を行ったり来たりしつつ、またその他の場所への旅の中、伊藤さんのほとんどの情熱は植物に向かっていて、植物と向き合う形で、いろんな発見や考察があり、その独特の感性が、とてもスッキリしていて、面白かった。ただ、こちらは植物に詳しくないので、図か写真をもっと挿入してほしかった。

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    2014年07月22日
  • 日本ノ霊異ナ話

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    表紙からも多少分かるが、性的描写やグロテスクな表現が多い。けれどもねっとりした描写の仕方ではなく、どこかからっとした感じのある文章の書き方だったので内容の割には読後感も良く、好感を持った。個人的にはR18指定の漫画よりも官能的だと思う。

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    2013年03月20日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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    ネタバレ

    仏教に関心を持ち ザッピングしていくと伊藤比呂美さんの本にたどりつき初めて読みました。
    ご自身の事を詩人と言っているが 「かたり」なのでしょうか?何度も復唱して書かれている文章には呪文のようなリ感じでリズム良く読めたりもする。詩集ではないし不思議な気持ちで読みました。

    粒粉のことは 私も同じ思いだと読んで初めて知った。変な人と思われるから私は人に言わなかった。だから動画も見たけど、著者のようにお気に入りには入れてない。 本ってこういう”ざっくばらんな”と思えるが繊細な人に出会えるから面白い。


    著者の介護のお話に興味を持ったので、また新しい愛読書ができました。

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    2012年06月17日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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    伊藤比呂美は苦手だ
    手に取ってみた本は多くないし、
    最後まで読んだ本は ほぼ皆無

    この本もすんなりとは読めず 途中であきらめ
    気になって また手に取り
    それを繰り返して よろよろと やっと最後まできた

    上野千鶴子さんの解説が 素晴らしかった
    (文体が私に読みやすかったせいもあるだろう)

    これは 詩 なのだろうか
    散文ではない と思う
    祈りだ と上野さんは言った

    50代のおんなが抱える苦を あけすけに
    絶望ぎりぎりのところで 踏ん張っている姿を
    バイリンギャルの娘の言葉(音と文化と)が作る薄い壁を
    言葉の意味でなく 音で伝えて
    老親の介護、認知症、
    思春期の子どもの生き難さ
    夫の更年期

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    2011年11月06日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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    伊藤比呂美さんは私と同世代で同性。デビューの時の印象も覚えています。そしてあれから30年余り過ぎて改めて興味が湧きました。
    同世代の女性ですから考えていることや体験が非常に”分かる”のです。
    読んでいて、先に亡くなった佐野洋子さんが書いた「シズコさん」を彷彿しました。
    いくら感覚的に分かるといっても、さすがに向こうは書くことでお金を稼いでいるプロですから中身をここまでさらけ出すのかという根性の違いを見せつけられ、3人の子育てと離婚、再婚と繰り返して相当年上の英国人のご主人と一緒の生活やご両親の介護経験など芸能記事風にいえば、壮絶な生き方のトーンはやっぱりあちらの方が数段上です。
    もともと詩人の

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    2011年09月03日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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    ここ最近、これほど励まされた本はない。うだうだ言ってないで、しゃきっと生きていかんとなあ、と思わされた。
    伊藤比呂美の人生は、いつでも転がり続ける石のよう。親も夫も、そして自分も歳をとっていくってことをリアルに感じ始めた今、この本を読んだのも何かの縁であろう。

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    2011年09月01日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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    いやはや、壮絶です。でも暗くはない。まさに私の年代が直面することばかりで…。私もしっかりしよう!と思わせてくれる。

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    2011年05月31日
  • 死を想う

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    [ 内容 ]
    寝たきりの母を持つ詩人は、死とはどういうものか知りたかった。
    他の人にあけすけに聞けない、「でも石牟礼さんなら」。
    これまで多くの苦しみと死を見つめてきた作家は、切実なことをぐさりと言われたような気がした。
    こうして十二月の穏やかな日、二人は語りはじめた。
    老いと病、介護・看護、家族の死、さらには『梁塵秘抄』。
    そして「いつかは浄土へ」という祈りに至る安らぎの対話。

    [ 目次 ]
    第1章 飢えと空襲の中で見たもの(パーキンソン症候群―読めなくなる、書けなくなる 声が出なくなるかもしれない ほか)
    第2章 印象に残っている死とは(祖母の死 あの世は「良か所」 ほか)
    第3章 それ

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    2011年05月27日
  • 女の絶望

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    ネタバレ

    すごい本でした…。人生相談の紹介、という形を取っているけれど、ともかく、相談者に寄り添ってくれている。講演会後にずっと待ってる人の気持ちが分かる。私もしろみさんに相談したいことがある、と思ったら、ちゃんとその答えも書いてあった。もっとしろみさんの本を読みたいけど、文庫になってる本はあまりないのですね…

