伊藤比呂美のレビュー一覧

  • 野犬の仔犬チトー

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    雄のジャーマンシェパードのクレイマー(6歳)、雄の灰色キジの大型猫・メイ(1歳)、雄の茶キジの大型猫・ティラー(1歳)。
    3匹の犬猫と暮らしていた伊藤家に野犬のチトーがやって来た。

    保健所から受け入れたチトー、ベッドの下にもぐりこみ不安そうだ。
    そんなチトーが少しずつ家族になっていく日々が微笑ましかった。

    今年69歳を迎える伊藤さん、自身の人生を考えながら彼等と暮らすさまに、深い愛情と覚悟を感じる。

    大変な事も沢山あるだろうけれど生き物へ対する優しい眼差しが伝わって来た。

    Instagramのチトーが堪らなく可愛い。

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    2024年06月30日
  • 野犬の仔犬チトー

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    いつか犬を飼いたいなー
    なんてただ漠然と思ったりしてたけど
    それは可愛いだけのぬいぐるみじゃなく
    命のある生きもので
    食べては排泄もするし、生殖や老いなど
    苦労や悩みは絶えず
    生半可な覚悟じゃ無理だなーと思った。
    まして野生の犬なんて
    面倒を見切れる自信は全くないけど
    生きものがそばにいる生活の
    あたたかさについては知った気がした。

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    2024年06月29日
  • 特別試し読み版 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集

    購入済み

    臨界前に訳した日本昔話

    この「特別試し読み版」は、中世前期に鎌倉時代が成立した頃にできた『宇治拾遺物語』のなかから「瘤取り爺さん」を抜粋し、現代作家によるその翻訳を読めるようになっている。これは誰でも子供のときから知って記憶してるお伽話の一つだ。ただ、現代の日本人で中世当時鎌倉時代の世相がわかる者はほとんどいない。そこで現代の風俗を入れたようにして翻訳する意味は大きい。ここでは登場する鬼どもは、赤や青のほかに黒い皮膚のがいてそいつはゴールドのふんどしを締めていたりする。カラフルである。今、都会の繁華街の外国人らの路上飲みが問題になっている。派手な衣装で髪の色も肌の色もさまざまで酔っ払った彼ら彼女らに囲まれたりするとち

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    2024年06月11日
  • 先生、ちょっと人生相談いいですか?

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    2人のことばのフォントを分けてあるのが、非常に読みづらい。わかりやすくするためなんだろうけど、そんなことしなくても混同しません。

    内容は軽い対談集という感じで期待したほどではなかった…
    恋愛至上主義の2人は私とはタイプが違いすぎる。
    寂聴さんは他人の男を盗ってるのに偉そうで自信満々。愛人いて当たり前の時代だったのかな

    伊藤比呂美のホルモン説はすごくよくわかる。

    今朝、千原せいじが僧侶になったというニュースで家田荘子も出家してたのを知りびっくりした。

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    2024年05月16日
  • 森林通信 鷗外とベルリンに行く

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    著者の伊藤比呂美さんが、ベルリンに招聘され森鴎外らの研究を行っている期間のエッセイ。ベルリンの生活やドイツ人の考え方、著者の友人の意見など興味深かった。

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    2024年04月21日
  • 森林通信 鷗外とベルリンに行く

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    著者と共鳴するとこあり。ゴルフをした時、知人が、自然を感じる言った。私は、農薬撒き、雑草無くして作られた不自然に違和感しかなかった。
     蹂躙されたドイツには、不発弾がここかしこにあると知った。

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    2024年02月12日
  • たそがれてゆく子さん

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     髪型とメガネでオノヨーコさんに似てると言われるけど、本当は「苦界浄土」の石牟礼道子さんにそっくりだそうです。伊藤比呂美「たそがれてゆく子さん」、2018.8刊行、2021.11文庫、エッセイ集。親の介護前までは鉢植え200個以上を楽しんでいた。母~父~夫の介護と看取りに11年半。その後は、3人の娘、カノコ、サラ子、トメのこと。パピヨンのニコ、ジャーマンシェパードのクレイマーのこと。旅先のことなど。ストックホルムは息をのむほど美しい町なんですね!

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    2023年12月31日
  • ウマし

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     2018年サンディエゴから帰国、熊本に住み、週1で東京、枝元なほみの家に居候しながら早大で教え、サイゼリアとコンビニと枝元食で生きていた。2020年の春、コロナ禍で熊本で自炊を。こだわるものをとことん食べている。伊藤比呂美「ウマし」、2021.3発行。①日本の菓子パン文化の素晴らしさ ②桃屋の「江戸むらさき」(1950)、永谷園の「お茶漬け海苔」(1952)、丸美谷の「のりたま」(1960)③1960年代後半、即席袋麺。1971年にはカップヌードル ④熊本は「デコポン」「いきなり団子」「団子汁」。私は「熊本ラーメン」「辛子蓮根」「誉の陣太鼓」w。

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    2023年12月28日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    百人一首について語った小池昌代さんの解説が、僕の感性ととても一致しており、自分の感じたことを解析もしてくれた。

