感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2014年03月22日
しろみ先生が相談者の悩みを自分の事のように受け止め、
その人と同じ立場に立って考え、
苦しみを共有する姿に敬服の念を抱いた。
悩みを解決するよりも
いかにして相談者の心を楽にしてあげるのかに
心を砕いておられる。
大海のような包容力と
人間に対する深い慈愛を感じた。
Posted by ブクログ 2013年04月18日
人生相談をまとめた本だけど、完全なるフィクションでもあるそうで、ジャンルとしては何になるんだろう。
とにかく文体が江戸弁で歯切れがよくって爽快。読みながら時に大笑い。
「女の人あるある」がてんこもりすぎて、これは必読の書だと思う。解説にあるように、若い女の子にも、男の人にもおすすめです。
悩みに真摯...続きを読むに沿う「しろみさん」の回答が、時に具体的に、時には相談者に共感を示し、常にちゃんと「答え」になっているのがうれしい。さすが人生の達人。やさしくて、かっこいい。
文庫版は金原瑞人の解説も秀逸。これを読んで佐野洋子氏の「クク氏の結婚、キキ夫人の幸福」も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ 2011年04月03日
全ての女友達にプレゼントしたくなった。
結婚と離婚を繰り返し、子供を育て、若き日は摂食障害をわずらい、今は外国人と再婚しカリフォルニアに住む。詩人でもある彼女が、彼女独特の言葉をもってして私たちに語りかける人生というものは、ただただうなずくしかない。
Posted by ブクログ 2013年02月28日
待望の文庫化。23の女としての自分のぬるさが怖くなるとともに(これからもっとずっとしんどいんだろうなって)、ひとりじゃないって、みんなしんどいしんどいって思いながら凭れたり凭れられたりして生きてるって勇気づいた。しろみ先生ありがとう。詩じゃないのってどんなんだろうと思ったけど、伊藤比呂美のリズミカ...続きを読むルな言葉は気持ちいい呪文。
Posted by ブクログ 2023年04月16日
江戸っ子口調(?)が苦手で読むのを後回しにしてたのですが、慣れてくると女の普遍的な悩みがいっぱいで面白い。どこも同じなんだなあと。「一度思いっきり恋愛した後は、もう幻想を抱けなくなっちゃう」というのはすごくわかる。そうなってから出会った人との方がいい関係を築けるのかもしれないな。
Posted by ブクログ 2016年03月11日
本の表題からすごいけれど、中身もそれ以上にすごいです。やっぱりしろみさん(本の中では江戸っ子のべらんめえ口調で語る彼女がいます)の人柄及び人生経験がたっぷり詰まったけれん味のないお言葉は説得力があるなあと思います。地方新聞での人生相談の内容が中心になっているので、世の中の人々の悩み、此処に極めりとい...続きを読むう感じです。これを読むと誰にでもあるある!と思い当たるのに、素知らぬふりをして表に現れない悩みの何と多いことか。中年以降の男女、夫婦関係などにおける性に関する問題は比重が大きいのに、対処方法が軽視されがちです。しろみさんのようなあけすけの回答は有り難いのでしょう。女にとっての絶望がユーモラスに思う存分語られ、カタルシスを得るには絶好の教本です。
Posted by ブクログ 2016年02月13日
伊藤比呂美の女の絶望を読みました。
中年から更年期の女性に向けたエッセイ集でした。
4月から3月に見立てた12の章から構成されていて、それぞれ「ふうふのせっくす」「おんなのぜつぼう」「へいけいのこころえ」「ちうねんきき」といったどろどろしたサブタイトルがついています。
サブタイトルをテーマに身の...続きを読む上相談の回答者を続けた経験から中年女性あるあるが解説されていきます。
konnokは「よいおっぱい、わるいおっぱい」の頃からこの人のエッセイは大好きで、今回もおもしろく読みました。
30年前から伊藤比呂美が提唱している「がさつ、ぐうたら、ずぼら」という処世術は中年女性でも万能の力を発揮するのでした。
Posted by ブクログ 2015年03月28日
せっくす、ふりん、へいけい、しっと、りこん、かいご…
みんなの悩みを飲み込んで迫力ある言葉を返す海千山千の「しろみ」さん。なのに、ケビン・コスナーの「ワイルドレンジ」観て、いいなぁと思っている自分を、「救いがたく情緒的だな」と感じたりするところがとても魅力的。
p214 “「ちょいとおまいさんおし...続きを読むょうゆ取って」といいながら、セックスできたらいいのになあって考えたことがあります。”
Posted by ブクログ 2014年10月25日
【本の内容】
「夫と話すことがありません」
「赤ん坊と二人ッきりでいると息がつまりそう」
「パート先で好きになった15歳下の男性が遠くに転勤して寂しい」
次々と寄せられる読者からの身の上相談に答えるのは五十代前半の詩人兼回答者・伊藤しろみ。
不倫、セックス、子離れから、更年期、離婚、親の介護...続きを読むまで、迫力と説得力たっぷりに語りたおす。
女の人生の絶望と希望が詰まった一冊。
[ 目次 ]
卯月―ふうふのせつくす
皐月―おんなのぜつぼう
水無月―子ゆえのやみ
文月―みをこがす
葉月―へいけいのこころえ
長月―ちうねんきき
神無月―みんなのしつと
霜月―りこんのくるしみ
師走―これから
睦月―おおきくなつたら
如月―えろきもの
弥生―さいごはかいご
[ POP ]
新聞連載の身の上相談を下敷きに、不倫、子育て、セックス、離婚、嫉妬、更年期、介護などを「あたしの身の上」に引きつけた詩人が、言葉の芸を尽くして全身全霊で答える。
ほとんど呪術的と言える独特なリズムを宿した文体が素晴らしく、理不尽なことを受け入れざるを得ない「絶望」がどんなに大きくても、その先に開き直った明るさを感じさせてくれる。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ 2011年05月03日
すごい本でした…。人生相談の紹介、という形を取っているけれど、ともかく、相談者に寄り添ってくれている。講演会後にずっと待ってる人の気持ちが分かる。私もしろみさんに相談したいことがある、と思ったら、ちゃんとその答えも書いてあった。もっとしろみさんの本を読みたいけど、文庫になってる本はあまりないのですね...続きを読む…