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    2011年05月03日
  • のろとさにわ

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    もったいないので、少しずつ読んだ。上野先生の散文だと、「恋愛病」と「亡命者」が好き。読んでると、どうしても上野さんの笑顔が浮かんできてしまって困った。愛とか恋とか、もう疲れたって思っていて結婚したいと思うけど、結婚も同じように疲れるみたいだから、多分わたしも最後には上野先生みたいに、おひとりさまになるんだ。子どもも産まず、だけど女の仲間たちに囲まれて生きていくのは、ときに孤独を感じるかもしれないけど、でもいいのかもしんない。今はただ強くなりたい。死んじゃうときに、淋しいとか思わないで死んでいけるようになりたい。

    わたしは決めた。いつかこの本の第二弾を編集者として出版します。上野先生に頼みにい

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    2009年12月29日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    森見登美彦さんが竹取物語、宇治拾遺物語を町田康さんが担当しているのがキャラクターを表していて面白い。そして作家さんが各々「俺が書きそう」「編集部から割り当てられただけだけどお笑い担当なんだな」と言っているのが笑えた。

    今の若い人の言葉と昔のかしこまった言葉の混ざり具合がおもしろかったです。
    →言葉は純粋にやっていくと滅びるんですよね。やっぱり混ぜていかんとね。ただ、混ぜるのもコツがありますね。バンドをやってるとき、よくあったんですよ。各パートでレコーディングした音を最終的にミックスダウンで一つに混ぜるわけですけど、みんな目立ちたいから自分の音量を上げたがる。それでムチャクチャになって全体の

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    2026年06月22日
  • サワコと比呂美 女じまい

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    世の中の女性で一番好きな伊藤比呂美さんの本なのに、星3つにするのは心が痛いが、まあ、これは軽い対談本なのでいいとしよう。

    阿川さんには申し訳ないけど、私はとにかくしろみさんが好きなので(何度も言う)、しろみさんの言葉だけを追っていきたいわけです。けれど、年上で育ちの良い阿川さんの主人公感が半端なく、もっとしろみさんの言葉が聞きたいのに、という消化不良感が残りました。阿川さんごめんなさい。ただ、しろみさんが好きなだけなので。(しつこい)

    消化不良ではあったけれど、枝元ほなみさんのことが語られているので、これは胸に沁みた。あとがきも、とてもとてもグッときました。

    にしても、しろみさん、片付け

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    2026年06月18日
  • サワコと比呂美 女じまい

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    1953年生まれの阿川佐和子さんと、1955年生まれの伊藤比呂美さん。

    人生の先輩である二人の軽妙なやり取りを楽しく読ませて貰った。

    ポップな装幀が目を引き、シンプルイズベストな題名もいい。

    「初老のわれらのカラダ事情」
    「親の老いと死、見届けた」
    「非常識家族の葬送」
    「おわかれ博覧会」
    「仕事じまい、しません」
    5章から成る本作はどこを開いても身近な題材で、実にためになる。

    年齢を重ね、さまざまな不便や不都合はあれど、それらを受け止めてワハハと笑ってやり過ごす彼女たちにこちらも元気を貰えた。

    正直すぎる会話が楽しい一冊。

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    2026年06月15日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    『無類の竹好き、男のアホさを書く作家。そんな僕が[竹取物語]の現代語訳を依頼されたんだから、もちろんお引き受けしました』と語る森見登美彦さん

    石上麿足を『中学や高校のときにいた、ちょっと思いこみの激しい優等生』とイメージしたり
    和歌をポエムとして訳したり

    『古事記には、勝利を祝い、人の強さを誇る話は少ない。いつも敗れた者に寄りそい、人の弱さを嘆きます』池澤夏樹さんの古事記

    古典の現代語訳が載っているのかと思っていたら、作家さんたちのインタビューだったりの裏話の本でした

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    2026年03月16日
  • 女の一生

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    ネタバレ

    酒井順子さんの「本棚には裏がある」に、伊藤比呂美さんがだいぶ紹介されていたので読みました。
    人生相談にこたえる、みたいな感じで伊藤比呂美さんの人生観がつづられています。興味深いです。よくある新聞の人生相談とは違って、もっと達観している感じだし、具体的に「こうしてはどうですか?」「こうしたらよいですよ」みたいな回答ではなく、人生なんてそんなもん、的な感じですけど、面白く読めます。

    私が一番面白く読めたのは、巻末の「或る女の一生」の部分で、著者自身が自分の人生をざっくり振り返って経歴を書いた部分。一番肝心な、離婚のいきさつなんかは「いろいろあって、本当にいろいろあって」などと端折ってある。
    それ

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    2026年02月22日
  • 閉経記

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    タイトルが575のエッセイ約50編。根本には閉経前後の漢(おんな)のからだがある。老いていく自分と、いろんなものとの関係。人生は続く。

    過ぎていく人生を、共感とともに、垣間見せてもらいました。

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    2025年10月06日