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    2023年10月09日
  • 石垣りん詩集

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    第二次大戦を経た戦後から活躍した詩人。
    当時の戦後の混乱に基づく苦しみもさることながら、
    複雑な家庭環境。母はおらず、父は半身不随で義母に甘えている。弟は精神遅滞で自分の稼ぎに家族全員がのしかかっているという当時の社会情勢を差っ引いても厳しい生活の中で生き抜いた人。

    そんな背景の人であるから、詩の内容も反戦や反体制、家族へのやるせない気持ちなど、怒りや憎しみと取れる内容が多い。

    詩に何を求めるかは人それぞれだが、私は前を向く勇気や癒しを求めているので、強い敵意や憤怒の詩風はちょっと合わなかった。

    とはいえ、過酷な日々の中で詩による心情の吐露が癒しになっていたのではと想像する。

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    2023年07月31日
  • 女の一生

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    そうだよね、ねるほどね、とうなづきながら読み進めた一冊。女性ということを意識して避けてしまうような話題も、言葉を選ばず率直に語ってくれている点が良い。誰にも相談できず人生に悶々としてしまった時に読むと、スカッとすること間違いなし。

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    2023年07月17日
  • 女の一生

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    一貫して「わたしはわたし」というスタンスで悩み相談に答えている。恋愛や母娘の関係がうまくいかないのは、その線引きが揺らぐからなのだろう。さまざまな柵の中で女性の一生はかくも生きづらいものなのか。

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    2023年02月05日
  • ふたつの波紋

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    詩・朗読・古典の翻訳・…どの話題でも噛み合わない、噛み合わない、噛み合わない。あわやケンカ勃発か?!
    様々な表現者としての顔を持つ2人が描く現代詩のその先とは。

    自分らしい(その人らしい)表現を求めるのか、無意識に作り上げられていくものなのか。
    答えは出ないが、誰かと一緒に考えたい。

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    2023年02月21日
  • 女の一生

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    Eテレの「理想的本箱」で、「将来が見えない時に読む本」で紹介されていた。「あたしはあたし」「あなたはあなた」

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    2023年01月03日
  • 伊藤ふきげん製作所 思春期をサバイバルする

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    ラジオで発売したことを知る。
    常々、娘さんたちのことをラジオでさらりと語る伊藤さん、なるほど!それがこの本を読んでわかりました。

    お母さんより、当時の環境を考えると思春期の娘さんの方がはるかに大変だったのではと・・・。

    最後の娘さんのあとがき、時間の経過と成長が見えますね。
    子育ては済んでしまえば意外に短いのだと、同じ母としての実感。

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    2022年11月30日
  • 女の一生

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    ネタバレ

    女に生まれて、女に生きるとは。

    とてつもないエネルギーを感じたエッセイ。悩み相談が下敷きになっているようだが、あまりに赤裸々にオープンに女として生きることをセックスとジェンダーの両方の視点から書いてあるので戸惑うほど。もちろん生物学的性からも社会的性からも悩みは尽きず、どちらの視点での考えも書かれるべきなのだが、普段どれだけ生物学的性を隠されて・隠して読み書きしているのかを指摘された。

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    2022年09月11日
  • ふたつの波紋

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    言葉を伝えることはかくも難しいという見本のような対談.お互いが自分の言葉に妥協しないところが面白買ったけど,伊藤比呂美が歩み寄ろうとしているのが少し気の毒.

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    2022年09月02日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    作家が翻訳した作品について、テクニックや翻訳きた際の感想などを書いた本。
    てっきり作品によって翻訳された作品がたくさん読めると思っていたのですが、おそらく講演会があった際の対談した内容がそのまま本になったような形です。
    作家さんの言葉でここが好き、難しいなど書かれていてそれはそれで面白かった。

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    2022年08月13日
  • ふたつの波紋

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    P13歌詞 音として発せられたところがすべてなので、いくら文章として最高でも、それが音として最高の表現にならないと意味がないんですね。
    P16語りもの 読んだ人に、今目の前で音が発せられているかのように錯覚させる文章のことです。
    言葉の意味、その音の響き、活字になった時の文字としての美しさ
    P97太宰 調子がいいから、読んでる方も自然とリズムに乗って一気に読んでしまう。

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    2022年07月26日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    ネタバレ

    古事記 712年 天武天皇の命により  池澤夏樹
     神様の血縁関係
     歴史 神話 伝説 系譜 歌謡
     なる=勝手に生まれてきたもの
     ヤマトタケル 弱いものへの共感

    日本霊異記 平安初期 日本最古の仏教説話集 伊藤比呂美
     ブロークンな漢文
     性を書く博愛主義
     くながひ=杭を交える、つっかえる(婚、愛婚) とつぐ=戸を継ぐ(交通)
     
    竹取物語 平安前期  森見登美彦
     かぐや姫が地球に来た理由は不明  
     帝さえも拒否し、世の中のルールをすべて拒否して帰っていく

    宇治拾遺物語 鎌倉初期  町田康
     原曲を再現するのではなくカバー曲、メロディーもムードも変えない
     原文から聞こえてくる音

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    2022年08月18日